マックス・フェルスタッペン レッドブルRB21は「去年より悪くなるはずがない」 / 2025年F1 プレシーズンテスト
2024年シーズンでレッドブルがF1の頂点から転落したのを目にしたマックス・フェルスタッペンは、チームの新型車レッドブル・RB21について安堵の息をついている。そして、少しばかり楽観的な見方もしているかもしれない。

昨シーズンは、マックス・フェルスタッペンとレッドブル・レーシングにとって、2つの異なる側面を持つ物語だった。序盤のレースは勝利のラップであり、最初の10戦でフェルスタッペンは7勝を挙げた。

しかし、シーズン半ばの開発スランプにより、レッドブル・RB20は突然、予測不能で不安定な、嵐の中の綱渡り師のような不安定なマシンへと変貌した。

その結果、最終14レースでわずか2勝に終わり、マクラーレンとフェラーリに次ぐコンストラクターズランキング3位という成績に終わり、ミルトンキーンズでは頭を抱えることとなった。

それでも、マシンが十分な性能を発揮できなかったにもかかわらず、マックス・フェルスタッペンは4年連続のドライバーズタイトルを獲得した。そして今、レッドブル・RB21とともに新たなスタートを切ろうとしている。

マックス・フェルスタッペン レッドブル・レーシング

「去年より悪くなるはずがない」
バーレーンでのシーズン前テスト2日目に、マックス・フェルスタッペンは言葉を濁さずに語った。

「去年より悪くなるはずがない」とフェルスタッペンはメディアに対して率直な評価を述べた。

「だから、我々が取り組んでいる方向性は正しいと思う。あとは、どれだけの成果を引き出せるかだ」

「現時点では、まだ本当に初期段階だ。まだ話し合わなければならないことがたくさんあり、改善の余地もたくさんある。でも、昨日は楽しかった。それだけでもう去年とは大きな違いだ」

昨年は「楽しむ」という言葉はレッドブルのガレージではぴったりとは当てはまらなかったので、ステアリングを握って楽しい一日を過ごすことはそれだけで勝利のパレードのような感じられる。

レッドブル・RB21は「どこをとっても」良くなったとフェルスタッペンは言う。ハンドリング、バランス、スピードの改善を漠然とではあるが期待させる言葉だ。

もちろん、昨年までのマシンはサラブレッドというよりも、頑固なロバのようなものだった。

それでも、4度のワールドチャンピオンに輝いたフェルスタッペンは、まだシャンパンを開けるわけにはいかない。バーレーンの滑らかな舗装道路もそうだが、真の試練はメルボルンのアルバート・パーク・サーキットでのレースで待ち受けている。

「チームは昨年から多くを学んだと思う。それらの問題を解決しようとしたが、オーストラリアでマシンのパフォーマンスがどうなるか見てみよう。オーストラリアはバーレーンとは全く異なるサーキットだ」とフェルスタッペンは語った。

レッドブル・RB21

マックスの指紋が残る改良
では、レッドブルの新型マシンにはどれほどのフェルスタッペンの要素が盛り込まれているのだろうか?

「マシンによっては、それほど影響を必要としないものもある」とフェルスタッペンは説明した。「自分自身やチームにとって、昨年のある時点で、何かが起こっていることは分かっていた」

「もちろん、いくつかの問題に対処する必要があり、それが多くの変更につながった。だから、自分が必要としているものについてフィードバックした。マシンはもっと速くならなければならないし、それを実現しようとしている」

難しいことではない。フェルスタッペンはスピードを求め、レッドブルのエンジニアたちは、彼の手書きのメモを携えて、再び設計図に向き合うことになった。

バーレーンでは、慎重ながらも楽観的な雰囲気が漂っている。フェルスタッペンはまだチャンピオン候補とは言わないが、昨年は悪魔のような存在がコクピットに潜んでいるようなレースばかりだったが、今年は明らかに運転を楽しんでいる。

レッドブル・RB21がこの「良い方向性」を維持できれば、レッドブルは再びトップに返り咲くことができるかもしれない。

今のところ、マックス・フェルスタッペンは現実を受け止めている。今の方が良くて、楽しくて、2024年より断然いい。オーストラリアで結果が明らかになるだろうが、それまでは、フェルスタッペンは元気を取り戻し、ようやくマシンの調子も良くなっている。

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カテゴリー: F1 / マックス・フェルスタッペン / レッドブル・レーシング