2017年 F1アゼルバイジャンGP 無料配信:大波乱戦をリカルドが制す
F1は、過去の名勝負を配信する『F1 Rewind』で大波乱の展開をダニエル・リカルドが制した2017年のF1アゼルバイジャンGPの無料配信が6月6日(土)に開始される。

新型コロナウイルスの世界的な大流行によって2020年のF1世界選手権のスタートが延期されるなか、F1は『F1 Rewind』と題して過去の名勝負を無料配信。今週末は2017年の第18戦 アゼルバイジャンGPをピックアップ。配信中はSNSであたかも現在レースが行われているかのような投稿が行われる。

2017年 F1アゼルバイジャンGP 無料配信
6月6日(土)14時UTC(日本時間23時)開始

優勝はレッドブルのダニエル・リカルド。序盤にデブリを拾って緊急ピットインを強いられてことで大きく順位を落としたリカルドだが、上位勢に波乱が起こったレースで着実に順位を上げてトップでチェッカー。レッドブルに今シーズン初優勝をもたらした。

2位にはバルテリ・ボッタス(メルセデス)。オープニングラップで接触し、後方に下がったものの、その後はファステストラップを連発し、最終ラップのチェッカー直前でオーバーテイクしての2位となった。3位は今年F1デビューを果たしたウィリアムズのランス・ストロールが入り、初表彰台を獲得した。マクラーレン・ホンダは、フェルナンド・アロンソが9位でフィニッシュしてシーズン初ポイントを獲得している。

2017年 F1アゼルバイジャンGP  レース展開l
オープニングラップから接触が多発する波乱のレースとなり、3度のセーフティカー、1度の赤旗中断、7台がリタイアする波乱のレースとなった。

6周目にはブレーキダクトにデブリが詰まったダニエル・リカルドが早めのピットインでソフトタイヤに交換。8周目にジョリオン・パーマーがトラブルによりリタイア。11周目にはダニール・クビアトにもトラブルが発生してターン12付近でマシンを止め、マシンを撤去するためにセーフティカーが導入される。その間に全車がピットインしてタイヤを交換。ここでエンジンに不調を訴えていたマックス・フェルスタッペンがリタイアする。

17周目にレースは再開。ルイス・ハミルトンがトップを維持。フェリペ・マッサとエステバン・オコン(フォース・インディア)がターン1でキミ・ライコネンを抜いて順位を上げる。だが、翌周にデブリを撤去するために2度目のセーフティカーが導入。ホームストレートの清掃のために全車ピットレーンを通過した。この間、コーナーの立ち上がりでスローダウンしたルイス・ハミルトンにセバスチャン・ベッテルが追突。怒ったベッテルが横に並んでハミルトンにクルマをぶつけるという出来事があった。

20周目にレースは再開。フェリペ・マッサが3位、ランス・ストロール(ウィリアムズ)が4位に浮上。ターン2でフォース・インディア同士が接触。セルジオ・ペレスがリタイア。キミ・ライコネンもデブリを拾って右リアタイアをパンクさせてフロアを損傷させてリタイア。3度目のセーフティカーが導入された後、コース清掃のためにレースは一時中断となった。この赤旗中断の間にフェラーリがキミ・ライコネン、フォース・インディアがセルジオ・ペレスのマシンを修復してレースに復帰させた。2台は1周遅れで復帰する。

リスタート後、ルイス・ハミルトンのヘッドレストがきちんとはまっておらず、浮いてくるという不具合が発生。31周目に緊急ピットインを強いられて9番手でコースに復帰する。同じタイミングで2度目のセーフティカー中の行為についてセバスチャン・ベッテルに10秒のストップ&ゴー・ペナルティが科せられ、34周目にピットインして消化。7番手で復帰する。またキミ・ライコネンとセルジオ・ペレスが赤旗中にピット内で修復作業したことでドライブスルーペナルティを科せられる。

レースはダニエル・リカルドがトップでチェッカー。最終ラップのフィニッシュライン直前でバルテリ・ボッタスが2位に浮上、3位にランス・ストロールが続き、F1初表彰台を獲得した。ウィリアムズはストロールの活躍でトロ・ロッソを抜いてコンストラクターズ選手権5位に浮上した。

2017年 F1アゼルバイジャンGPは、6月6日(土)14時UTC(日本時間23時)からF1公式サイト、YotTube、Facebookで無料配信される。

・F1公式YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/user/Formula1/

・F1公式Facebook
https://www.facebook.com/Formula1/

・F1公式サイト
https://www.formula1.com

2017 F1アゼルバイジャンGP コメント
優勝:ダニエル・リカルド (レッドブル)
「退屈な勝利など経験したことはないし、今日も確実にそんな勝利ではなかった。多くの混乱や赤旗の後、表彰台は手が届きそうだと感じていた。でも、ルイスがピットに入らなければならず、セブにぺナルティが科せられたことで、勝利は可能だとわかった。昨日、予選でミスして、10番手スタートになった後、今日はノーミスでレースにして、チャンスを最大に生かすつもりだと言ったけど、今日の僕たちはやれることを全てやれたと思う。レース序盤に予定外のピットストップをしなければならなくなったときは、表彰台や優勝の確立はかなり下がってしまったし、17番手まで後退していたと思う。その後、状況がかなりうまく進んだし、リスタート毎にポジションを上げられることができた。最後のリスタートが最も重要だった。ストロールとヒュルケンベルグ、マッサ、僕の4人全員がほぼフォーワイドになって、何とか3番手になれた。ある意味、あれが勝利の決め手になったと思う。ギャップを確認して、できる限りブレーキを遅らせられるように全力を尽くして、あのポジションを得ることができた。今日はマックスにとっては本当に残念だったけど、この勝利を手に入れられたことはチームの全員にとって素晴らしいことだ。僕たちにとって今週末は全体的に良かったと思うし、すぐに2人揃って表彰台に上れることを願っている。なんて日だ。クレイジーだ。だんだん実感が湧いてきているよ」

2位:バルテリ・ボッタス (メルセデス)
「今日はクレイジーなレースだった。僕にとって特にね。1周目のキミと接触してパンクしてしまった。周回遅れになってしまったし、セーフティカー中に集団を追い抜かなければならなかった。その後の2回目のセーフティカーには本当に助けられたし、そこからは徐々にポジションを上げていった。今日の一番の目標は勝利を争うことだったけど、1周目でその可能性はなくなってしまった。実際、一時は最後尾まで落ちていた。でも、集中して、全てを出し尽くして、全てのコーナーで本当に最大限を尽くそうと頑張った。勝利は手に入れられなかったけど、あの位置からの2位は素晴らしい気分だ。チームにとって重要なことは、フェラーリとのバトルでより多くのポイントを獲得したことだ。そして僕も自分のために多くのポイントを稼ぐことができた」

3位:ランス・ストロール (ウィリアムズ)
「今はとにかく言葉にならない。本当に忙しいレースだったし、多くのことが起こったけど、チームは無線で冷静さを保たせてくれたし、ペースは良かった。僕たちは最後までそれをやり遂げて、トラブルを避けることができた。まだ何が起こったのか信じられないよ。フィニッシュラインを通過するギリギリまでサイド・バイ・サイドの接戦になって最後の最後でバルテリに行かれてしまった。今週末は表彰台に立てるなんて考えてもいなかった。驚くべき気分だし、僕にとって夢が実現した。でも、今日実現できたのはチームの努力のおかげだし、これを実現してくれたみんなには感謝してもし切れない。フェリペと一緒に祝えなかったのは本当に残念だ。そうなっていたら最高だった。彼に問題が発生しなければ、僕と一緒にあの場所に立っていたと確信している」

4位:セバスチャン・ベッテル (フェラーリ)
「まず第一に、今日、クルマはとても良かったと思う。レースでのペースは強力だった。僕たちがあちことで少し失っているのを目にしたと思うけど、全体的には良いレースだった。スタートはとても忙しかったし、バルテリはとてもアグレッシブだった。セーフティカー後のリスタートで起こったことに関してだけど、自分がペナルティを受けて、ルイスが受けなかった理由がわからない。もっと良い結果を出せたはずなので残念だ。ルイスとは問題はないけど、彼がコース上でやったことはOKだとは思わない。もう決定したことだけど、このようなエピソードではペナルティを科すなら両方のドライバーに科すべきだと思っている」

5位:ルイス・ハミルトン (メルセデス)
「力強い週末を過ごしていたので、このような結果を受け入れるのは難しい。今日はフィニッシュまで全力で走った。全てを出し尽くした。チームがヘッドレストの問題についてショックを受けているのはわかっているけど、僕たちは今週末、素晴らしいパフォーマンスを示した。僕たち全員が痛みを感じている。でも、僕は自分の考えをまとめて、この逆境を通してチームをリードしなければいけない。僕たちは団結し、前進していく。自分のパフォーマンスを誇りに思うし、今週末僕たちが示したスピードを生かせることを願っている。僕はセバスチャンにブレーキテストなど絶対にしていない。僕はセーフティカーの後ろでペースをコントロールしていたし、他のリスタートと全く同じようにターン15のエントリーの同じ場所でスローダウンした。あの時点でペースをコントロールする権利は僕にあった。そして、後ろから衝撃を感じたんだ。でも、問題はそこではない。その後に何が起きたかはみんながはっきりと目にしたはずだ。他のシリーズの若い子たちがチャンピオンをお手本としている。あれは複数のチャンピオンを獲得している人がやるべき行為ではない。苦しい時こそ人の本性が現れるものだ。僕たちはこの数週間、良いプレッシャーをかけることができている。個人的に僕はコース上で自分を表現したいし、正しいやり方でこのチャンピオンシップに勝ちたい。今週末を終えて、できるという自信がさらに強まった」

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カテゴリー: F1 / F1動画 / F1アゼルバイジャンGP