アービッド・リンドブラッド レーシングブルズF1昇格が当確?メキースが絶賛

2025年のドライバー市場は異例の静けさを保っており、残された空席は3つのみ。レッドブル・レーシングの1枠、そしてレーシングブルズの2枠。角田裕毅は深刻なプレッシャーに晒され、リアム・ローソンの去就も不透明だが、そこへ割って入ったのが18歳のリンドブラッドだ。
ローラン・メキース「正直、信じられない」 メキシコFP1での走りを絶賛
リンドブラッドは2025年F1メキシコシティGPのFP1でレッドブルのマシンを担当。ローラン・メキースはポッドキャスト「Talking Bull」で当時を振り返り、彼のパフォーマンスを端的にこう表現した。
「正直、インクレディブルだった。普通は若手がFP1に乗るとき、1人か2人が“あまりリスクを取らないでくれ”と言いに行く。でも今回は、たぶん15人くらいが彼のもとに行って“楽しく走っていいけど、楽しみすぎないでくれ”と言っていた」
さらに、当時のリンドブラッドの任務は極めて重要だった。
「そのレースでは新しいパッケージを投入していたのはあの1台だけだった。我々はそのデータがどうしても必要だった」
「彼は縁石に触れることもなく、芝の上にタイヤを落とすこともなかった。非常に印象的だった。彼はまだ18歳だということを忘れがちだが、本当に素晴らしい仕事をしている」
フェルスタッペンも“生データ解析”でリンドブラッドの走行をチェック
メキースによれば、FP1の間、マックス・フェルスタッペンはピットウォールでリンドブラッドの全セクターをデータで追っていたという。
「もちろん、彼はデータを解析していた。トラックの状況や、その時点でのマシンの制限、そして自分が車に乗り込んだときに何を感じることになるのか、あらゆる情報を吸収していた」
「彼はアービッドのセットアップを知っており、角田のセットアップも知っていた。コーナーごとに2人の入力にマシンがどう反応するかをライブで見ていた。それは実際に運転しているのに限りなく近い」
メキースは、フェルスタッペンが“新人の走行だからどうでもいい”と考えるようなタイプではないと説明した。
「汚れた路面で、9人のルーキーが走っている状況だったが、彼は妥協しなかった。それが競争レベルの高さを示している」
リンドブラッドの2026年昇格は「ローソンより適性が高い」?
リンドブラッドのF2での直近の成績は決して絶好調ではない。しかし、チーム側は“F2とF1の走りがまったく別物”という点を重視し、成績よりポテンシャルを評価している。
彼のマネージャーは「リンドブラッドはレーシングブルズにより適したドライバー」であり、「ローソンが直面したような精神的負荷に耐えられるキャパシティを持っている」と述べているという。

2026年F1ドライバーラインナップ(確定済み)
■ Alpine:ピエール・ガスリー/フランコ・コラピント
■ Aston Martin:フェルナンド・アロンソ/ランス・ストロール
■ Audi:ガブリエル・ボルトレト/ニコ・ヒュルケンベルグ
■ Cadillac:バルテリ・ボッタス/セルジオ・ペレス
■ Ferrari:シャルル・ルクレール/ルイス・ハミルトン
■ Haas:エステバン・オコン/オリバー・ベアマン
■ McLaren:ランド・ノリス/オスカー・ピアストリ
■ Mercedes:ジョージ・ラッセル/アンドレア・キミ・アントネッリ
■ Racing Bulls:未定/未定
■ Red Bull Racing:マックス・フェルスタッペン/未定
■ Williams:アレックス・アルボン/カルロス・サインツJr.
残るのはレッドブル系の3枠のみ——角田裕毅、リアム・ローソン、アイザック・ハジャー、そしてアービッド・リンドブラッド。選択はシーズン終了まで持ち越されるとされている。
リンドブラッドは“本当にF1に上げたい若手”
メキースの発言内容、フェルスタッペンの注視、チーム内部の評価——これらはすべて、リンドブラッドが2026年にF1デビューする可能性が極めて高いことを示している。
彼が昇格すれば、角田裕毅かリアム・ローソンのどちらかがシートを失う構図になるが、現時点で「リンドブラッド昇格の流れ」が最も強いと言える。
カテゴリー: F1 / アービッド・リンドブラッド / レッドブル・レーシング / ビザ・キャッシュアップRB
