アストンマーティンF1がドライバー・アカデミー設立 初の所属はF3のマリ・ボヤ
アストンマーティンF1は、新たに立ち上げた「ドライバー・アカデミー」の設立を発表し、将来のモータースポーツ界を担う才能の発掘・育成に本格的に乗り出した。このアカデミーの第1号ドライバーとして、FIA F3選手権に参戦中のスペイン人ドライバー、マリ・ボヤ(Mari Boya)を迎え入れた。

2004年生まれ、スペイン・レース出身のボヤ(本名:ホセ・マリア・ナバロン・ボヤ)は、スペイン国内のカート選手権で3度のタイトルを獲得するなどジュニア時代から頭角を現し、2020年にはフォーミュラ・ルノー・ユーロカップでランキング2位を獲得。

2023年からはFIA F3に参戦し、今季はカンポス・レーシングから出場。先日のF3モナコ大会では、印象的な走りで表彰台を獲得した。

アストンマーティンの新設アカデミーは、同チームのドライバー育成プログラムを基盤に、若手ドライバーをあらゆる側面から支援する長期的育成制度。フィジカルトレーニング、メディア対応トレーニング、シミュレータセッション、F1レース週末への帯同など、多角的なサポートを通じて、トップカテゴリーで活躍するためのスキルと経験を養う。

さらにアカデミーは、フェルナンド・アロンソが関与するカートブランド「FA Alonso Kart」の公式チームであるDPKレーシングと戦略的提携を結び、グローバルなカートネットワークを活用した早期発掘と育成体制も確立。アロンソとの結びつきが若手ドライバーの育成環境をさらに強化する形となる。

アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム フェルナンド・アロンソ

マリ・ボヤは次のように意気込みを語った。

「アストンマーティンのドライバー・アカデミーに加わることは夢のようだ。F1で大きな野望を持つチームから学べる貴重な機会を得られて本当にうれしい」

「アストンマーティン・アラムコという特別な環境に身を置き、AMRテクノロジーキャンパスで活動できることに大きなモチベーションを感じている。フェルナンド・アロンソやランス・ストロール、ペドロ・デ・ラ・ロサのようなロールモデルの存在も自分にとって非常に励みになる。今はチームの信頼に応えられるよう、結果で示すことに集中している」

アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

アストンマーティンF1のCEO兼チーム代表であるアンディ・コーウェルは次のようにコメントした。

「まず最初に、マリを新しいアカデミーのメンバーとして迎えられたことを非常にうれしく思っている。彼は自然なスピードと強い意志を備えた有望な才能であり、モータースポーツにおいて重要な『人間的に成熟したアスリート』でもある。私たちはレース技術やテクニカルフィードバック、メディア対応、フィットネス、そして人間的成長まで、あらゆる面で彼の成長をサポートしていく」

「このアカデミーは、傑出したドライビング才能を見出し、育てることを目的としている。彼らがキャリアのなかでも最も困難で競争の激しい時期を乗り越え、完成されたトップドライバーへと成長できるよう導くのが我々の情熱であり使命だ」

ボヤは今週末、FIA F3第6戦オーストリア・レッドブル・リンク大会に出場予定。新たにアストンマーティン・アカデミーのロゴがあしらわれたスーツとヘルメットで登場する。

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カテゴリー: F1 / アストンマーティンF1チーム