フェルナンド・アロンソ F1イギリスGP決勝「今日はチャンスを逃したレース」

予選では中団グループの中からポイント圏を狙える位置に付けていたアロンソ。決勝は開始早々から雨が降り出し、戦況は目まぐるしく変化した。アストンマーティンは先行する勢力と同様の戦略でインターを選択し、序盤は着実な走りを見せたが、天候とタイミングに翻弄された。
「ポイントは取れたけど、今日はチャンスを逃したレースだったと思う。雨が再び降ってきた時点で順位を落としてしまったし、最初のピットストップでもポジションを失った」とアロンソは振り返る。
勝負の分かれ目となったのは、再び路面が乾き始めた中盤のスリックタイヤへの交換だった。アロンソは全車の中で最も早くドライタイヤに賭けたが、それが裏目に出て大きくタイムを失った。最終的に追い上げは見せたものの、9位が精一杯だった。
「2回目のピットストップでスリックに変えたタイミングが早すぎて、濡れた路面でたくさんのタイムを失ってしまった。マシンのペースは良かったのに、波乱の展開を活かすことができなかったのは悔しい」と語り、冷静に自身の判断を評価した。

一方で、かつてのライバルであり長年の友人でもあるニコ・ヒュルケンベルグの表彰台には素直な祝福を送った。「ニコが初めての表彰台を獲得したのは本当に嬉しい。彼が今日という日を思い切り楽しめることを願っている」
不確実性に満ちた今大会で、読み違いひとつが順位を左右したアロンソのレース。だがその中でも冷静な自己分析と他者への敬意は、ベテランとしての風格を感じさせるものだった。次戦ベルギーGPでは、その経験を武器にさらなる巻き返しを狙う。
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