F1オーストリアGP 予選:角田裕毅は18番手でQ1敗退

セッション開始直後、各車はC5ソフトタイヤで続々とコースイン。まだ路面にラバーが載りきっていない序盤は滑りやすく、オスカー・ピアストリやフランコ・コラピントはグラベルに飛び出すなど、タイムアタックに苦戦する場面が続いた。
路面温度は48度に達し、金曜から大きく上昇。加えて風も強まり、ターン6やターン7では多くのマシンが挙動を乱し、アロンソもヒヤリとする場面があった。
そのなかで序盤のタイミングで最も存在感を示したのがキック・ザウバーのニコ・ヒュルケンベルグ。アップグレードの効果もあり、1分5秒台前半で一時トップに立つ。しかしすぐさまマクラーレン勢が反撃し、ランド・ノリスが1分5秒106でトップ、ピアストリも2番手へ浮上した。
セッション後半になると、トラックエボリューションが本格化。残り4分でアルボンが5番手、ローソンが3番手に浮上するなど、1周ごとにタイムが大幅に向上する状況に。各チームが2セット目のソフトタイヤを投入し、最後のアタックに全てを懸ける。
このタイミングで、**レッドブル・レーシングの角田裕毅はピットにとどまっており、再アタックに出ることができなかった。**1セット目で記録したタイムは伸びるトラックに対して不十分で、最終的に18番手で敗退が確定。
ウィリアムズ・レーシングのカルロス・サインツも、アタックラップ中にターン1とターン3で細かいミスがあり、最終的にP14止まり。Q2進出にはわずかに届かなかった。
また、**ハースのエステバン・オコンはP17走行中にピットインを選択し、そのままセッションを終える戦略を取ったが、これが裏目に出て敗退という結果に。**彼も2回目のアタックを行っていれば通過の可能性はあった。
最終的にQ1で敗退となったのは以下の5名:
16位 ランス・ストロール(アストンマーティン)
一時12番手まで浮上したが、最後の数周で後続に抜かれ脱落。
17位 エステバン・オコン(ハース)
アタックを切り上げてピットへ。路面進化の波に乗れず脱落。
18位 角田裕毅(レッドブル・レーシング)
最終アタックに出られず、1セット目のタイムではQ2に届かず。
19位 カルロス・サインツ(ウィリアムズ・レーシング)
わずかなミスが響き、自己ベストを更新するもQ1敗退。
20位 ニコ・ヒュルケンベルグ(キック・ザウバー)
序盤トップも再アタックに出ず脱落。判断ミスが明暗を分けた。
初日から調子を見せていた角田裕毅とウィリアムズのサインツ、そして金曜プラクティスで好感触だったキック・ザウバー勢の一角がQ1で脱落するという波乱の展開に。予選の鍵を握ったのは、誰よりも早く、そして正確に“トラック進化”の波に乗れたかどうかだった。
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