ハースF1チーム トヨタとの提携で「エンジニアリング能力を最大限に活用」
ハースF1チームは、トヨタ(TOYOTA GAZOO Racing)との技術提携を発表。この契約により、ハースF1の「公式テクニカルパートナー」となるトヨタは、アメリカ資本の運営組織と知識とリソースを共有する関係になる。

トヨタはハースF1チームに設計、技術、製造サービスを提供し、ハースはそれと引き換えに独自の専門知識と商業的利益を提供する。

トヨタは現在、世界ラリー選手権、世界耐久選手権、世界ラリーレイド選手権に参加している。

ヨーロッパの拠点はケルンにあり、2つのローリングロード風洞を備えている。また、2002年から2009年まで参戦したトヨタのF1チームの元工場でもあり、一度も勝利を収めることなくシリーズから撤退した。

今回の契約の一環として、来週末のアメリカグランプリから、ニコ・ヒュルケンベルグとケビン・マグヌッセンがドライブするハースF1マシンにTOYOTA GAZOO Racingのブランドが掲出されることになる。

数ヶ月前からこの契約締結に向けて動いてきたハースF1チーム代表の小松礼雄は、グリッドを押し上げるために戦う同チームにとって、これは重要な瞬間であると信じている。

「ハースF1チームとトヨタが手を組み、この技術提携を結んだことに、非常に興奮しています」と小松礼雄は語った。

「自動車業界の世界的リーダーが、我々の組織を支援し、並んで仕事をしてくれる。彼ら自身の技術とエンジニアリングの専門知識を開発し、加速させながら。それは、両者にとって明白な利益をもたらすパートナーシップだです」

「トヨタが持つリソースと知識ベースを活用し、彼らの技術と製造プロセスから恩恵を受けることは、我々の発展に役立つでしょう。そして、F1での競争力をさらに高めたいという我々の明確な願いを叶えるでしょう」

「その見返りとして、我々はトヨタが社内のエンジニアリング能力を最大限に活用し、さらに発展させるためのプラットフォームを提供します」

小松礼雄は、エンジンやギアボックス、その他の部品を供給している長年のパートナーであるフェラーリから、トヨタとの提携について祝福を受けたと述べた。今年初めには、ハースもマラネロにあるフェラーリの風洞を使用する契約を延長している。

「当然のことながら、F1や長年のパートナーであるスクーデリア・フェラーリのような方々からサポートを得られたことを嬉しく思います」と小松礼雄は付け加えた。

「フェラーリとは今シーズン初めに新たな技術提携関係を結び、F1での成功を継続することを発表しました。ジーン・ハースとともに、特にステファノ・ドメニカリ(F1 CEO)とフレッド・バスール(スクーデリア・フェラーリ/チーム代表)に感謝したいと思います」

「また、トヨタからは豊田章男(トヨタ自動車会長)、高橋智也(GAZOO Racing Company プレジデント)、加地雅哉(GAZOO Racing Company プロジェクトマネージャー)に感謝したいと思います。ハースF1チームの全員が、この新たな関係から生まれる共同作業の結果を楽しみにしています。早くスタートして、共通の野望を実現したいと願っています」

TOYOTA GAZOO Racingカンパニープレジデントである高橋智也は、この提携が自社の発展に役立つと信じている。

「ハースF1チームとTOYOTA GAZOO Racingは、ハース車両開発などの技術提携を行うことで基本合意しました」

「今回の提携にあたり、並々ならぬご理解とご協力をいただいたジーン・ハース、小松礼雄氏、ステファノ・ドメニカリ(F1 CEO)、フレッド・バスール(スクーデリア・フェラーリ チーム代表)、そしてチームの既存パートナーの皆様に感謝申し上げます」

「モータースポーツの最高峰でハースF1チームと共に戦うことで、ドライバー、エンジニア、メカニックの育成を図るとともに、マネーグラム・ハースF1チームとTOYOTA GAZOO Racingの力を強化し、モータースポーツと自動車産業に貢献していきたいと考えています」

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー: F1 / ハースF1チーム / トヨタ