ホンダ SUPER GT第5戦 富士
2016 オートバックス SUPER GT第5戦「FUJI GT 300km RACE」の決勝レースが8月7日(日)、静岡県駿東郡小山町にある富士スピードウェイで行われた。

昨日に続き、富士スピードウェイは真夏日となり、15時時点で気温34度、路面温度は52℃まで上昇するなど、ドライバーやマシン、タイヤに厳しいコースコンディションの中、66周の決勝レースが繰り広げられた。

予選4番手からスタートした#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTの小暮卓史と、7番手スタートから5位に順位を上げた#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTの山本尚貴は、レース序盤から勢いのある走りで前を走るライバルの背後に迫った。

ドライバー交代後、#100 RAYBRIGの伊沢拓也と#17 KEIHINの塚越広大が積極的な走りで順位を上げ、38周目には伊沢が2位、塚越は3位に浮上。その後、伊沢と塚越が激しい2位争いを繰り広げた。

48周目に#17 KEIHIN 塚越が#100 RAYBRIGの伊沢を抜き2位となると、2台は最後まで好ペースを維持。猛追するライバルの追い上げを振り切り、ホンダ勢として今シーズン初の表彰台となるチェッカーフラッグを受けた。

9番手スタートの#8 ARTA NSX CONCEPT-GT(松浦/野尻)は、6位まで順位を上げポイント獲得。14番手スタートの#64 Epson NSX CONCEPT-GT(中嶋/バゲット)は、11位完走を果たした。5番手スタートの#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT(武藤/ターベイ)は、7周目に他車との接触により左リアの足回りにトラブルを抱え、懸命のピット作業により一時はレースに復帰するも、最終的にリタイア扱いとなった。

次戦は8月27日(土)、28日(日)に三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットで第6戦「第45回 インターナショナルSUZUKA 1000km」が開催となる。

小暮卓史 (♯17 ケーヒン・リアル・レーシング)
コース上のタイヤカスを拾ってグリップ力が低下したことで、レース前半に順位を落としてしまいましたが、レース後半で越が追い上げてくれたので、本当に感謝しています。今回はセッティングを良い方向にまとめられたことと、良いタイミングでピットストップができたおかげで、2位表彰台を手に入れられました。次戦の鈴鹿はホンダのホームコースが舞台ですし、1,000kmと長いレースで僕たちにも勝機があるので、優勝を目指したいと思います。

塚越広大 (♯17 ケーヒン・リアル・レーシング)
前半は小暮が必死で頑張ってくれましたが、タイヤのグリップが落ちていたので、ピットストップを行い僕に交代することにしました。その後、先行するライバルを早い段階で抜けたことが2位でフィニッシュできた大きなポイントとなりました。マシンはややオーバーステア傾向でしたが、タイヤを労わりながら走ることでカバーしました。全体的に今回はとてもレベルの高い戦いができたと思います。応援いただいている皆さんには、ようやく表彰台という結果をお見せすることができましたが、皆さんが見たいのはもう一つ上のポジションだと思いますし、僕自身もチームも、そこを目指していますので、これからも応援をよろしくお願いします。

山本尚貴 (#100 チーム・クニミツ)
今回は7番グリッドからのスタートだったので、自分が担当するレース前半はとにかく多くのクルマを抜いて伊沢にバトンを渡すことしか考えていませんでした。結果的にこの目標はクリアできましたが、セーフティーカーが入った影響で思うように戦えない部分もありました。今シーズン初めてしっかりとレースを戦うことができましたが、最終的にトップに20秒差をつけられたことは残念です。今後はチーム一丸となって努力し、次の鈴鹿でも表彰台争いができるように頑張ります。

伊沢拓也 (#100 チーム・クニミツ)
山本がポジションを上げてくれたおかげで、一時は2番手まで浮上しましたが、GT300クラスを追い越すタイミングの影響もあって、越が乗る17号車に抜かれたことは悔しく思っています。ただ、シーズン前半に苦しんでいた課題を克服し、こうやって表彰台に上ることができたのは一つの成果と言えます。とはいえ、トップを走るライバルにはまだまだ差を付けられているので、ドライバー、チーム、ホンダが一つになってさらにパフォーマンスを上げていかなければいけないと考えています。

松本雅彦 (Honda GTプロジェクトリーダー)
研究所で開発してきたことが成績に結びつけられ、これまでの方向性に間違いがなかったことを実証できたことは嬉しく思います。予選5位だった15号車はGT300の車両に追突されてサスペンションにダメージを負い、満足に走れなかったことが悔やまれます。しかし、これまで苦手といわれていた富士でホンダ勢の2チームが表彰台に上ったことは、次の鈴鹿大会に向けていい流れを作ることができましたし、鈴鹿はNSXの特性にマッチしたコースなので、表彰台の中央を狙って全力を尽くします。

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カテゴリー: F1 / ホンダF1 / SUPER GT