F1イギリスGPの週末にHaloが2人のドライバーの命を救う
F1イギリスGPの日曜日に開催されたF1とF2のレースで2つの恐ろしいクラッシュが発生した。専門家によると、どちらも致命的だった可能性がある、コックピット保護デバイスの「Halo(ヘイロー)」が彼らの命を救った。

F1のサポートレースとして開催されたF2のフィーチャーレースで、ロイ・ニッサニーとデニス・ハウガーは、オープニングラップで衝突。ハウガーの車は“ソーセージ縁石”を越えて宙に舞い、ニッサニーめがけて飛んでいった。

デニス・ハウガーの車は、両方の車が砂利で止まる前に、ロイ・ニッサニーの上に高速で着陸した。

信じられないことに、両方のドライバーは無傷だった。テレビのリプレイでは、Halo(2018年にF1とF2に導入されたコックピットに固定された安全装置)がロイ・ニッサニーの命を救ったことを示した。



同じく、午後からシルバーストン・サーキットで開催されたF1レースでは、アルファロメオのF1ドライバーである周冠宇が1周目のクラッシュに巻き込まれ、車が逆さまになったまま高速でグラベルへと滑り、タイヤバリアを超えて観客の前のフェンスに激突した。

周冠宇も車がバリアとフェンスの間に挟まったことで救出作業が遅れ、周冠宇の事故がしばらう放送されなかったことから世界中のF1ダンを心配させた。

レースは赤旗となり、クラッシュに巻き込まれたドライバーの一人であるジョージ・ラッセルが走って周冠宇のチェックに向かった。

「今まで見た中で最も恐ろしいクラッシュの1つ」と表現したジョージ・ラッセルは、周冠宇をチェックしている間に彼のメルセデスがピットレーンに戻されたため、レースに戻ることはできなかった。メルセデスF1は判断に抗議したが、FIAは聞く耳を持たなかった。

周冠宇は後にファンのサポートに感謝した。

「大きなクラッシュだった。無事で済んだことをうれしく思う」と周冠宇はコメント。

「トラックのマーシャルとメディアムチームの迅速な対応は素晴らしかったし、FIAとF1が僕たちの車の安全性を改善するためにやってきたこと、やり続けているすべての仕事に感謝している」

「今日はHaloが僕を救った。それは僕たちが車を改善するために行ってきたすべての価値が本当に価値のある結果をもたらしていることを示した」



ロイ・ニッサニーとデニス・ハウガーの衝突後、F1ジャーナリストのクリス・メドランドは、「Haloはニッサニーの命を完全に救った。100%だ」とツイートした。

F1コメンテーターのトム・ゲイモアは「ハローに感謝している。間違いなく救い主だ」と語った。

Haloは、大きな物体や破片がシングルシーターのレーシングカーのコックピットに入るのを防ぐのに役立つ保護バリアだ。

当初は、Haloがシングルシーターのオープンコックピットの「純度」を損なうと批判を浴びた。また、ドライバーが車からすばやく降りる必要がある場合、邪魔になる可能性があると主張する人もいた。実際には、これは問題ではないことが証明されている。

2020年のF1バーレーンGPで、マシンが真っ二つに割れて炎上する事故に見舞われたロマン・グロージャンは、すぐに車から脱出して大惨事を免れた、フェンスを突き破ったクラッシュからグロージャンを守ったのもHaloだった。

ルイス・ハミルトンは、2021年イタリアGPで激しいライバルのマックスフェルスタッペンとのクラッシュに巻き込まれた後、彼を救ったことでHaloの功績を認めている。コントロールを失ったフェルスタッペンの車は宙に浮き、右リアタイヤがハミルトンのメルセデスの上部を押しつぶした。

その後、ルイス・ハミルトンは次のように述べている。「今日はとても幸運だ。僕を救い、首を救ってくれたHaloを神に感謝する」

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カテゴリー: F1 / F1イギリスGP / FIA F2