フェラーリF1、新型シミュレーターが完成…2022年の674プロジェクトに使用
フェラーリF1が待望していた新しいシミュレーターが完成。夏休み後の2022年F1マシンの開発を支援するために使用される。

現在、フェラーリF1は“9月のある時点”からコードネーム『674』と呼ばれる2022年F1マシンの開発プロジェクトに使用するツールセットでドライバ・イン・ザ・ループ シミュレーターのキャリブレーション作業を行っている。

新しいシミュレーターは、フェラーリの本館とフィオラノのテストトラックの間にある専用の建物に設置され、英国を拠点とする高性能モーションシミュレーションのスペシャリストであるDynisma社と共同で開発された技術を備えている。

Dynismaは、2014年から2017年までフェラーリのシニアビークルダイナミクスエンジニアであったアッシュ・ウォーンが率いている。彼は、新会社を設立するためにチームを去った。

アッシュ・ウォーンは、フェラーリに入社する前は2010年から2013年までマクラーレンのシミュレータープログラムに取り組み、それ以前はエアロモデラー、次にチームのパフォーマンスエンジニアを務めていた。

ドライバ・イン・ザ・ループ シミュレーターは、ドライバーの準備だけでなく、自動車開発にとっても重要なツールとして長い間確立されてきた。これは、根本的に異なるレギュレーションに基づいて設計される2022年の新車の開発において重要な役割を果たすことになり、フェラーリは新しいシミュレーターがこの分野でより強力な一歩を踏み出すことを期待している」

「シミュレーションとデジタルテクノロジーは、F1カーの開発においてこれまで以上に重要な役割を果たしている。我々は、この分野で世代を超えて飛躍することを可能にするツールの作成に焦点を当て、可能な限り最善の選択をしたと信じている」とフェラーリのサプライチェーン責任者を務めるジャンマリア・フルゲンツィは語った。

「それを生み出すために、我々は若くてダイナミックな会社であるDynismaを選んだ。このプロジェクトを完了するのに2年かかったが、2022年に施行された新しいテクニカルレギュレーションに基づいて製造されるマシンに付けられた名前である674プロジェクトで使用を開始する準備が整った」

シミュレーターはフェラーリの進行中のインフラストラクチャアップグレードの一部であり、チームプリンシパルのマッティア・ビノットは、建設が初期段階にあった2019年の終わりにテクノロジーが「ますます重要」になると説明していた。

これは、2008年のコンストラクターズチャンピオンシップを最後に続いている干ばつを終わらせるためのフェラーリの推進の一環として、シミュレーターに多額の投資が行われたことを意味する。

フェラーリの既存のドライバ・イン・ザ・ループ シミュレーターは、シーズンの終わりまで2021年F1マシンの作業とレース宗夏の準備に引き続き使用される。また、フェラーリ・ドライバー・アカデミーのメンバーも引き続き使用する。

フェラーリのF1ドライバーであるシャルル・ルクレールは最近、既存のシミュレーターで2022年F1マシンのモデルを運転したことを明らかにしている。

「非常に異なった感じがする」とシャルル・ルクレールは2022年F1マシンについて語った。

「僕たちが順調に開発できているかどうかは、誰にとっても疑問符だと思う。言ったように、それはとても異なるプロジェクトだ」

「非常に初期段階なので、他の人と比較して自分自身がどこに位置づけられているのかは誰にも分からない。でも、僕たちはそれに取り組んでいる」

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カテゴリー: F1 / スクーデリア・フェラーリ