F1
FIA(国際自動車連盟)は、2019年のF1世界選手権の開幕戦で発生したスタートシグナルが見えないという問題の解決に乗り出した。

2019年のF1世界選手権では後続マシンへの乱気流を抑制し、オーバーテイクを促進するためにフロントウイングやリアウイングのサイズや形状を含めた空力レギュレーションの変更を実施。

この変更により、2019年のF1マシンのリアウイングは100mm幅が広がり、エンドプレートを簡略化。また、リアニューミラーの視認性を改善するも目的として高さは70mm高くなった。

その影響もあり、2019年の開幕戦オーストラリアGPでは、最後尾グリッドからスタートしたウィリアムズのロバート・クビサ、17番グリッドからスタートしたレッドブル・ホンダのピエール・ガスリーが、前のクルマによってスタートシグナルが遮られていたとレース後に明かしていた。

ロバート・クビサは「グリッドでストップしたとき、ライトが見えなかった。マクラーレン(カルロス・サインツ)のリアウイングがそれを隠していて、ライトの最初のブロックは見えたけど、残りは見えなかった。だから、左側に動かなければならなかった。ちょっとしたパニックに陥った瞬間だった」とコメント。

ピエール・ガスリーは「大きくなった新しいリアウイングによってグリッド上でライトが見えなかったので、周りのクルマに反応しなければならず、いくつか順位を失った」と語っていた。

FIAは、F1オーストラリアGP後にドライバーの苦情を聞き、問題が起こった原因について調査を実施。その問題は一時的なものではなく、新しいリアウイングによって意図しない結果が生じたと結論付けた。リアウイングの幅が広がり、高さも高くなったリアウイングは、後方グリッドのドライバーとスタートシグナルの視線上に位置してしまっていた。

今後のF1レースでスタートシグナルが標準の高さに設置されれば、再び視認性の問題が発生する可能性が高い。

現在、FAはF1グループと適切な解決策に取り組んでいると理解されており、次戦バーレーンGPから恒久的な解決策が採用されると考えられている。

1つの可能性のある解決策は、後方グリッドのマシンの視認性を高めるためにグリッドの半分の位置に追加のリピーターライトを設置すること。F1は、リアウイングが高くなった2009年にそのようなリピーターライトを設置していたが、2017年のレギュレーション変更でリアウイングが低くなったことで必要がなくなり、取り外していた。

また、去年はヘイローの導入によってグリッド前方のドライバーがメインのスタートシグナルの視認性が妨げなれることを防ぐためにリピーターライトが設置されており、今シーズンも設置されている。

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー: F1 / FIA(国際自動車連盟)