フェラーリの問い合わせでFIAが動く メルセデスF1のディフューザーに規制強化か
FIA(国際自動車連盟)が、メルセデスのディフューザー設計の運用方法について技術的な明確化(クラリフィケーション)を発行する準備を進めていると、RacingNews365が報じた。

メルセデスは今季投入したアップグレードパッケージの一環として、リアディフューザー後端に延長部品を追加。2026年の新技術規則下で各チームが革新的な解釈を模索する中、メルセデス独自のアイデアとして注目を集めていた。

2026年はレギュレーションが大幅に変更されたことで、各チームが新たな設計コンセプトを導入している。メルセデスのディフューザーに加え、フェラーリとレッドブルが採用する、軸を中心に回転する通称「マカレナ・リアウイング」もその一例とされる。

しかし、このメルセデスのディフューザーに対してライバルチームが関心を示しており、フェラーリがFIAに対して合法性についての見解を求めたという。

F1では過去にも、競合チームがライバルの革新的な設計についてFIAへ問い合わせを行うケースが数多くあった。問い合わせを行うチームは、その技術を自ら開発可能か判断する目的で確認することもあれば、規則解釈の明確化を求める場合もある。

また、FIAは必要と判断した場合、規則の明確化を通じて当該設計の模倣を防いだり、既存の設計の使用中止を求めたりすることができる。

オーストリアGPから適用の可能性
こうした措置は即時適用される場合もあれば、チーム側に対応期間が与えられる場合もある。

RacingNews365によると、今回のメルセデスのディフューザーに関しては後者のケースに該当する見込みだという。

現在、FIAは関連文書の作成を進めており、オーストリアGPから適用される方向で準備が進んでいるとされる。しかしメルセデスは、その適用開始を次戦のイギリスGPまで延期するよう求めているという。

その理由は物流上の問題にある。すでにチームの輸送トラックはオーストリアへ向けて出発しており、現地で仕様変更に対応することが難しいためだ。

メルセデスは、自らのフロアおよびディフューザー設計は現行規則の範囲内で合法だと考えている。しかし、FIAの明確化によって設計変更が必要になれば、修正版を投入するために追加の作業が必要になる。

今回の動きは、2026年の新世代マシンを巡る技術開発競争が激化する中で、各チームがライバルの革新的な解釈を厳しく監視していることを改めて示している。フェラーリの問い合わせを受けたFIAの判断が、今後の開発競争や勢力図にどのような影響を及ぼすのか注目される。

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー: F1 / FIA(国際自動車連盟) / スクーデリア・フェラーリ / メルセデスF1