FIA 17歳のアービッド・リンドブラッドにF1スーパーライセンスを特例付与

従来の規定では、F1グランプリへの出場や金曜フリー走行への参加に必要なスーパーライセンスを取得するには満18歳以上かつ有効な運転免許証の保有が必須とされていた。
しかし昨年、FIA国際スポーティングコードに改訂が加えられ、「FIAの裁量により、最近かつ継続的にシングルシーターで卓越した能力と成熟度を示したドライバーに対しては、17歳でもスーパーライセンスを付与できる」との条文が新たに盛り込まれた。これにより、当時まだ運転免許を取得していなかったキミ・アントネッリが、昨年中にF1金曜フリー走行への出場を許可され、今季メルセデスからF1デビューを果たしている。
今回のFIAの決定により、リンドブラッドも17歳でF1レース週末への出場資格を獲得したことになる。FIAはこの特例について、「リンドブラッドはシングルシーター・フォーミュラで、最近かつ継続的に卓越した能力と成熟度を示している」と評価し、要請を承認したことを明らかにしている。

現在リンドブラッドはカンポス・レーシングからFIA F2に参戦中で、2025年がデビューシーズンながら、ランキング3位につけており、これまでに2勝と1ポールポジションを記録している。直近のスペイン・バルセロナではF2フィーチャーレースを制し、改めて実力を証明した。
リンドブラッドは2024年にはFIA F3でランキング4位に入り、2023年末にはマカオF4ワールドカップを制覇するなど、ジュニアカテゴリーで着実な成果を積み重ねてきた。レッドブル・ジュニアチームには2021年に加入しており、クリスチャン・ホーナーは過去に彼を「非常に有望な若手タレント」と評している。
今回のスーパーライセンス特例は、アントネッリに続く2人目の事例であり、将来的にF1チームが未成年ドライバーの起用に柔軟性を持たせる先例となる可能性もある。レッドブルおよび姉妹チームであるレーシングブルズが、今季後半戦あるいは来季に向けてリンドブラッドの起用を検討する可能性もある。
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