レッドブルF1マルコ アイザック・ハジャーの能力を称賛「マックスに似ている」

ハジャーはF1シンガポールGPで好調なスタートを切り、金曜フリー走行2回目では2番手タイムを記録した。初めて走るマリーナベイ市街地サーキットでも、21歳のルーキーはFP1からトップ10入りし、FP2ではさらにペースを上げた。オスカー・ピアストリとの差はわずか0.132秒で、チームメイトのフェルスタッペンを上回った。
このタイムはFP2終盤、路面コンディションが最も良い時間帯に記録されたものだが、それでもレーシングブルズのルーキーによる強力なパフォーマンスであることに変わりはない。
フェルスタッペンのように、すぐにスピードに乗る
レッドブルのモータースポーツアドバイザーであるマルコによると、シンガポールでの金曜走行はハジャーの典型的なパターンだという。これまで走ったことのないサーキットでも、彼はすぐにスピードを見せる傾向があるという。
「アイザックは本当に印象的だった。たった2周でP1を取った。すぐに最速グループに入り、FP2でも非常に良いラップを決めた。彼は成長しており、我々が期待していたことをきっちりやってくれている」とマルコはモータースポーツ・ドットコムのパドックで語った。
マルコは、ドライバー育成担当として特に重視しているのが「新しいトラックで最初の数周をどう走るか」だという。どれだけ早くスピードに乗れるかは、ドライバーの順応性を示す重要な指標であり、ハジャーの場合はその能力が極めて高い。F2からF1への適応スピードの速さにもそれが表れている。
マルコはシンガポールで、そうした特性がフェルスタッペンを思い出させると認めた。ただし、4度のワールドチャンピオンであるフェルスタッペンは「別次元」だと強調している。フェルスタッペンもまた、セッションの開始直後やコンディションが変化する状況で、すぐにスピードを発揮できる。最近のGT3参戦でも、スペシャリストたちにすぐ肉薄する速さを見せていた。
マルコはこう述べた。「これは彼(ハジャー)の持つもう一つの利点だ。彼はこれまでほぼすべてのサーキットでそれを証明してきた。ウォームアップも事前の知識も必要としない。そういう点でマックスに似ている」。

2026年レッドブル昇格の最有力候補
ハジャーは依然として2026年にレッドブル・レーシングへ昇格する最有力候補だが、マルコはチームが急ぐつもりはないと繰り返している。10月末のメキシコGPが一つの判断基準になる可能性があるという。
ローソンのクラッシュには寛大な姿勢
一方、レーシングブルズのチームメイトであるリアム・ローソンは、シンガポールの金曜走行で苦戦した。バクーでの好走に続き期待されたが、FP2の序盤でクラッシュし、この日2度目の赤旗を引き起こした。
しかしマルコは彼を厳しく責めることはなかった。「クラッシュはあったが、ここでは起こり得ることだ。スピード自体は競争力があった」とコメントしている。
全体的に見て、マルコはナイトレースでのレーシングブルズの可能性に前向きだった。「勝利争いには加われないだろうが、かなり上位に行けると思う」と82歳のマルコは笑いながら語った。
カテゴリー: F1 / レッドブル・レーシング