シンガポールグランプリ
2017年のF1世界選手権 第14戦 シンガポールグランプリの6予選が16日(土)にマリーナ・ベイ・サーキットで行われ、セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)がポールポジションを獲得した。

今週末はレッドブルが3回のフリー走行全てでトップタイムを記録しており、レッドブル優位とみられた予選。しかし、最後の最後でフェラーリがタイムを搾り出した。

セバスチャン・ベッテルは、ウォールにマシンをヒットさせる気迫の走りをみせ、トラックレコードを更新する1分39秒491をマーク。2番手のマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に0.323秒差をつけて今シーズン3度目のポールポジションを獲得した。

2列目にはダニエル・リカルド(レッドブル)、3番手にはキミ・ライコネン(フェラーリ)が続いた。メルセデスは苦手意識の高いシンガポールで苦戦。ルイス・ハミルトンが5番手、バルテリ・ボッタスが6番手と3列目に沈んだ。

マクラーレン・ホンダは、今シーズ2度目となる2台揃ってのQ3進出を果たし、フェルナンド・アロンソが8番手、ストフェル・バンドーンが9番グリッドを獲得した。

1番手:セバスチャン・ベッテル (フェラーリ)

「昨日は笑顔になれなかったけど、今日は笑顔になれるね。チームに所属しているときは、お互いに信じる必要があるし、これはそのパーフェクトな証拠だと思う。僕たちの金曜日は厄介だったけど、僕たちのチームは寝る間も惜しんで働いた。僕はそれに感謝している。スタッフは寝ないで作業して、朝食の時間にようやく眠りにつくことができたと思う。一方、ファクトリーではシャルル・ルクレールがシミュレーターで作業し、他の人たちはそのデータを分析していた。昨日、僕たちには十分な競争力がなかったと思うし、多くの答えが欠落していたように思う。予選開始時は、とにかく自分の仕事をすることを考えていた。そして、Q3でアタックして、それがうまくいったことをとても嬉しく思っている。僕たちにとって好転させたことが重要だ。悪い一日であれば、それを良い一日に変えたい。僕たちはいつも良い日々を過ごそうとしていからね。昨日は僕たちにとってとても重要だったと思う。なぜなら、そこから学ぶことができたからだ。厳しいレッスンだったけど、僕たちはクルマの理解を深めたし、トラックの進化もした。今の僕たちはクルマが必要としているものに対してより良いアイデアを持っていると思う。常に学習する必要があるレッスンはあるものだし、昨日、僕たちが悪い一日を過ごしたことを逆にとても嬉しく思っている。今日ポールを獲得できて嬉しい。いつだってそれは助けになる。でも、レースは明日だし、何が起こるか見てみるつもりだ」

2番手:マックス・フェルスタッペン (レッドブル)
「週末ずっとビルドアップはうまくいっていたし、どんどん速くなって、スムーズなリズムを掴んでいたので、2番手になれたことは本当に良い結果だと思う。他チームは昨日と午後のセッションから改善してくるだろうと予想していたので、良いラップを刻むためにちょっとリスクを冒した。最終セクターでもう少しタイムを見つけられたかもしれないけど、全体的にクルマと自分のパフォーマンスにはとても満足している。予選のクルマはセットアップ的にはベストなバランスだったし、それは本当にポジティブなことだ。最速タイムは自分にできるほぼ最大限だったし、セバスチャンがさらに良いラップを決めたというだけだ。レースペースはいいので、明日はチャンスがあると思う。だた、フェラーリもかなり多くを見つけているようだ。スタートが重要だし、何度かセーフティカーが出て、結果に影響を及ぼすことになるかもしれない」

3番手:ダニエル・リカルド (レッドブル)
「今日はポールポジションを獲れると本気で思っていたし、正直、ちょっとがっかりしている。セブの最後のラップは凄かったし、僕たちにはあのような走りはできなかった。Q3でのペースは良かったし、第1セクターではほぼ彼と同じタイムだっと思う。他に何ができたかはわからない。明日はいいスタートが切れれば、戦略で彼にプレッシャーをかけることができると思う。まだ僕たちには今回のレースで勝つための良いチャンスがあると信じている。ストリートサーキットとそれに伴う挑戦を楽しんでいるし、ウオールにこすったりね。明日は2時間でラップ毎にそのような走りができると感じているし、まだ集中力は切れていない。本当に勝ちたいと思っているし、明日はそのハンガルー精神が勝ることを願っている」

4番手:キミ・ライコネン (フェラーリ)
「昨日から難しかったし、今日も簡単ではなかった。トラック全体がとても運転しにくく感じたし、クルマを望んでいる位置に置いて、速く走るのが難しかった。いくつかのセクターでは僕たちは他よりも競争力があった。予選では昨日や午後のFP3と比べれば少しは良くなっていたけど、それでもプッシュするための快適なフィーリングにはほど遠かった。それでも良いタップを刻もうと戦ったし、ミスをしてラップタイムを失いやすい状況だった。4番手は理想的ではないけど、ここまで抱えていたすべての苦労を考えることにするよ。悪化していた可能性も十分にあった。少なくとも、僕たちは明日にむけてチャンスを手にしたし、もう少し運が向いて、ポジションを上げられることを願っている。新しい一日として取り組んでいくつもりだ。最近、僕たちのスタートはまずまずなので、良い進歩を果たして、どの位置で終えられるか見てみるつもりだ」

5番手:ルイス・ハミルトン (メルセデス)
「毎年、僕たちにとってシンガポールは比較的に困難な状況になるし、ここに来るときに厳しい状況になることはわかっていた。レッドブルが速いとは思っていたけど、フェラーリがあそこまで強いとは予想していなかった。今日は全力を尽くしたけど、あれ以上クルマから引き出すことはできなかったし、最後の一滴まで搾り出したと思う。今日、ポイントが与えられるわけではないし、僕たちは明日ベストな仕事をすることに集中している。希望は捨てていない。ただ、ここはオーバーテイクには厳しいトラックだ。長いレースになるだろう。良いスタートを切って、少なくとも1台は抜けるように頑張ってみるつもりだ。セバスチャンの隣にはフェルスタッペンがいるので、スタートでは何が起こるかわからない」

6番手:バルテリ・ボッタス (メルセデス)
「ここまで僕たちにとっては難しい週末になっている。僕たちはここで3番目に速いチームなのは明らかだし、それだけでは不十分だ。僕たちはクルマのセットアップを追求し、昨日と今日とで大きな変更を施したけど、それでも最適なセットアップはまだ見つけられていない。僕たちがそのセットアップであまりにクルマを走らせられていないことはラップタイムからもわかると思う。レッドブルとフェラーリとのギャップがここまで大きいことにはちょっと驚いている。2週間前、僕たちはモンツァで素晴らしい週末を過ごしていたのに、今は本当に苦しんでいる。今日の結果は僕たちがこのようなトラックで十分亜ダウンフォースとメカニカルグリップを生み出せないという問題をまだ抱えていることを強調している。そこが僕たちが取り組む必要があるエリアであることは明確だ。明日、表彰台を獲得するにはレースペースだけでは不十分なことはわかっているし、クリーンなレース、良い戦略、それとちょっとした運も必要だ」

7番手:ニコ・ヒュルケンベルグ (ルノー)
「今週末、僕たちにはここで強力なパッケージがある。今日の予選ではマクラーレンと素晴らしいバトルをした。彼らは最終ラップまで優位に立っていたけど、なんとか本当にいいラップを搾り出すことができた。7番手スタートにはとても満足しているし、チームに努力の賜物だ。全員が良いレースをするために最大限のチャンスを与えてくれた。シンガポールGPが予測できないレースになることはわかっ

8番手:フェルナンド・アロンソ (マクラーレン・ホンダ)
「予選で両マシンをQ3に進出させるという最初の目標は達成したので、仕事の50%は完了した。2つ目の目標は明日の決勝で両マシンが入賞することだが、僕たちのスターティンググリッドを考えると、それは可能だと思う。ここでのレースペースは、いつも少し不明なところがあり、なかなか読めない。昨日のロングランは十分な距離ではなく、このコースではオーバーテイクが困難なので、ポジションは1周目が終わった時点でおおむね決まってしまうだろう。だから、好スタートを切り、1コーナーでアクシデントに巻き込まれないように集中する必要がある。それ以降は集中力を維持し、ミスをしないようにする。非常に厳しいレースになるが、ポイントを獲得できればと思う。レースペースに関しては、上位6台のマシンは手が届かないほどの位置にいる。従って、僕たちは自分たちのポジションを死守し、可能であれば7位に浮上することを目標にする。明日、自分たちの仕事を成し遂げられるよう願っている」

9番手:ストフェル・バンドーン (マクラーレン・ホンダ)
「今回は両マシンのQ3進出を期待しながら、週末を迎えた。そして、今日それを達成できた。Q1とQ2では、両セッションを通して常にスピードがあった。ただQ3では、ライバルチームと比べて、タイムを伸ばすことができなかったように思う。それでも、今日はチームのメンバー全員がスムーズかつ、着実な仕事をしてくれた。今日はいいスタートを切れたが、本当に大事なのは明日だ。レース中に、セーフティカーの導入を何度か期待する場面がでてくるかもしれないが、今回はいい気分で週末を終えられるのではないかと思っている」

10番手:カルロス・サインツ (トロ・ロッソ)
「今日はQ3に進出できたことにとても満足しているよ! 本当のことを言えば、昨日のFP2と今日のFP3の後は僕たちには競争力はないと思っていたし、今日はQ3はちょっと手が届かないと思っていた。でも、最終的に僕たちはとても良いラップをまとめることができた。予選でペースが戻ってきたし、とても満足しているよ! これからレースについて考える必要がある。簡単にはいかないだろうからね。残念なことに、僕たちの直近のライバルの何人かはここでよりも大きな前進を果たしているので、明日はミラーを見て、防御側のレースになるだろう。でも、その覚悟はできているし、このポイントポジションを維持するために全力を尽くすよ!」

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カテゴリー: F1 / F1ドライバー / F1シンガポールGP