【WRC】 トヨタ:ラリー・スウェーデン2日目は積雪で出走順が大きく影響
2018年 FIA 世界ラリー選手権(WRC) 第2戦ラリー・スウェーデンの競技2日目デイ2がスウェーデンのトルシュビーを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのエサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(ヤリスWRC #9号車)が総合7位に、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(#7号車)が総合8位に、オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(#8号車)が総合9位につけ、ヤリスWRCは全車がデイ2を走りきった。
競技2日目を迎えたラリー・スウェーデンは、森林地帯で7本計140.10kmのSS(スペシャルステージ)が行なわれた。午前中SSは全体的に新雪に覆われ、出走順がはやい選手権ランキング上位のドライバーはコース上の「雪かき役」を担うことになり、大幅なタイムロスを余儀なくされた。デイ2最初のSS2を2番目にスタートしたオット・タナックはそれでもSSベストタイムを記録し首位の座を守ったが、以降のSSでは新雪の影響を大きく受け、3番手スタートのヤリ-マティ・ラトバラと共に遅れをとり困難な1日を送ることになった。出走順が7番目だったエサペッカ・ラッピはデイ1の総合8位から順位を上げ、SS5では総合2位につけていた。しかし、SS6でジャンクションをうまく曲がれず、クルマのフロント部を雪壁に当てたことでエアフィルターに大量の雪が詰まり、エンジンのパワーが低下してしまった。その結果、ラッピは約30秒を失い総合7位でデイ2を終えた。
競技3日目となる2月17日(土)のデイ3は、トルシュビーのサービスパークを中心に8本のSSが行われる。トルントルプ(SS9/SS12)は久々にラリー・スウェーデンのコースに組み込まれたステージで、ハグフォシュ(SS10/SS13)、ヴァルゴセン(SS11/SS14)はラリー・スウェーデンを代表する名物ステージ。特にヴァルゴセンは「コリンズクレスト」と呼ばれるビッグジャンプがある大人気のSSで、毎年多くの観客が集まりとても盛り上がる。デイの終わりには、木曜日と同じ競馬場が舞台となるカールスタード・スーパーSS(SS15)、サービスパークすぐ近くでのトルシュビー・スプリント(SS16)という、2本の短いSSが行なわれる。8本のSSの合計距離は120.31km、リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は545.25kmとなる。
トミ・マキネン(チーム代表)
1日を通してフルにSSが行われる最初のデイが、このような思いもよらぬ展開になったのを初めて見ました。今日のSSのタイムを見ただけでは、前戦のラリー・モンテカルロで一体誰が活躍し、誰がそうでなかったのかきっと分からないでしょう。現在のラリーカーは以前よりも幅が広いスノータイヤを装着するため、コースクリーニングを担うことによるタイムロスは昔よりも大きくなっています。オットやヤリ-マティなど、現在選手権の上位にいる選手たちにとっては、フラストレーションが溜まる1日だったでしょう。エサペッカは明日のデイ3でトップを狙える良い位置につけていましたが、残念ながら小さなミスで遅れをとりました。それでも、このような状況で彼は良い走りをし、自信を示しました。明日は上位につけている選手の出走順が今日とは逆で後方になるため、彼らにとってはより有利な展開になり得ます。ただし、それでもラリーはまだ2日間残っているので、何かが起こる可能性はあります。
ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC #7号車)
本当に厳しい1日でした。まず、朝のSSではコースが新雪に覆われ、午後の再走SSでは、直前に走ったヒストリックラリーカーによって幅の狭い走行ラインが刻まれていました。そのラインを外れると非常に滑りやすいので、なぞって走るより他ありませんでした。そのため自分の力をフルに発揮して攻めることができませんでしたが、仕方ありません。それでもクルマにはとても満足しているので、明日はよりポジティブな状況になることを期待しています。
オット・タナック(ヤリスWRC #8号車)
今日はとても苦労しました。コース上には大量の雪があり、外から見ている分には良いのですが、走る立場からすると大変で、タイヤのグリップがまったく感じられない状態でした。とにかく、今日は非常に難しいロードコンディションだったと思います。もし明日、走行順が後方だったなら良かったのですが、残念ながらそうではなく今日と同じようなはやい走行順なので、きっと明日も苦労するでしょう。ラリーを最後まで走り抜き、できるだけ多くのポイントを得られるようにベストを尽くします。
エサペッカ・ラッピ(ヤリスWRC #9号車)
非常にトリッキーなコンディションでした。特に再走SSでは轍(わだち)が深く刻まれ、滑りやすい雪が積もっていたためミスをしやすく1回目の走行時よりも大変でした。SS6ではクルマのフロントを雪壁に当て、大量の雪がエアフィルターに入ってしまい最後の5kmは大幅にパワーが落ちた状態で走ることになり、30秒程度ロスしました。ただしラリーはまだ2日間ありますし、今日はポジティブに感じられることも多くありました。自分自身のスピードに少し驚いたくらいです。ですから、明日もこの良いフィーリングを保ち、楽しんで走りたいと思います。
ラリー・スウェーデン デイ2の結果
1 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) 1h16m13.1s
2 アンドレアス・ミケルセン/アンダース・ジーガー (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +4.9s
3 ヘイデン・パッドン/セバスチャン・マーシャル (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +12.1s
4 クレイグ・ブリーン/スコット・マーティン (シトロエン C3 WRC) +12.6s
5 マッズ・オストベルグ/トシュテン・エリクソン (シトロエン C3 WRC) +13.2s
6 テーム・スニネン/ミッコ・マルックラ (フォード フィエスタ WRC) +29.6s
7 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (トヨタ ヤリス WRC) +38.5s
8 ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC) +1m06.2s
9 オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリスWRC) +1m29.0s
10 クリス・ミーク/ポール・ネーグル (シトロエン C3 WRC) +1m43.6s
カテゴリー: F1 / トヨタ / WRC (世界ラリー選手権)
競技2日目を迎えたラリー・スウェーデンは、森林地帯で7本計140.10kmのSS(スペシャルステージ)が行なわれた。午前中SSは全体的に新雪に覆われ、出走順がはやい選手権ランキング上位のドライバーはコース上の「雪かき役」を担うことになり、大幅なタイムロスを余儀なくされた。デイ2最初のSS2を2番目にスタートしたオット・タナックはそれでもSSベストタイムを記録し首位の座を守ったが、以降のSSでは新雪の影響を大きく受け、3番手スタートのヤリ-マティ・ラトバラと共に遅れをとり困難な1日を送ることになった。出走順が7番目だったエサペッカ・ラッピはデイ1の総合8位から順位を上げ、SS5では総合2位につけていた。しかし、SS6でジャンクションをうまく曲がれず、クルマのフロント部を雪壁に当てたことでエアフィルターに大量の雪が詰まり、エンジンのパワーが低下してしまった。その結果、ラッピは約30秒を失い総合7位でデイ2を終えた。
競技3日目となる2月17日(土)のデイ3は、トルシュビーのサービスパークを中心に8本のSSが行われる。トルントルプ(SS9/SS12)は久々にラリー・スウェーデンのコースに組み込まれたステージで、ハグフォシュ(SS10/SS13)、ヴァルゴセン(SS11/SS14)はラリー・スウェーデンを代表する名物ステージ。特にヴァルゴセンは「コリンズクレスト」と呼ばれるビッグジャンプがある大人気のSSで、毎年多くの観客が集まりとても盛り上がる。デイの終わりには、木曜日と同じ競馬場が舞台となるカールスタード・スーパーSS(SS15)、サービスパークすぐ近くでのトルシュビー・スプリント(SS16)という、2本の短いSSが行なわれる。8本のSSの合計距離は120.31km、リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は545.25kmとなる。
トミ・マキネン(チーム代表)
1日を通してフルにSSが行われる最初のデイが、このような思いもよらぬ展開になったのを初めて見ました。今日のSSのタイムを見ただけでは、前戦のラリー・モンテカルロで一体誰が活躍し、誰がそうでなかったのかきっと分からないでしょう。現在のラリーカーは以前よりも幅が広いスノータイヤを装着するため、コースクリーニングを担うことによるタイムロスは昔よりも大きくなっています。オットやヤリ-マティなど、現在選手権の上位にいる選手たちにとっては、フラストレーションが溜まる1日だったでしょう。エサペッカは明日のデイ3でトップを狙える良い位置につけていましたが、残念ながら小さなミスで遅れをとりました。それでも、このような状況で彼は良い走りをし、自信を示しました。明日は上位につけている選手の出走順が今日とは逆で後方になるため、彼らにとってはより有利な展開になり得ます。ただし、それでもラリーはまだ2日間残っているので、何かが起こる可能性はあります。
ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC #7号車)
本当に厳しい1日でした。まず、朝のSSではコースが新雪に覆われ、午後の再走SSでは、直前に走ったヒストリックラリーカーによって幅の狭い走行ラインが刻まれていました。そのラインを外れると非常に滑りやすいので、なぞって走るより他ありませんでした。そのため自分の力をフルに発揮して攻めることができませんでしたが、仕方ありません。それでもクルマにはとても満足しているので、明日はよりポジティブな状況になることを期待しています。
オット・タナック(ヤリスWRC #8号車)
今日はとても苦労しました。コース上には大量の雪があり、外から見ている分には良いのですが、走る立場からすると大変で、タイヤのグリップがまったく感じられない状態でした。とにかく、今日は非常に難しいロードコンディションだったと思います。もし明日、走行順が後方だったなら良かったのですが、残念ながらそうではなく今日と同じようなはやい走行順なので、きっと明日も苦労するでしょう。ラリーを最後まで走り抜き、できるだけ多くのポイントを得られるようにベストを尽くします。
エサペッカ・ラッピ(ヤリスWRC #9号車)
非常にトリッキーなコンディションでした。特に再走SSでは轍(わだち)が深く刻まれ、滑りやすい雪が積もっていたためミスをしやすく1回目の走行時よりも大変でした。SS6ではクルマのフロントを雪壁に当て、大量の雪がエアフィルターに入ってしまい最後の5kmは大幅にパワーが落ちた状態で走ることになり、30秒程度ロスしました。ただしラリーはまだ2日間ありますし、今日はポジティブに感じられることも多くありました。自分自身のスピードに少し驚いたくらいです。ですから、明日もこの良いフィーリングを保ち、楽しんで走りたいと思います。
ラリー・スウェーデン デイ2の結果
1 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) 1h16m13.1s
2 アンドレアス・ミケルセン/アンダース・ジーガー (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +4.9s
3 ヘイデン・パッドン/セバスチャン・マーシャル (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +12.1s
4 クレイグ・ブリーン/スコット・マーティン (シトロエン C3 WRC) +12.6s
5 マッズ・オストベルグ/トシュテン・エリクソン (シトロエン C3 WRC) +13.2s
6 テーム・スニネン/ミッコ・マルックラ (フォード フィエスタ WRC) +29.6s
7 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (トヨタ ヤリス WRC) +38.5s
8 ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC) +1m06.2s
9 オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリスWRC) +1m29.0s
10 クリス・ミーク/ポール・ネーグル (シトロエン C3 WRC) +1m43.6s
カテゴリー: F1 / トヨタ / WRC (世界ラリー選手権)