F1 CEOのキャリー 「今後もフォーミュラEがF1の脅威になることはない」
F1のCEOを務めるチェイス・キャリーは、先月で6年目を迎えて人気を高めているフォーミュラEが、今後もF1に脅威を与える存在になることはないと主張する。

フォーミュラEは、5つの大陸にまたがる14大会を特徴としており、都市の中心地でレースが開催されている。フォーミュラEは電気自動車の開発と持続可能なモビリティを推進する国際的なプラットフォームを提供している。

今シーズからフォーミュラEには、メルセデスとポルシェがワークス参戦を開始。BMW、ザウディ、ジャガー、日産、DS、NIO、ペンスキー、マヒンドラと大手自動車メーカーが参戦し、魅力的な技術ショーケースとしての役割を強めている。そして、シーズン7からはF1と同格の“FIA世界選手権”に格上げされる。

しかし、チェイス・キャリーは、フォーミュラEの勢いがF1に脅威を与えることはないと語る。

「フォーミュラEは現在のF1とは非常に異なる車両だ。それは主に社会的な問題であり、皆さんもご存じの通り、ストリートパーティーだ」とチェイス・キャリーは CNN にコメント。

チェイス・キャリーは、F1はフォーミュラEと比較して完全に異なるレベルで運営されていると語る。

「我々は世の中のあらゆるものと競争していると思う。我々のスポーツのすべて特別なものにすることが重要だ。テクノロジーとスポーツを組み合わせたユニークなスポーツであり、あなたの感覚に衝撃を与えるスポーツだ」

「信じられないほどの才能を持ち、信じられないほどのリスクを負う、信じられないようなドライバーを抱えるスポーツであり、本当に素晴らしいスポーツだ」

「単なる2時間のイベントではない。我々は3日間ここにおり、さまざまなことが行われている」

「F1を本当にユニークなものにしている深みと豊かさがあり、我々にとっては他のすべてに対して我々をユニークにしているものを強調することが重要だと思っている」

しかし、チェイス・キャリーは、F1のレース技術とシリーズ自体の運営方法の両方において、F1がより環境的に責任を持つ必要があることを認める。

F1は、現在の255,000トンの二酸化炭素の推定年間排出量について批判されてる。これに対応して、F1経営陣は2030年までにカーボンニュートラルになる10年計画を発表した。

その批判の一部はスポーツ内から来ており、F1ワールドチャンピオンのルイス・ハミルトンは、F1の世界的な影響とスポーツ内の多様性について懸念を表明している。

ルイス・ハミルトンのコメントは、ジェット機で移動を繰り返すライフスタイルを考えると偽善的であるとして非難されたが、チェイス・キャリーはハミルトンと完全に同意している。

「確かに同意する。我々は環境問題が我々の中心的な目的の1つであると言ってきたし、今後数年間、環境問題を取り組むべきものとして特定しまている」

「ルイスは、多くのケースで実際にこれらのイニシアチブの信じられないようなリーダーだ。彼が追求することに興味があるということについて公にしたのには明らかに多くの理由がある」

そして、チェイス・キャリーは、F1を他のスポーと区別する上で大きな役割を果たしてきたのはスポーツ内の大きな個性とスーパースターだと語る。

「ドライバーはどれほど重要か? 彼らは不可欠だ。スポーツはヒーローに基づいており、我々の最大のヒーローはドライバーだ」

「ルイスは6回のワールドチャンピオンだ。それ自体が彼の重要性は語っている。彼は今日の偉大なドライバーの1人ではない。彼はこれまでで史上最高のドライバーの1人だ」

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カテゴリー: F1 / フォーミュラE / チェイス・キャリー