ホンダF1 「今大会がターニングポイントだったとは言われたくない」 / F1イギリスGP決勝 田辺豊治TD会見
ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治が、レッドブル・ホンダF1としてノーポイントで終えたF1イギリスGPの決勝レースを振り返り、「今大会がターニングポイントだったとは言われたくない」と反撃を誓った。

F1イギリスGPでは、ポールポジションからスタートしたマックス・フェルスタッペンが、1周目にタイトル争いのライバルであるルイス・ハミルトンとの接触でリタイア。

パーツ交換によってピットレーンスタートとなったチームメイトのセルジオ・ペレスは、少量のポイント獲得よりも、ルイス・ハミルトンのファステストラップの追加の1ポイントを奪うという選択を受け入れ、そのミッションを完了するもノーポイントでレースを終えた。

「非常に残念な結果だったのは事実です」と田辺豊治はレースを振り返る。

「フェルスタッペン選手はポールポジションからスタートしてリタイアに終わってしまい、ペレス選手もスプリント予選でスピンがあり、ピットレーンスタートになってしまったことで難しいレースになってしまいました」

「しかし、23回あるレースのうちの1つであり、まだ10レースしか終わっていないと考えれば、1戦1戦気持ちを切り替えてやっていくことが大事です」

「終わってみたて『イギリスGPがターニングポイントだったね』と言われないようにやっていきたいと思っています」

今週末はスプリント予選が組み込まれた。パワーユニット戦略としてホンダF1はどのように考えているのだろうか。

「スプリント予選に関しては、次の機会で同じような作戦で行くかどうかは、今回のレースを振り返り、それらを加味しながらローテーションなどを考えていきたいです。毎回見直しながらやるしかないです」と田辺豊治は語った。

気になるのは、高速でバリアに接触して51Gの衝撃を受けたマックス・フェルスタッペンのマシンの損傷具合だ。

「最初にクルマがつり上げられているのを見たときにはかなりひどい状況だと思いましたが、映像で見るより実車のダメージは小さいように見えます」と田辺豊治は語る。

「しかし、クルマに乗せたままでは分からないので、ファクトリーできちんと確認して計測、判断する必要があります」

次戦は低速サーキットのF1ハンガリーGPとなる。

「ハンガリーは低速コースと位置づけられるサーキットです。8月の頭になので暑いレースになるでしょう」と田辺豊治は語る。

「そのため、低速で冷えず、スピードが遅く、冷却効率があまりよくないという状況になります。パワーユニットとして冷却系をきっちり押さえて、車体とパワーユニットのマネジメントの事前シミュレーションをしっかりやって臨みたいと思います」

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カテゴリー: F1 / ホンダF1 / レッドブル・レーシング / F1イギリスGP