ニューウェイの「設計余地を残す哲学」 アストンマーティンF1躍進の伏線

エイドリアン・ニューウェイは2025年3月にアストンマーティンへ加入したが、昨季マシンの開発には関与せず、全面刷新される2026年F1レギュレーションに向けた新車に専念してきた。
ウィリアムズ、マクラーレン、レッドブルで計25回の世界タイトル獲得に貢献してきた設計の巨匠が指揮を執る体制となった一方で、アストンマーティンは今週、バルセロナでのプレシーズンテスト初日には走行できず、木曜開始でわずか2日間の走行になることを明かしている。
この非公開シェイクダウンは5日間にわたって行われ、その後2月にはバーレーン・インターナショナル・サーキットで6日間の公式テストが予定されている。後者はテレビ中継も行われる重要な走行機会だ。
スレイターによれば、アストンマーティンの新車が準備に時間を要している背景には、ニューウェイ特有の「設計余地を最後まで残す」哲学があるという。
「彼らはマシンのリアエンド全体を自分たちで作らなければならず、これはこれまでやってこなかったことだ。周囲から聞く話では、これがエイドリアン・ニューウェイ流への適応なんだ」とスレイターはスカイスポーツF1のテスト特集番組で語った。
「彼は設計のエンベロープを最後まで開けておく。だから部品の確定が遅くなり、製造も遅れる。木曜か金曜になっても、ガレージで組み上げ作業を続けている可能性があると思う」
さらにスレイターは、ニューウェイを迎えた以上、その流儀に従うのは当然だと強調する。
「でも、それがエイドリアンのやり方なんだ。エイドリアン・ニューウェイを雇っておいて、彼のやり方を無視するなんてことはしないだろう。だから理にかなっている」

アストンマーティンはタイトル争いへ基盤作り
アストンマーティンにはニューウェイだけでなく、元フェラーリのエンリコ・カルディレも加わり、技術陣の陣容は大きく強化された。ニューウェイとカルディレは、チームを将来的なタイトル争いの常連へと押し上げることを目指している。
ただし、現時点でチーム内部から聞こえてくる声は、2026年から即座にチャンピオンシップを争うというものではない。加えて、2026年F1シーズンからはホンダとの新たなパワーユニット提携が始まる。ホンダは近年、レッドブル・レーシングとともに大きな成功を収めてきたメーカーだ。
たとえ2026年にタイトル争いの中心にいなくとも、アストンマーティンは昨季より確実に上位で戦うことを期待している。2025年は表彰台なしでコンストラクターズランキング7位に終わっており、ニューウェイ流の“最後まで詰める設計”が、その巻き返しの起点となる可能性は十分にある。
カテゴリー: F1 / アストンマーティンF1チーム / ホンダF1
