フォーミュラE
フォーミュラEは、2018/19シーズンから投入する第2世代モデルとなる新型マシンを公開した。

初代モデル『SRT-01E 』は2013年9月のフランクフルトモーターショーで披露。シーズン2からはパワートレインの独自開発が認められ、シーズン3からはフロントタイヤの前面を覆う大胆なフロントウィングが導入されてマイナーチェンジしていた。

初代モデルから5年が経ち、フォーミュラEは2018/2019シーズンから新型モデルを投入する。

新しいフォーミュラEのルックスはまさに未来的。フロントウイングは翼端板がバージボードに繋がりタイヤをカバー。また、リアウイングは左右に分割され、Haloと繋がってシャシーと一体化している。

シャシーはこれまでと同じスパークス・テクノロジーズが開発・製造。バッテリーはウィリアムズ・アドバンスト・エンジニアリングからマクラーレン・アプライド・テクノロジーズにサプライヤーが変更。これまではレースの途中でマシンを交換する必要があったが、新しいバッテリーは、フルレース距離を走行できる容量を備えている。

レースができる状態のフォーミュラEカーの総コストは81万7300ユーロ(約1億1122万円)。2017/18シーズンのマシン1台分のコストは48万ユーロ(約6532万円)であり、来季は33万7300ユーロ(約450万円)高くなるが、4台ではなく、2台の購入で済むことで全体で見ると30万ユーロを節約できることになる。

「このクルマはレースの未来を表している」とフォーミュラEのCEOを務めるアレハンロド・アガグはコメント。

「我々がフォーミュラEを開始したとき、我々のゴールは慣習を破り、現状への挑戦、モータースポーツに革命を起こすことだった。この次世代のクルマはその革命を表している」

第2世代のフォーミュEカーは、FIAが設計した初めての車両でもある。FIA会長ジャン・トッドは「FIAがこのクルマの開発に最前線に立ったことを誇りに思っている。それは連盟にとって新しいことであり、プロジェクトを大きな成功を収めている」と語った。

新型フォーミュラEカーの実車は3月6日のジュネーブモーターショーで披露される。

フォーミュラEとは

2014年から始まった国際自動車連盟(FIA)が主催する電気自動車のフォーミュラカーレースであるフォーミュラEは、走行中に排ガスを出さず、エンジン搭載マシンに比べ静かであるため市街地コースでレースをするのが特徴。ヨーロッパ各国では2040年代までに内燃機関自動車の販売を禁止する法案が可決されるなど、自動車産業の環境問題への取り組みが注目される中、最先端の電動技術で競うフォーミュラEの役割は年々大きくなっている。

4年目となる今シーズンからはアウディがフルワークス参戦し、来シーズン以降はBMW、ポルシェ、メルセデス・ベンツ、そして日本から日産が参戦を表明するなど各国の自動車メーカーが高い関心を示している。

また、スイスに本社を置く電力関連企業『ABB』と複数年のタイトルスポンサー契約を締結。スイスのプライベートバンクであるジュリアス・ベア、ドイツの保険会社アリアンツ、クレジットカードのVSAといったグローバル企業をパートナーに迎えており、昨年にはファッションブランドのヒューゴ・ボスがF1へのスポンサーシップを終了して、フォーミュラEに移動している。

フォーミュラE 新型マシン

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カテゴリー: F1 / フォーミュラE