F1
2017年 F1世界選手権 第10戦 イギリスGPの予選が15日(土)にシルバーストン・サーキットで行われ、ルイス・ハミルトン(メルセデス)がポールポジションを獲得した。

現地時間13時。気温16.6℃、路面温度22℃、予選スタート時は小雨の降るなかでセッションは開始。数チームがドライタイヤでの走行を試みるも、すぐにウェットタイヤへと交換した。

ポールポジションを獲得したのは母国グランプリとなるメルセデスのルイス・ハミルトン。コースレコードを2.6秒更新する1分26秒600という驚異的なタイムをカークして自身67度目のポール獲得。ミハエル・シューマッハの68まであと1つに迫った。

2番手には0.547秒差でキミ・ライコネン、3番手にはセバスチャン・ベッテルとフェラーリの2台が続いた。4番手はバルテリ・ボッタス(メルセデス)。だが、ボッタスはギアボックス交換により5グリッド降格が決定しているため、9番グリッドからのスタートとなる。

マクラーレン・ホンダは、ストフェル・バンドーンがQ3進出を果たし、初めてチームメイトのフェルナンド・アロンソを上回り、自身のベストリザルトとなる9番手で予選を終えた。

1番手:ルイス・ハミルトン (メルセデス)

「ポールを獲得したことがどれくらい嬉しいか本当に言葉では説明できない。ジム・クラークに並ぶシルバーストンでの5回目のポールだ。とにかく信じられない気分だ。あのようなレジェンドと肩を並べられるなんて非現実的なことのように感じる。今週末の内容にはかなり満足している。僕たちはFP1から良いスタートを切ったし、そこからビルドアップしていった。Q1のコンディションはとても楽しかった。タフだけど、あのような変わりやすい天気はとても楽しい。そのあとトラックは乾き、限界までプッシュすることが重要だった。クルマの全てを搾り出した。とにかく全てが完璧だったし、素晴らしいラップだったと思う。そうしなければならないとわかっていたしね。これまで走ってきたなかで最高のドライビングだったと感じているし、それが結果として示されることを願っている。最近は本当に僅差だし、フェラーリにコンマ8秒のギャップを築けたのは嬉しい驚きだ。僕は決して故意に誰かの邪魔をすることはない。ロマンの邪魔をしたとは思っていないけど、そうだったなら謝るよ。ホームのサポートは素晴らしかったし、またここでポールを獲れたことを本当に誇りに思う。たくさんのフラッグに圧倒されたよ。ドライバーがこんなに愛されて、サポートしてもらえる場所は世界中で他のどこにもない」

2番手:キミ・ライコネン (フェラーリ)

「予選での僕のクルマのハンドリングは今週末の他のどの時点よりも良かったし、それには本当に満足している。もちろん、僕たちは常にもっと上位でフィニッシュしたいけど、今日はだいたい自分たちにできることをやれたと思う。Q1は濡れた路面でインターミディエイトタイヤでの走行だったし、コンディションはちょっとトリッキーだった。とても滑りやすかったけど、全部が濡れているわけではなかったので、タイヤの摩耗がとても早かった。幸い、最後の走行は正しいタイミングで走れたし、そこは問題なかった。その後、路面はどんどん良くなっていった。最後のラップの感触は良かったけど、まだあちこちにダンプがあったので、どこを走るべきかを知るにはまだちょっとトリッキーだった。なので最初はかなり余裕を持って走ったし、そのあともう少しプッシュすることに決めた。今日、クルマで得た感触は素晴らしかったし、明日を楽しみにしている。レースで改善できることを願っている。通常、僕たちは日曜日の方が強い」

3番手:セバスチャン・ベッテル (フェラーリ)

「結果にはかなり満足しているし、僕たちのパフォーマンスは良かった。メルセデスが週末全体でとても速かったことを考えれば、明日はタフなレースになると思う。今日の僕たちのクルマはいい感じだったし、驚くべき感触だったので、全体的に満足している。トラックはあまり濡れてはいなかったし、ドライブしていてとても楽しかった。最後の走行では前にたくさんのクルマがいるのがわかった。でも、それ以外では週末を通してクルマをかなり改善できた。予選トリムでもね。それが本当に重要なことだ」

4番手:バルテリ・ボッタス (メルセデス)

「タフな予選だった。9番手スタートは理想的ではないけど、明日は前のクルマとは異なるタイヤでスタートするし、それが前進する良いチャンスを与えてくれるかもしれない。ソフトタイヤは良いレースタイヤになるはずだし、そこの位置からでも何でも可能なことはわかっている。トラフィックに引っかからないように注意しなければならないけど、ソフトタイヤは他がピットストップしたときに前進するチャンスを与えてくれるはずだ。クルマはバランスは悪くなかったけど、グリップに本当に苦労した。最終ラップのターン3でロックさせてしまい、ちょっとタイムを犠牲にしてしまったけど、それは上位とのギャップの説明にはならない。今日は、雨の後の涼しいコンディションでルイスの方が僕よりもタイヤにうまく熱を入れることができていたように思う。路面は乾いていったので、ポールを争うための十分なグリップが得られなかった。僕たちにはここで強力なクルマがあるのは確かだし、週末ずっと競争力があったので、明日は順位を上げるために全力でプッシュするつもりだ」

5番手:マックス・フェルスタッペン (レッドブル)

「僕にとっては孤独な予選だったし、最終結果はほぼ予想していた位置だ。僕たちにはスピードが足りなかったし、メルセデスやフェラーリに近づくことができなかったけど、それでもクルマの感触はいいし、楽しむことができた。5番手は今日の僕たちにできる最大限だったし、僕はそれを達成した。明日4番手からスタートするのはもちろん良いことだけど、他の誰かのペナルティに助けられることを当てにしたくはないし、ペースでそこにいられることを願っている。明日、天候が何をもらたすか様子を見てみるつもりだ。雨が降れば、ウェットで表彰台にチャレンジするチャンスが得られると思う。予選の序盤は上位につける素晴らしいチャンスがあるように思えたし、明日は運が変わって、楽しい良いレースをして、完走できることを願っている。今のところ、表彰台や勝利について話すつもりはない。前のクルマに何かが起これば、良い結果に挑戦できるかもしれない」

6番手:ニコ・ヒュルケンベルグ (ルノー)

「今日はとても成功した予選だったし、僕たちはトップチームの真後ろでレースをスタートする。良いリズムを掴んでいたし、良いタイムが出せた。チームは正しい路面コンディションを正しく判断してくれた。素晴らしい流れがあった。落ち着いていたし、クルマに自信を感じていたので、良いラップを生むことができた。僕たちが今週末ここに満ち込んだアップグレードは僕たちの前進の一役を担っていると思う。とは言え、本番は明日のレースだ。クリーンなレースをしたい。僕たちはとても懸命にプッシュしているし、ポイントを獲得できたらとても嬉しいね」

7番手:セルジオ・ペレス (フォース・インディア)

「とても難しい予選セッションだったし、正しいタイミングでコース上にいることが重要だった。とりわけウェットコンディションだったQ1ではね。もうひとつ上位でフィニッシュできなかったのは残念だ。ギャップがかなり小さいときは前に出るチャンスがあるからね。最後のラップはもっとうまく走れたはずだ。最終コーナーの縁石に乗り上げてタイムを失ったしまったし、改善する余地がなかった。それでも僕たちは明日素晴らしい位置からスタートする。僕たちには強力なクルマがあるし、似たような天候になれば、さらに上位でフィニッシュするチャンスはあるだろう。集中し続けて、完璧なレースができるよう頑張りたい」

8番手:エステバン・オコン (フォース・インディア)

「本当にタフな予選セッションだったし、8位でフィニッシュできたことには満足している。僕たちはQ1でスリックに交換するために遅めにピットストップすることに決めた。リスクはあったし、最終コーナーで決断した。タイムを出すために1周しかなかったし、エリクソンにブロックされてしまった。かなり限界ではあったけど、それでもタイムを改善することができた。Q2ではブレーキから日が出t、2回目の走行中にチームと連絡をとる全ての無線が失われた。僕はそこにいて、一人で走っていたし、昔みたいにピットボードに気を付けなければならなかった。明日は7番グリッドからスタートするし、悪いスタート位置ではない。特にこのセッション中に起こった全てのことを考えればね。今日のようにコンディションがとても不安定かもしれないし、雨が降ったら何が起こるかわからない。僕たちは今日強かったし、明日も同じくらい強いと確信している」

9番手:ストフェル・バンドーン (マクラーレン・ホンダ)

「シルバーストンでQ3に参加するのは、少し予想外だった。ただ、ここ数戦は非常に精力的に仕事に取り組んでおり、チーム内でも改善点を明確に確認することができた。アゼルバイジャン、オーストリア、そして今週末のここシルバーストンでも、フェルナンドと僕は概ね同じペースで走行している。さらに一歩前進できたことは、当然のことながら、かなりいい気分だ。僕たちは長い間、予選が雨交じりのコンディションになることを望んできた。このような入り混じったコンディションでは、僕たちはどのセッションでもかなり強かったように思う。その後、コースがさらにドライコンディションになった際には、あらゆるチャンスを最大限に活かすことができた。いつも通り中団は非常に接戦だし、一部のライバルチームが予選でさらにパフォーマンスを上げてくることはよくある。ただ、今日はドライとウエットが入り混じったコンディションが僕たちにとって大きな手助けとなった。今日はコースに出るたびに、いいラップタイムを出すことができた。Q3で9番手に入ったことは、僕たちが達成し得る最高の結果だったと思う」

10番手:ロマン・グロージャン (ハース)

「10番手にはあまり満足していない。Q3での最初の走行でルイス・ハミルトンに最終コーナーで完全にブロックされてコンマ3秒は失った。それによって、少なくとも1つポジションは犠牲になった。2回目の走行は順調だと思ったけど、ターン3で突然リアが大きくロックしてコンマ5秒くらい失ってしまった。ラップを終えて戻らなければならなかったし、僕たちが示したよりもずっと多くのパフォーマンスがあったと思う。最終コーナーで完全に台無しにされた1回目のアタックにはかなり不満だ。それ以外の全ては問題なかったし、良い仕事ができたと思う。Q3に進めたのは素晴らしいことだけど、それ以上のことはできなかったし、ちょっとがっかりしている」

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カテゴリー: F1 / F1ドライバー / F1イギリスGP