小林可夢偉
小林可夢偉が、今季初リタイアとなったF1イギリスGPの週末を振り返った。

今年のシルバーストンの週末も気まぐれなブリティッシュ・ウェザーに翻弄される週末に。小林可夢偉は、金曜午前中のフリー走行の終了間際に派手なクラッシュを喫した。

「週末のシルバーストンは、毎日雨が降ったり止んだりして、ほんとにイギリスらしい天候でした。金曜午前中のクラッシュはグラベルでちょっとひっくり返りそうになったのは予想外でした」

「身体は大丈夫だったし、とにかく午後のセッションまでにクルマを直してくれたメカニックに感謝してます。おかげで午後のセッションをちゃんと走ることができて、雨のペースは問題ないことは分かったし、予選がもし晴れたときにどこまでクルマをあわせていけるかがカギになるなと思ってました」

「土曜の朝はドライで、いろいろテストパーツもあったりして忙しかったんですけど、クルマのバランスはまずまずでした。結局ドライセッションがこの1時間しかなくてクルマのセッティングを詰め切れていたわけではないですけど、予選にはそれなりの手応えがありました」

予選はドライでスタートしたものの、Q1中盤に雨。Q3も終盤に雨が降ってくる難しいコンディションのなか、小林可夢偉は今季最高グリッドとなる8番グロッドを獲得した。

「予選は路面のコンディションがウエットからドライに変わって難しかったんですけど、結局Q3に入って8番手につけることができました。ただ、本当はもうちょっといければよかったし、フォース・インディアとウイリアムズに前にいかれたのは個人的には残念だったと思います。でもチームとしては久々にQ3に入れたし、予選がひとつの課題だったので、今回それなりに行けたのは良かった。ただ、でも結果はレースが一番大事だし、レース中は雨が降る可能性もあるし、とにかく変な期待をせずに最後まで気を抜かずに生き残ろうと思ってました」

迎えた決勝。小林可夢偉は8番手をキープしながらレースを進めるが、ミハエル・シューマッハの衝突、ピットでのアクシデント、そして最後はオイル漏れと不運な展開が重なり、今季初のリタイアを喫した。

「決勝レースはちょっとアンラッキーどころか、ほんとにいっぱい色んなことが重なって、最後はリタイア……。ペースがよかっただけにすごく残念だなと思います。ミハエルが追突してきた時は、僕がブレーキを踏んだ時にはかなり後ろにいて、とても来れるような距離でもなかったし、僕としてはどうしようもない状況でした。その後、ドライタイヤに履き替えたピットストップでは、フロントウイングの角度を調整する工具が落ちてしまったみたいで、その分出るタイミングが遅れて、そうしたらウイリアムズが入って来てという感じで。フロントウイングの一部が壊れて、けっこうなダウンフォースが抜けてしまってペースが上がらなかった。

「ペナルティを受けたあと、気を取り直してなんとか挽回しようと思ったら、今度はエンジンのオイル漏れの症状が出たのでコース脇にクルマを止めました。止める数周前から僕もステアリング上のスイッチを使ってオイル系をいじって走っていたんですけど、今回使っていたエンジンは新品だったので、それが壊れたらまずいので止めました」

「とにかく今回は完全に悪い方向にしか回らなかったですね。クルマの手応えはあるので、ここからしっかり立て直したいと思います」

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カテゴリー: F1 / 小林可夢偉 / ザウバーF1チーム