ルイス・ハミルトン フェラーリF1初走行でペダルに問題発生
ルイス・ハミルトンは、2025年のF1シーズンに向けてメルセデスから移籍し、今週初めてフェラーリと合流し、チームのマラネロ工場で新しい同僚たちと顔を合わせた。
7度のワールドチャンピオンに輝いたルイス・ハミルトンは、水曜日にフェラーリF1マシンを運転し、コース上での初の走行を行った。
フィオラノのテストトラックで、ルイス・ハミルトンは2023年のフェラーリマシンで30周（約89キロ）を走破した。
40歳のルイス・ハミルトンの家族も参加し、F1のアイコンであるハミルトンは、サーキットに集まった何百人もの熱狂的なフェラーリファン、ティフォージに挨拶する時間を割いた。
ルイス・ハミルトンの新しいチームメイトであるシャルル・ルクレールは、フェラーリで7シーズン目のフル参戦を迎えるが、午後のセッションでSF-23をドライブし、ウェットコンディションで14周を走破した。
ルイス・ハミルトンのテストでのミスを受け、フェラーリが早急な対策を講じる
フィオラノでの走行はプライベートTPC（旧型車のテスト）と位置づけられているため、フェラーリはハミルトンのラップタイムの詳細を公表していない。
しかし、Motorsport.comのイタリア版が伝えたところによると、ルイス・ハミルトンはペダルに違和感を感じ、フェラーリでのデビューは完全にトラブルフリーではなかったようだ。
ルイス・ハミルトンはテスト中、ペダルの調整をいろいろと試したが、解決策を見つけることはできず、違和感から何度かミスを犯したという。
ハミルトンは、ペースを上げようとした際に第1コーナーとヘアピンでブレーキをロックし、2度ほどグラベルのランオフエリアに突っ込みそうになったと伝えられている。
フェラーリは、来週に予定されているF1スペインGPのホームコースであるバルセロナ・カタロニア・サーキットでの今冬2回目の非公開テストまでに、このペダル問題を解決する見込みである。
また、メルセデスで11年間過ごしたハミルトンは、フェラーリのステアリングホイールにほぼ違和感なく適応し、以前のチームで覚えた操作や機能に固執するのではないかと懸念されたが、わずかな修正を要求しただけだったと付け加えている。
ルイス・ハミルトンと新しいレースエンジニアのリカルド・アダミとの最初の関係も「良好」だったと評されている。アダミは以前、カルロス・サインツや4度のワールドチャンピオンに輝いたセバスチャン・ベッテルとも仕事をした経験がある。
メルセデスでの最後の数年間、さまざまな問題を訴えていたハミルトンにとって、フェラーリでの希望の鍵はコックピットの快適性にあるようだ。
2022年のグラウンドエフェクト初年度を通してポーパシングに苦しんだ後、2023年にはコックピットの位置がルイス・ハミルトンにとって大きな悩みの種となり、フロントホイールに近すぎる位置に座っていると不満を漏らした。
その年のオーストラリアグランプリでルイス・ハミルトンは、フロントに近すぎる位置に座っている感覚について、運転中の「最悪の感覚のひとつ」と表現した。
「僕たちは他のドライバーよりもフロントホイールに近い位置に座っている。僕たちのコックピットはフロントに近すぎるんだ」と当時ハミルトンは語った。
「運転していると、まるでフロントホイールに座っているような気分になる。これはマシンを運転している時に感じる最悪の感覚のひとつだ」
「もし君が自宅で自分の車を運転していて、ホイールがちょうど足の下にあるとしたら、ロータリーに近づいた時に嬉しくないだろう」
「マシンの姿勢が本当に変わってしまうし、動きの感じ方も変わる。後ろに座って中央寄りに座っているときと比べると、予測が難しくなる」
「本当に苦労している」
今月初めの報道によると、フェラーリはルイス・ハミルトンの元メルセデスチームの同僚であるロイック・セラが開発を主導するマシンのコックピットを、2025年のF1に向けてさらに後ろに移動させたという。
昨年フェラーリにシャシーテクニカルディレクターとして入社したセラは、メルセデスが2022/23年に追求したゼロポッドデザインコンセプトについて、ドライバーとしての懸念を共有していたことから、ルイス・ハミルトンと特に親しい関係にあるとされている。
ドライバーとエンジニアの間に以前から関係があったとはいえ、ルイス・ハミルトンの加入がフェラーリが新シーズンを前にマシンの座席位置を変更するという決定に直接的な影響を与えたかどうかは不明である。
ルイス・ハミルトンは水曜日にフェラーリでのテストデビューを果たした後、短い声明を発表し、初めてコース上での走行を行った際に「最高の笑顔だった」と明かした。
「幸運にも、僕はキャリアにおいて多くの初めてを経験してきた。初めてのテストから初めてのレース、初めての表彰台、初めての優勝、そして初めてのチャンピオンシップなどだ。だから、これ以上どれだけの初めてを経験できるのか分からなかったけど、今朝初めてスクーデリア・フェラーリHPカーを運転したことは、私の人生で最高の気分の一つだった」
「エンジンをかけ、ガレージのドアをくぐった瞬間、最高の笑顔がこぼれた。初めてF1マシンをテストした時のことを思い出した。とてもワクワクする特別な瞬間だった。それから20年近く経った今、再び同じ感情を味わっている」
「フェラーリ・ファミリーがどれほど情熱的であるかは、チームの全員からティフォシまで、外から見ていて知っていた。しかし、フェラーリのドライバーとしてそれを直接目撃したことは、畏敬の念を抱かせるものだった。その情熱は彼らの血となり肉となっている。そして、その情熱に触れると、こちらも自然に元気が出てくる」
「今週、マラネロの皆から感じた愛情にとても感謝している。やるべきことはたくさんあるが、早く始めたい。」
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