【MotoGP】 ホンダ:第16戦 マレーシアGP プレビュー
日本GP、オーストラリアGPに続く、3連戦最後の戦いとなるロードレース世界選手権 MotoGP 第17戦マレーシアGPが、10月27日(金)~29日(日)の3日間、クアラルンプール郊外のセパン・サーキットで開催される。
マレーシアGPは、1991年にシャーアラムでスタートした。その後、ジョホールへと舞台を移し、99年からはクアラルンプール国際空港に近い、セパンで開催されるようになった。マレーシアGPは今年で27度目、セパンでは19度目の開催となる。
セパンは一周5.543km。2本の長いストレートとバラエティーに富んだコーナーが組み合わさったレイアウトで、MotoGPマシンのテストに適していることから、ウインターテストの舞台としても定着した。マレーシアは熱帯地方であり気候が安定しているため、一年中走行することができる。今年は1月下旬から2月上旬にかけて公式テストが行われた。
チームや選手にとって、セパンはシーズンを通して最もデータが豊富なサーキット。マシンのセットアップなどがどう進化したのか、確認できる大会となる。
前戦オーストラリアGPで今季6勝目を挙げ、2年連続4回目のタイトルに王手をかけたマルク・マルケス(Repsol Honda Team)は、総合2位のアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)に33点のリードを築いて今大会を迎える。今大会のタイトル決定のシナリオは、ドヴィツィオーゾに先着すれば文句なしの自力でのチャンピオン。ドヴィツィオーゾが優勝した場合は2位、それ以外の着順では25点差のキープとなる。
ウエットコンディションとなった昨年は、チャンピオンを決めたあとの大会ということもあり、プレッシャーから解放された積極的な走りで快走するも、痛恨の転倒を喫し、再スタートを切って11位だった。今年はチャンピオンを決める重要な戦いとして挑む。
また2014年のマレーシアGPでは、シーズン13度目のシーズン最多ポールポジション記録を樹立した。この記録は、ミック・ドゥーハン(97年)とケーシー・ストーナー(2011年)がHondaマシンで記録した、12度というそれまでの最多記録をブレイクするものだった。この年には初めて2分を切る1分59秒791のサーキットベストタイムをマーク。また15年のウインターテストでは初めて1分58秒867をマークするなど、マルケスはセパン最速ライダーとして注目を集めてきた。今年はチャンピオン決定戦となる一方で、今季8度目のPPと7勝目が期待される。
第15戦日本GP、第16戦オーストラリアGPと不安定な天候に翻ろうされ、思うような結果を残せなかったダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)は、得意とするマレーシアGPに気合を入れている。過去、セパンでは、125ccと250ccで優勝、MotoGPクラスでは、12年、13年、そして15年と3度の優勝を果たしている。今年は、過去2戦の雪辱と今季2勝目に闘志を燃やしている。
前戦オーストラリアGPで優勝争いに加わり、5位でフィニッシュしたカル・クラッチロー(LCR Honda)は、今季初優勝と今季2度目の表彰台を狙う。ここ数戦、調子を上げているクラッチロー。オーストラリアGPでは、上り調子をやっと結果に反映させた。テストを十分に行っているセパンでは、昨年、優勝争いに加わるも転倒リタイアに終わった。今年はその雪辱に挑む。
オーストラリアGPで今季ベストグリッドの5番手から7位でチェッカーを受けたジャック・ミラー(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)が、マレーシアGPに向けて気合を入れている。3連戦最初のレースとなった日本GPはケガのために欠場したが、復帰戦となったオーストラリアGPばらしいパフォーマンスを見せたことで、自信を深めている。今大会も今季ベストを狙う。
チームメートのティト・ラバトは、得意とするマレーシアGPを楽しみにしている。今大会は、ウインターテストからの自身の成長と、マシンのコンディションを知る絶好のチャンス。こちらも今季ベストを狙う。
マルク・マルケス(MotoGP 1位)
「フィリップアイランドで勝利し、マレーシアへ向かうことができてうれしいです。オーストラリアでいいリザルトを残して、セパンの前に少しでもギャップを広げておくことが大切でした。セパンは厳しいラウンドになりますし、昨シーズンはドヴィ(アンドレア・ドヴィツィオーゾ)が勝っています。セパンの厳しさはなんといっても湿度と、高い気温です。体力面で最も難しいレースの一つになると思っています。一ついい点は、路面が再舗装されてからあまり経っていないサーキットだということ。そのためアスファルトの状態がいいことです。グリップもいいです。レースウイークは状況を見極めて、チャンピオンシップにとってベストなレースにしたいと思います」
ダニ・ペドロサ(MotoGP 5位)
「僕のチームにとっては、とてもいい思い出がいくつもあるサーキットなので、レースが楽しみです。気候が厳しい場所なので簡単にはいかないラウンドになると思います。レイアウト的にも難易度が高いと思います。コース幅が広く、コーナーの性質がそれぞれ違うので、速さを出していくためには最適なコース取りが必要です。いいセットアップが見つかれば、しっかり戦っていけると思います。金曜日は力強くスタートを切って、日曜日の決勝ではいい結果を残したいです」
カル・クラッチロー(MotoGP 9位)
「今週末のレースが楽しみです。マレーシアでは、マレーシアのHondaが非常によくサポートしてくれます。観衆は熱狂的で、イベントとしてすばらしいです。また、僕のチームでは今シーズン2度目になりますが、カストロール仕様のカウルを使います。今シーズンの開幕前には、このサーキットで行われたテストで経験を積んでいますし、僕たちのマシンはテストのころよりもだいぶ仕上がっていると感じています。オーストラリアでいいレースができたので、気分よく自信を持って、セパンに来ています。今週末もまた、力強いレースにできることを願っています」
ジャック・ミラー(MotoGP 12位)
「今週のレースが楽しみです。マレーシアはいい場所で、暑くて、まるで僕の地元であるタウンズビルのようなところです。ホームグランプリでは、先頭を走って最後まで前の集団と絡めて本当に楽しかったです。わずか3週間前に右足を骨折したばかりだと考えればなおさらです。オーストラリアGPの決勝日、僕のファンのいるスタンドの前でバーンアウトをするのに、フットペダルから足を下ろすまでは、僕の足は大丈夫でした。足を着いてしまったとき、“なんだか固まってしまっているみたいだ!”と思いました。でも大丈夫です。本当に自信になりましたし、満足できています」
ティト・ラバト(MotoGP 20位)
「先週のレースには満足しているので、できれば今週末もいいライディングができて、チャンピオンシップポイントがかせげるように、もう少し上の順位にいたいと思っています。セパンは好きなサーキットです。コンディションは厳しいですが、だからこそ鍛えられます。また、Moto2のチャンピオンを獲得した場所なので、いつになっても本当に自分にとって特別なサーキットです。このレースウイークもいつも通り、サーキットに入ったそのときから一生懸命作業をして、最善を尽くしたいです」
カテゴリー: F1 / MotoGP
マレーシアGPは、1991年にシャーアラムでスタートした。その後、ジョホールへと舞台を移し、99年からはクアラルンプール国際空港に近い、セパンで開催されるようになった。マレーシアGPは今年で27度目、セパンでは19度目の開催となる。
セパンは一周5.543km。2本の長いストレートとバラエティーに富んだコーナーが組み合わさったレイアウトで、MotoGPマシンのテストに適していることから、ウインターテストの舞台としても定着した。マレーシアは熱帯地方であり気候が安定しているため、一年中走行することができる。今年は1月下旬から2月上旬にかけて公式テストが行われた。
チームや選手にとって、セパンはシーズンを通して最もデータが豊富なサーキット。マシンのセットアップなどがどう進化したのか、確認できる大会となる。
前戦オーストラリアGPで今季6勝目を挙げ、2年連続4回目のタイトルに王手をかけたマルク・マルケス(Repsol Honda Team)は、総合2位のアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)に33点のリードを築いて今大会を迎える。今大会のタイトル決定のシナリオは、ドヴィツィオーゾに先着すれば文句なしの自力でのチャンピオン。ドヴィツィオーゾが優勝した場合は2位、それ以外の着順では25点差のキープとなる。
ウエットコンディションとなった昨年は、チャンピオンを決めたあとの大会ということもあり、プレッシャーから解放された積極的な走りで快走するも、痛恨の転倒を喫し、再スタートを切って11位だった。今年はチャンピオンを決める重要な戦いとして挑む。
また2014年のマレーシアGPでは、シーズン13度目のシーズン最多ポールポジション記録を樹立した。この記録は、ミック・ドゥーハン(97年)とケーシー・ストーナー(2011年)がHondaマシンで記録した、12度というそれまでの最多記録をブレイクするものだった。この年には初めて2分を切る1分59秒791のサーキットベストタイムをマーク。また15年のウインターテストでは初めて1分58秒867をマークするなど、マルケスはセパン最速ライダーとして注目を集めてきた。今年はチャンピオン決定戦となる一方で、今季8度目のPPと7勝目が期待される。
第15戦日本GP、第16戦オーストラリアGPと不安定な天候に翻ろうされ、思うような結果を残せなかったダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)は、得意とするマレーシアGPに気合を入れている。過去、セパンでは、125ccと250ccで優勝、MotoGPクラスでは、12年、13年、そして15年と3度の優勝を果たしている。今年は、過去2戦の雪辱と今季2勝目に闘志を燃やしている。
前戦オーストラリアGPで優勝争いに加わり、5位でフィニッシュしたカル・クラッチロー(LCR Honda)は、今季初優勝と今季2度目の表彰台を狙う。ここ数戦、調子を上げているクラッチロー。オーストラリアGPでは、上り調子をやっと結果に反映させた。テストを十分に行っているセパンでは、昨年、優勝争いに加わるも転倒リタイアに終わった。今年はその雪辱に挑む。
オーストラリアGPで今季ベストグリッドの5番手から7位でチェッカーを受けたジャック・ミラー(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)が、マレーシアGPに向けて気合を入れている。3連戦最初のレースとなった日本GPはケガのために欠場したが、復帰戦となったオーストラリアGPばらしいパフォーマンスを見せたことで、自信を深めている。今大会も今季ベストを狙う。
チームメートのティト・ラバトは、得意とするマレーシアGPを楽しみにしている。今大会は、ウインターテストからの自身の成長と、マシンのコンディションを知る絶好のチャンス。こちらも今季ベストを狙う。
マルク・マルケス(MotoGP 1位)
「フィリップアイランドで勝利し、マレーシアへ向かうことができてうれしいです。オーストラリアでいいリザルトを残して、セパンの前に少しでもギャップを広げておくことが大切でした。セパンは厳しいラウンドになりますし、昨シーズンはドヴィ(アンドレア・ドヴィツィオーゾ)が勝っています。セパンの厳しさはなんといっても湿度と、高い気温です。体力面で最も難しいレースの一つになると思っています。一ついい点は、路面が再舗装されてからあまり経っていないサーキットだということ。そのためアスファルトの状態がいいことです。グリップもいいです。レースウイークは状況を見極めて、チャンピオンシップにとってベストなレースにしたいと思います」
ダニ・ペドロサ(MotoGP 5位)
「僕のチームにとっては、とてもいい思い出がいくつもあるサーキットなので、レースが楽しみです。気候が厳しい場所なので簡単にはいかないラウンドになると思います。レイアウト的にも難易度が高いと思います。コース幅が広く、コーナーの性質がそれぞれ違うので、速さを出していくためには最適なコース取りが必要です。いいセットアップが見つかれば、しっかり戦っていけると思います。金曜日は力強くスタートを切って、日曜日の決勝ではいい結果を残したいです」
カル・クラッチロー(MotoGP 9位)
「今週末のレースが楽しみです。マレーシアでは、マレーシアのHondaが非常によくサポートしてくれます。観衆は熱狂的で、イベントとしてすばらしいです。また、僕のチームでは今シーズン2度目になりますが、カストロール仕様のカウルを使います。今シーズンの開幕前には、このサーキットで行われたテストで経験を積んでいますし、僕たちのマシンはテストのころよりもだいぶ仕上がっていると感じています。オーストラリアでいいレースができたので、気分よく自信を持って、セパンに来ています。今週末もまた、力強いレースにできることを願っています」
ジャック・ミラー(MotoGP 12位)
「今週のレースが楽しみです。マレーシアはいい場所で、暑くて、まるで僕の地元であるタウンズビルのようなところです。ホームグランプリでは、先頭を走って最後まで前の集団と絡めて本当に楽しかったです。わずか3週間前に右足を骨折したばかりだと考えればなおさらです。オーストラリアGPの決勝日、僕のファンのいるスタンドの前でバーンアウトをするのに、フットペダルから足を下ろすまでは、僕の足は大丈夫でした。足を着いてしまったとき、“なんだか固まってしまっているみたいだ!”と思いました。でも大丈夫です。本当に自信になりましたし、満足できています」
ティト・ラバト(MotoGP 20位)
「先週のレースには満足しているので、できれば今週末もいいライディングができて、チャンピオンシップポイントがかせげるように、もう少し上の順位にいたいと思っています。セパンは好きなサーキットです。コンディションは厳しいですが、だからこそ鍛えられます。また、Moto2のチャンピオンを獲得した場所なので、いつになっても本当に自分にとって特別なサーキットです。このレースウイークもいつも通り、サーキットに入ったそのときから一生懸命作業をして、最善を尽くしたいです」
カテゴリー: F1 / MotoGP