MotoGP:ビニャーレスがイタリアGP金曜プラクティス2で最速
2025年MotoGP第9戦イタリアGPの金曜プラクティス2(P2)がムジェロ・サーキットで行われ、Tech3 KTMのマーベリック・ビニャーレスが最速タイムを記録した。

1時間のセッション終盤、今週末の好調が期待されるKTM勢の中でビニャーレスが躍動。終盤に1分44秒634というタイムを叩き出し、昨年ホルヘ・マルティンが記録した非公式ラップレコードにコンマ1秒差まで迫った。

ドゥカティのフランチェスコ・バニャイアがそれに続き、マルク・マルケスとアレックス・マルケスのマルケス兄弟が3番手と4番手に並んだ。ビニャーレスとの差は約0.15秒で、5番手のファビオ・クアルタラロともほぼ同じ差だった。

そのクアルタラロは波乱のセッションを経験。序盤のマテラッシで転倒し、左肩から激しく転倒してグラベルに突っ込むと、数秒間立ち上がれず苦悶の表情を見せた。左肩を脱臼したが、その場で整復され、痛みをこらえながらマシンに再び跨ることを強く主張。メディカルスタッフのアンヘル・チャルテ医師に確認された後、再度走行を許可され、痛みに耐えながら見事Q2進出を果たした。

セッション後、スペインのDAZNはクアルタラロがMRI検査のため病院に向かったと報じている。

トップ10には、アプリリアのマルコ・ベッツェッキ、ヤマハのアレックス・リンス(アレックス・マルケスのスリップストリームを利用)、KTMのペドロ・アコスタ、VR46ドゥカティのフランコ・モルビデリとファビオ・ディ・ジャンアントニオが名を連ねた。

Q2進出ライダー
マーベリック・ビニャーレス(Tech3 KTM)
フランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ)
マルク・マルケス(グレシーニ・ドゥカティ)
アレックス・マルケス(グレシーニ・ドゥカティ)
ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)
マルコ・ベッツェッキ(アプリリア)
アレックス・リンス(ヤマハ)
ペドロ・アコスタ(KTM)
フランコ・モルビデリ(VR46ドゥカティ)
ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(VR46ドゥカティ)

Q1行きライダー
ミゲル・オリベイラ(プラマック・ヤマハ)
エネア・バスティアニーニ(Tech3 KTM)
ジャック・ミラー(プラマック・ヤマハ)
ラウル・フェルナンデス(トラックハウス・アプリリア)
フェルミン・アルデゲール(VR46ドゥカティ)
ジョアン・ミル(ホンダ)
ヨハン・ザルコ(ホンダ)
ブラッド・ビンダー(KTM)
小椋 藍(トラックハウス・アプリリア)
中上 貴晶(ホンダ)
ロレンツォ・サバドーリ(アプリリア/ワイルドカード)
ソムキアット・チャントラ(ホンダ)

11位と12位にはミゲル・オリベイラとエネア・バスティアニーニが0.001秒差で並び、オリベイラにとってはヤマハ機で最も競争力を発揮した走りの一つだったが、Q2進出には一歩及ばなかった。

一方、プラマックのジャック・ミラーはブッチーネでのクラッシュで左肩を強打し、セッション終盤は苦戦。KTMのブラッド・ビンダーも2回のミス、特に終盤のクラッシュでQ2進出の望みが絶たれた。

唯一トップ10圏外となったドゥカティ勢はVR46のフェルミン・アルデゲール。腕上がりの手術後ということもあり、本調子ではない様子だった。

ホンダは全体的に厳しい週末。いずれのライダーもQ2争いに絡むことができず、ルーキーのソムキアット・チャントラがセッション終盤に転倒した場面が、今の苦境を象徴する結果となった。

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カテゴリー: F1 / MotoGP