F1
2019年のF1バルセロナテストが3月1日(金)に最終日を迎え、フェラーリのセバスチャン・ベッテルがプレシーズンテスト全体の最速タイムをマークしてテストを締めくくった。

セバスチャン・ベッテルは午前中にピレリの最も柔らかいC5タイヤで前日にチームメイトのシャルル・ルクレールが記録したタイムとなる0.01秒上回る1分16秒221をマーク。昨年のスペインGPの予選でルイス・ハミルトンが記録したコースレコードの1分16秒173に0.048秒まで迫った。

2番手タイムはメルセデスのルイス・ハミルトン。ここまでロングランに焦点を当ててきたメルセデスだが、この日ついにポテンシャルを開花。午後から走行したハミルトンは61周を走行し、C5タイヤでフェラーリから0.003秒差となる1分16秒224をマーク。W10に十分に戦えるペースがあることを示した。午前中にはバルテリ・ボッタスがテストを担当し、3番手タイムとなる1分16秒561をマークしている。

1番手:セバスチャン・ベッテル (フェラーリ)
コメントなし
マッティア・ビノット(チーム代表)
「ここ数日は非常に集中的で興味深いものだった。現状もマシンのパフォーマンスと信頼性に関して限界を理解することに集中している。全体的に我々が取り組んできた作業には満足している。このコースでのマシンの挙動、うまくバランスが取れている部分も満足だと言える。だが、もっと速く、信頼性高めていきたいので、現時点で完全に満足することはできない。まだやるべきことが多くある。常にプログラムを望んでいたようにスムーズに進められたわけではないいし、信頼性のトラブルによってホイールリムが壊れてセバスチャン(ベッテル)がクラッシュを喫した。対応しなければならない問題も多くある。パフォーマンスもさらにプッシュしていかなければならない。マシンが正しく機能していることは良いスタート地点ではあるが、メルボルンの準備は完了していない。進行中だ。両ドライバーとも非常に似通ったラップタイムを残した。我々はすでにシャルル(ルクレール)がとても速いドライバーであることはわかっていた。フェラーリ・ドライバー・アカデミーや昨シーズンのF1で見てきたからね。セバスチャンについては、彼のパフォーマンスは何度も世界王者になった実力を示しているし、それはすでにわかりきっていることだ」


2番手:ルイス・ハミルトン (メルセデス)
「この数日は本当にポジティブだった。変更を行ってきたことで進歩の役に立っているし、正しい方向に進んでいるのか、もしくは間違った方向なのかのはっきりとしたフィードバックをもたらしてくれている。今日は軽めの燃料でマシンの感触を確かめながら、そこをさらに探っていけたので良かった。今日は本当に楽しかったし、タイヤの感触も良い。僕がテストをあまり好きではないことはみんなが知っていると思うけど、全体としてポジティブな一週間だった。それでも、まだやるべきことはたくさんある。取り組んでいるエリアはたくさんあるし、正しい方向に進んでいる」

3番手:バルテリ・ボッタス (メルセデス)
「テスト最終日は終えて、次にW10をドライブするのはメルボルンだ。この2週間を通してバルセロナの走行時間を効果的に生かせすことができたし、多くのことを学んでマシンパフォーマンスを改善させることができた。そして、今年の競争が本当にかなりタフになるだろうことも学んだ。でも、僕たちはチャレンジを楽しみにしている。メルボルンで競争力を発揮するにはもっとプッシュしてもっとパフォーマンスを見い出していかなければならない。でも、僕らは強いチームだし、この数日で着実に進歩している。マシンの作業をする時間はあと数日あるので全力で取り組んだ。メルボルンが楽しみだ!」

4番手:ニコ・ヒュルケンベルグ (ルノー)
「クルマで忙しい8日を過ごした後、有望な気持ちでバルセロナを離れることができる。僕たちは昨年からチームとして、そのなかでもパワーユニットは良い進歩を遂げた。僕たちの信頼性は妥当なものだ。あちこちでいくつかの小さな問題を抱えていましたけど、チームはそのようなものにかなりうまく対処したし、多くの周回数を成し遂げた。競争がかなり厳しいことはわかっているけど、僕たちはとにかく自分自身に集中していたい。僕たちは比較的自信を持ってメルボルンに向う。でも、その間にクルマのポテンシャルを最大化できるように分析しなければならないことはたくさんある」

5番手:ダニール・クビアト (トロロッソ・ホンダ)
「チームにとって、多くの成果を残せた実りあるプレシーズンテストになった。多くの周回をこなすことができ、この2週間(2つのテスト期間中)に行った作業に満足と言っても良いのではないだろうか。1回目のテストの後に課題をきちんとクリアし2回目のテストを迎えることができたことで、この2週間でマシンに慣れ、いい感触で締めくくれたのだと思う。テストではいくつか新しい試みとさまざまなセットアップでアプローチし、マシンの挙動を確認していた。これらのことをレースウイーク中に行うには、時間がかかってしまうのはもちろんリスクが大きいからだ。テストで得た結果から、速く走るためにマシンの最大のポテンシャルを引き出す解決策を見つけることができ、このウインターテストという機会を最大限に活かせたのではないだろうか。最終日の今日は、午前中にショートランと予選シミュレーションを行い、午後はレースシミュレーションを行った。どちらも上手くいったテストとなり、これからメルボルンでの今シーズンの開幕戦に向けて集中して取り組んでいけそうだ」

6番手:カルロス・サインツ (マクラーレン)
「僕が担当した4日間のテストのほとんどで多くのマイレージを稼げたし、少しでも良い形でテストを締めくくってオーストラリアに向かえるのはいつだって最高だ。初めてのレースシミュレーションを問題なく完了できたし、午前中のパフォーマンスランもマシンを理解する上で有益だった。この後はファクトリーに戻ってチームと最終作業に取り組んでいくので、開幕戦までに完全に準備できるはずだ。僕たちは自分たちの準備やパフォーマンスにかなり集中していたので、ライバルとの比較を正確に話すのは不可能だ。この2週間を通して懸命に頑張ってくれたチームに感謝している。今はシーズンをしっかりとスタートさせられることを期待している」

7番手:ロマン・グロージャン (ハース)
「良い午前だった。プログラムをすべて消化することができたし、本当にポジティブだ。走るたびに少しずつタイムを見い出しているので最高だ。冬季テストには基本的にとても満足している。思っていたよりも少し問題が多かったかもしれないけど、しっかり対応すれば解決できものだし、多くの作業を完了できた。メルボルンの準備は整ったと思うし、楽しみにしている」

8番手:ダニエル・リカルド (ルノー)
「とても良い一週間だったし、一貫した走りで多くの周回を重ねることができた。上位チームに追いつくには時間がかかるだろうけど、冬季テストでそれを期待していたわけではないし、それについてはかなり現実的に考えている。同時に正確なパフォーマンスを予想するのは不可能だ。まだやるべきことはあるし、改善する部分もある。今後、僕たちはそこに集中していかなければならない。ファクトリーに戻って今後数日間で収集したデータを調べていく。進歩を遂げているけど、大きなステップはこの先にある。チームに馴染めた状態でメルボルンに向かえるし、今はレースがしたくてたまらない!」

9番手:キミ・ライコネン (アルファロメオ)
「今日がテスト最終日だった。この2週間を通してマシンについて知り、自分たちの強みがどこにあるかを理解した。実際のポジションはメルボルンに行けばわかるだろう。チームのみんなと一緒に臨む初レースが楽しみだ」

10番手:ケビン・マグヌッセン (ハース)
「全体的にスペインでは生産的な2週間を過ごせたと思うし、今日もまたそういう1日だった。VF-19の感触は最初からいいし、バランスやパフォーマンスに関しては毎日進歩を続けている。もちろん、テストで十分なマイレージを稼げたわけではないし、とにかく進めていくだけだ。でも、自分たちが取り組んできたことには満足している。メルボルンのコースに出るまでにやるべきことはまだあるけど、シーズンが開幕し、またレースをするのが待ち切れない」

11番手:マックス・フェルスタッペン (レッドブル)
「昨日の午後のクラッシュがあったにも関わらず、ガレージで皆が頑張ってマシンを修復してくれたおかげで、今朝にはトラックへ復帰することができ感謝している。しかしギアボックスにトラブルが見つかってしまい、残念ではあったが走行を中止せざる得ない結果となってしまった。総合的には、ポジティブな結果を残せたいいテストにできたのではないだろうか。ロングランでは期待が持てるパフォーマンスが見られたと思う。マシンのパッケージとエンジンにはいい手応えを感じているので、僕自身は満足している。今は早くレースをするのが楽しみでならない」

12番手:セルジオ・ペレス (レーシングポイント)
「最終日にポジティブな走行ができた。多くの作業に取り組み、クルマのどこを整えていけばいいのかについて良いアイデアを得られたと思う。今日はたくさんロングランを走り、レースの最終準備に取り組むことが重要だった。コースに出ていくたびに、どんどん学んでいるし、シーズンの準備は整ったと思っている。長い冬だったし、僕はとてもやる気に満ちている。またレースするのが待ちきれない。ポイント獲得でシーズンをスタートできれば嬉しいけど、最終的にシーズンは長いし、メルボルンに行って、他のチームと比べてどんな感じなのかを確かめなければならない」

13番手:ロバート・クビサ (ウィリアムズ)
「厳しい1日になってしまたし、残念な形でテストを締めくくって初レースに向かうことになった。自分たちが取り組んだ走行でいろいろと学ぶことはあったけれど、オーストラリア前に築いておきたかった自信レベルには達していない。テスト開始に遅れが生じた後、自分が望んでいたような1日にはならなかったけど、こういう難しい状況からもポジティブなところを見ていかなければならない」

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー: F1 / F1ドライバー