ハースF1チーム、2020年カレンダー確定までアップグレードを見送り
ハースF1チームは、2020年のF1世界選手権のカレンダーが確定し、レースの予算が設定されるまで、今季マシン『VF-20』のアップグレードを見送ることを明らかにした。

新型コロナウイルスの世界的な大流行により、今シーズンのレース開催数については依然として多くな不確実性がある。これまでF1はオーストリアGPで開幕する7月から9月上旬までのヨーロッパを拠点とする序盤8戦のスケジュールしか確定していない。

F1上層部は15~18戦のカレンダーをまとめることに取り組んでいるが、最終的なレース数が確定していないため、各F1チームがどれだけの商業的な収入を得られるかは不明確となっている。

ハースF1チームの代表を務めるギュンター・シュタイナーは、財務状況を評価している間はVF-20にアップデートをもたらすことを見送ることを確認した。

「現時点で今年の予算面がどうなるか、レース面がどうなるかが明確になるまでアップグレードは計画していない」とギュンター・シュタイナーは記者会見で語った。

「得られるかどうかわからないお金を費やすことはできない。皆さんもご存じのように現時点ではレース数が減り、無観客でレースが行わることで収入は減少するので、自分たちがやっていることに非常に注意する必要がある」

「それが明確になるまで、私は非常に慎重であり、参加すること、自分たちができる限りの仕事をすること、レースやセッションでミスを犯さず、とにかくそれに集中することだけを確認している」

支出削減を目的としたコスト節約パッケージの一部として、F1チームは2022年に大幅なレギュレーション変更が導入される前に、2020年のマシンを2021年に引き継ぐことに同意した。

2022年のマシン開発の凍結は、F1チームが来年まで新しいデザインの作業を開始できないことを意味し、代わりに現在のパッケージにリソースを使用するための扉を開く。

「最悪の事態は、今お金を使い、アップグレードを行うためのお金がなくなることだ。それは助けにならない」とシュタイナーは続けた。

「他の企業と同様に管理する必要のある我々が抱えているリスクの一部だ。問題はない。我々はそれを共生していく必要がある。今年は我々全員にとって特別な年になると思うし、我々がそれとうまくやっていけることを期待している」

「我々はアップグレードについてかなり多くのことを学んだ。それらが望むほど大きくなることはない。最近では、最初のマシンでかなりたくさんのことができる。我々の意見では、それらを持ち込む必要はない」

「我々にとって本当に必要なことは、ミスを犯さないことだ。それが我々が決定したことであり、我々はその道を進み、余裕のないものを計画するリスクは負わない」

「最後のグランプリに行くことができず、ポイントを与えられない方がそれはさらに悪いだろう。それが我々が会社を管理する方法であり、このような管理をすることに満足している。我々は自分たちが何をしているかを知っており、その決定に満足している」

新スケジュールは10週間で8戦と超過密スケジュールとなっており、特に小規模チームにとってはスペアパーツ不足の懸念が高まっている。

だが、ギュンター・シュタイナーはシーズン初期段階ではアップグレードを行わないことを選択したことで、ハースF1チームとしては“問題はないはずだ”と主張する。

「現時点ではアップグレードを計画していないため、実際にはスペアの状況は簡単になっている」とギュンター・シュタイナーは説明した。

「レースを知っているし、持っていなければならないパーツの数を知っている。たくさんのクラッシュなどを計画しているわけではないが、現時点ではスペアパーツの数量を決定するために平均をとっているので問題はないはずだ」

「問題があればそれを解決していくが、スペアパーツを用意することに経済的な問題はない」

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カテゴリー: F1 / ハースF1チーム