MotoGP ホンダ アラゴンGP
終日、青空が広がったMotoGP アラゴンGPのフリー走行は、過去2年連続で大会を制覇しているマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が順調にセットアップを進め、トップタイムで初日を終えた。FP1は、前後ミディアムコンパウンドのタイヤを装着して、1セッション1セットで走り続けて6番手。FP1より気温が5℃上がり、最高気温が30℃まで上昇した午後のFP2は、前後ともにハードを装着してセットアップを進めた。そしてセッション終盤、フロントにミディアム、リアにソフトの新品タイヤを入れてタイムを短縮してトップに浮上、地元ファンの声援の中で、大会3連覇に向けて順調なスタートを切った。

前戦サンマリノGPで3位、今季2度目の表彰台に立ったカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)が、初日4番手とまずまずのスタートを切った。この日は、2台のマシンを使い、異なるセッティングにトライしながら順調にセットアップを進めた。そして最後のアタックでは、オーバーランを喫するミスがあったが、それでもトップのマルケスから0.480秒差の4番手。「ミスがなければ、あと0.3秒はタイムは短縮できたはず」と語るだけに、土曜日の予選では、マルケスとともにポールポジションとフロントロー獲得が期待される。

昨年の大会でマルケスと1-2フィニッシュを果たしたダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が7番手と、2年連続表彰台獲得に向けて、まずまずのスタートを切った。マルケス同様にFP1は1セットのタイヤでセッションを走りきって18番手だったが、午後のFP2では前後にハードタイヤを装着してセットアップを進めると、セッション終盤にリアにソフトを装着して7番手に浮上した。ソフトタイヤを入れて、思うようにタイムが上がらなかったと語るペドロサ。2日目のフリー走行と予選で、問題を解消して上位を狙う。

2戦連続3度目のQ2進出を狙うフランコ・モルビデリ(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)が11番手と好調なスタートを切った。Moto2時代の16年に3位、17年に優勝しているが、MotoGPでもコース攻略をスムーズに済ませ、順調なスタートを切った。

中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、ソフトタイヤでタイムを出せず、やや苦戦の一日となった。トップとの差も1.741秒と大きく、2日目はトップと1秒差以内を目標にセットアップを進めることになる。初ポイント獲得を目指すトーマス・ルティ(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、リアタイヤのグリップに課題を残した。2日目のフリー走行、予選でタイム短縮とポジションアップに挑む。

マルク・マルケス(MotoGP 1番手)
「今日はかなりいい仕事ができました。午前中から午後にかけて、特にリアタイヤの面で前進できました。今シーズン初めてこのサーキットを走ったので、マシンのセッティングや電気系を調整しなければなりませんでした。明日もこの調子で引き続き取り組みたいです。FP2の最後にみんなが新品リアタイヤを使いました。僕たちもそうしました。僕たちが金曜日からこれを使ったのはおそらく今年初めてだと思います。いくつか調整した部分がどのような結果になるのか理解することは大事なことです。これで疑問点が減りましたが、明日は、いくつか再確認したいと思います。幸い、天気がよく、とても暑いです。ドゥカティはここで事前テストを行っているので、同じレベルになるためにも、一つでも違った方向のセッティングをしないようにしたいです」

カル・クラッチロー(MotoGP 4番手)
「今日はそれほど悪くありませんでした。マシンの感触はかなりよかったです。今日は違うセッティングを2つ試しました。両方ともポジティブとネガティブな部分があったので、そのちょうど中間の状態を作りあげようとしているところです。マシンはこのサーキットで感触がよく、うまく機能しています。アタックしている周の最終コーナーで、ポル(エスパルガロ)の後ろで大きなミスをしてしまい、コースから外れてしまいました。それでもまずまずのラップタイムを刻むことができました。ミスがなければ、あと0.3秒は速く走れたと思うのでとてもポジティブです。感触はいいので、レースのセットアップに集中して、明日の予選がどうなるか様子を見たいです」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 7番手)
「今日はタイヤやサスペンション、そしてコースの感触をつかむことに集中して取り組みました。かなり暑く、決勝日も同じような気候になりそうなので、レースに向けていい感触をつかむことが重要になってきます。FP1の最後に新品タイヤは使いませんでしたが、午後のセッションでは最後に使いました。ソフトタイヤで思ったようにラップタイムは上げられなかったので、理由を調べたいと思います。また引き続きレースペースにも取り組んでいきたいと思います」

フランコ・モルビデリ(MotoGP 11番手)
「今日はMotoGPマシンで初めて走るこのサーキットを学ぶことに集中しました。いい日になったと思います。少しグリップが足りませんが、全体的にはレースへ向けて前進できたと思います」

中上貴晶(MotoGP 19番手)
「かなり暑いコンディションでした。予想通り路面温度も上がりましたが、思ったより路面の状態はよかったと思います。午前中はミディアム、午後はハードでスタートして最後にソフトを入れました。今日はハードで1分49秒台で走れるようになりましたが、ソフトでは、思ったようにタイムを出せませんでした。これは、これまでずっと抱えている課題なので、どこが遅れているのか、どこを改善しなくてはいけないのかをしっかりチェックしたいです。カルのデータも参考にしながら明日のフリー、予選に挑みたいです」

トーマス・ルティ(MotoGP 21番手)
「FP1からとてもいい感触があったので、セットアップにかなり取り組むことができました。でもまだ改善の余地はあります。特にリアグリップです。レースでは戦闘的になれるようにセットアップに集中しなければなりません。ソフトタイヤの方がマシンはうまく機能しますが、レースタイヤではそれほどではありません」

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カテゴリー: F1 / MotoGP