ホンダF1 マクラーレン 本田技研工業
ホンダのモータースポーツ部長を務める山本雅史は、F1撤退を否定。マクラーレンはホンダと契約を結んでいるため、他のパートナーと仕事をすることはできないと語った。

マクラーレンとホンダの決裂が盛んに報じられるなか、F1公式サイトもこの話題を取り上げ、今週末がマクラーレンとホンダの将来にとって重要になると伝えている。

「先週日曜日のスパ・フランコルシャンでのF1ベルギーGPのマクラーレンの結果に基づけば、誰もこのパワーサーキットで傑出したパフォーマンスを期待していないだろう。だが、フラストレーションを抱えた3シーズンの後、両者は将来を検討しており、今週末はさらに発展することになるかもしれない」とF1公式サイト伝えている。

さらに“1980年代後半と1990年代前半のマクラーレン・ホンダの黄金時代を考えれば、多くの人にとって憂鬱な物語”だとして、過去3シーズンの成績を紹介。2015年は27ポイント、2016年は76ポイントを獲得したが、今年は“MCL32シャシーは非常に競争力があるにも関わらず”、11ポイントしか獲得できていないと伝えた。

ホンダは今年、パワーユニットのコンセプトを一新してパワー向上を目指したが、実現できていない。

前戦F1ベルギーGPではアップデート版の“スペック4”パワーユニットが間に合わず、ストフェル・バンドーンが“スペック3.6”、フェルナンド・アロンソが“スペック3.5”という中途半端なアップデートを走らせた。

だが、決勝ではフェルナンド・アロンソが「パワーがない!」「恥ずかしい」など無線で不満を露わにして、問題のないマシンをリタイアさせたとの疑惑が持ち上がった。

今シーズンでマクラーレンとの契約が切れるフェルナンド・アロンソだが、2018年の選択肢はほとんどないように思われる。一部では、マクラーレンがルノーにエンジンを変更することを条件にマクラーレン残留に同意したとも報じられている。

F1ベルギーGPでフェルナンド・アロンソは、競争力のあるエンジンがあれば、マクラーレンのシャシーは“余裕でフロントローに並べる”と語っている。

最後通告とも取れるアロンソの発言はホンダを牽制するための手段だったかもしれないが、F1ベルギーGPの序盤にニコ・ヒュルケンベルグと7番手を争ったことで、ルノーのエンジンを評価できたかもしれない。

マクラーレンとホンダの関係は、モナコで危機的な状況になった後は少し落ち着いていたように見えたが、現在はどん底に達しているとされている。

FIAのガイドラインではエンジンメーカーは3チーム以上に供給するべきではないとされているため、マクラーレンがホンダからルノーに変更するには、ルノーの供給枠に空きを作らなければならない。

現実的な案として挙げられているのが、トロ・ロッソがホンダを搭載するというもの。F1ベルギーGPでは、トロ・ロッソのチーム代表フランツ・トストとホンダの山本雅史が交渉を行ったと報じられた。

過去3シーズンの成績を考えれば、マクラーレンがホンダとの提携を解消したいと考えていても驚きではないかもしれないが、本田技研工業のモータースポーツ部長を務める山本雅史は、マクラーレンとのパートナーシップを解消することはないと主張する。

「ホンダはF1に残ります。マクラーレンと残ります」と山本雅史はF1公式サイトにコメント。

「我々はマクラーレンと契約を結んでおり、つまり、マクラーレンは別のパートナーと仕事をすることはできないということです」

「F1から撤退することはありません」

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カテゴリー: F1 / ホンダF1