MotoGP:ホンダ 2021年 第15戦 アメリカズGP 決勝レポート
2年ぶりに開催されたサーキット・オブ・ジ・アメリカズのアメリカズGPで、マルク・マルケス(Repsol Honda Team)が圧倒的な強さを見せつけ、今季2勝目を挙げた。
マルク・マルケスは、MotoGPクラスでこれまで6回のタイトルを獲得。サーキット・オブ・ジ・アメリカズではこれまで6回の優勝を達成している。
昨年はコロナ禍のために大会が中止となり、2年ぶりの開催となったが、一昨年、トップを快走しながら転倒リタイアに終わった雪辱を果たすことに成功した。
今大会は、ケガから復帰して13戦目。今季初めてフロントロー3番手からスタートしたマルク・マルケスは、ホールショットを奪うことに成功すると、それから2位以下との差を着実に広げる快走。これで、第9戦ドイツGP以来今季2勝目となり、完全なドライコンディションでは復帰後初の優勝となった。しかし、昨年骨折した右腕はまだ完全ではなく、レース後半は疲労が大きく、厳しいレースとなった。シーズンは残り3戦。総合9位から7位へとランクを上げたマルク・マルケスの終盤戦の戦いに注目される。
これでマルク・マルケスは最高峰クラスで58勝目。COTAでは8回出場して7回の優勝。アメリカ大会では14大会に出場して13勝目と、驚異的な記録を更新した。表彰台では、今年のAMAプロモトクロス選手権250ccクラスチャンピオンのジェット・ローレンス(Team Honda HRC)と大会前にかわした賭けにより、アメリカンドーナツを食べて話題を集めた。
チームメートのポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)は、厳しい戦いの中で10位でフィニッシュ。貴重なポイントを獲得した。今大会は初日、2日目とまずまず順調にセットアップを進めたが、決勝ではフロントのフィーリングが完全ではなく、完ぺきな走りにはほど遠いものだった。しかし、前戦サンマリノGP後にミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで行われた公式テストで大きな手応えを獲得しているだけに、ミサノで開催される次戦エミリア=ロマーニャGPの走りに期待される。
アレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)は、MotoGPマシンで初めて経験するCOTAを12位でフィニッシュした。今大会はレースウイークを通じてリアのグリップに苦しんだ。決勝レースでは、ブレーキングのミスで大きなタイムロスがあり、それがなければトップ10フィニッシュができただけに悔しい結果となった。
チームメートの中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、予選5番手からオープニングラップ6番手とまずまずのスタートを切り、ポジションを上げようとペースアップを図ったが、2周目の12コーナーでバンプに乗り上げて転倒。再スタートを切ったが17位だった。朝のウオームアップではトップタイムをマーク。再スタートを切ってからのペースもよく、転倒がなければ間違いなく表彰台争いに加われていただけに悔しいレースとなった。
マルク・マルケス(Repsol Honda Team)
「今日は計画通りに進みました。いいスタートを切り、1コーナーでいい位置をとる。そして、最初の数周は少し楽に走り、タイヤが少し消耗してきたら、プッシュし始めるという作戦でした。その通りに走ることができました。2分4秒台後半のタイムでギャップが広がっていくのが分かり、余裕を持ってリードを広げていくことができました。終盤はとても疲れてしまい、集中力をキープするのがたいへんでした。ファビオ(クアルタラロ、ヤマハ)とはかなり離れていたし、おそらく、彼はチャンピオンシップを考えてリスクは負わないだろうという直感がありました。今日はすばらしい日になりました。HRCとRepsol Honda Teamの全員にお礼を言いたいです。とてもいい仕事をしてくれました。すべてを理解するのがたいへんなシーズンです。優勝したいと心から思っていました。ここではそのチャンスがあると分かっていたからです。ニッキー・ヘイデンのためにも、ビニャーレスファミリーのためにも、ここで優勝できてよかったです。彼らとは8歳のころから知っていました。彼らとレーシング界にとってはたいへんな年になりました」
ポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)
「難しいレースになるだろうということは分かっていました。今日はスタートからフロントのフィーリングがよくありませんでした。このような状況では何もできませんでした。最近のレースではリアに問題がありましたが、今日はフロントだったので不思議です。レースウイークはうまくスタートしていたので残念です。次のミサノでは、テストでいいセッティングを見つけているので、気持ちを切り替えてがんばります。まだシーズンは終わっていません。引き続き前を向いて、がんばります。マルクとRepsol Honda Teamにはおめでとうと言いたいです」
アレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)
「今日は12位でフィニッシュしました。望んでいた結果とパフォーマンスではなかったので、あまり満足していません。でもレースでは100%の力を出しました。一番の問題は最初から最後までリアグリップがよくなかったことです。でもラップタイムとリズムはキープすることができました。7周目のバックストレートの12コーナーで、止まり切れずまっすぐ行ってしまうという大きなミスをしてしまいました。そこで3、4秒タイムを落としましたが、そのミスがなければトップ10に入れたと思います。思っていたようなレースにはなりませんでした。もう少しうまくいくと思っていました。引き続きプッシュします。これから3週間の休みがあります。ミサノでは一歩前進して強くなれることを願っています」
中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)
「スタートしたときからマシンのフィーリングがよく、マルク(マルケス)が引き離し始めたのを見て、自分もアタックする準備ができていました。ジョアン・ミル(スズキ)とフランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ)をオーバーテイクしなければと思いました。ブレーキングにとても自信があったので、そのままプッシュし続けました。残念ながら12コーナーでバンプに乗り上げ、フロントから転倒してしまいました。その後、再スタートを切って、全力でプッシュしました。ペースは最高でした。最後はとてもいいペースがあったので、チャンスを逃してしまい本当に残念ですし、チームには申し訳ない気持ちです。悔しいレースになりましたが、次のレース、ミサノに向けて気持ちを切り替えたいです」
カテゴリー: F1 / MotoGP
マルク・マルケスは、MotoGPクラスでこれまで6回のタイトルを獲得。サーキット・オブ・ジ・アメリカズではこれまで6回の優勝を達成している。
昨年はコロナ禍のために大会が中止となり、2年ぶりの開催となったが、一昨年、トップを快走しながら転倒リタイアに終わった雪辱を果たすことに成功した。
今大会は、ケガから復帰して13戦目。今季初めてフロントロー3番手からスタートしたマルク・マルケスは、ホールショットを奪うことに成功すると、それから2位以下との差を着実に広げる快走。これで、第9戦ドイツGP以来今季2勝目となり、完全なドライコンディションでは復帰後初の優勝となった。しかし、昨年骨折した右腕はまだ完全ではなく、レース後半は疲労が大きく、厳しいレースとなった。シーズンは残り3戦。総合9位から7位へとランクを上げたマルク・マルケスの終盤戦の戦いに注目される。
これでマルク・マルケスは最高峰クラスで58勝目。COTAでは8回出場して7回の優勝。アメリカ大会では14大会に出場して13勝目と、驚異的な記録を更新した。表彰台では、今年のAMAプロモトクロス選手権250ccクラスチャンピオンのジェット・ローレンス(Team Honda HRC)と大会前にかわした賭けにより、アメリカンドーナツを食べて話題を集めた。
チームメートのポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)は、厳しい戦いの中で10位でフィニッシュ。貴重なポイントを獲得した。今大会は初日、2日目とまずまず順調にセットアップを進めたが、決勝ではフロントのフィーリングが完全ではなく、完ぺきな走りにはほど遠いものだった。しかし、前戦サンマリノGP後にミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで行われた公式テストで大きな手応えを獲得しているだけに、ミサノで開催される次戦エミリア=ロマーニャGPの走りに期待される。
アレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)は、MotoGPマシンで初めて経験するCOTAを12位でフィニッシュした。今大会はレースウイークを通じてリアのグリップに苦しんだ。決勝レースでは、ブレーキングのミスで大きなタイムロスがあり、それがなければトップ10フィニッシュができただけに悔しい結果となった。
チームメートの中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、予選5番手からオープニングラップ6番手とまずまずのスタートを切り、ポジションを上げようとペースアップを図ったが、2周目の12コーナーでバンプに乗り上げて転倒。再スタートを切ったが17位だった。朝のウオームアップではトップタイムをマーク。再スタートを切ってからのペースもよく、転倒がなければ間違いなく表彰台争いに加われていただけに悔しいレースとなった。
マルク・マルケス(Repsol Honda Team)
「今日は計画通りに進みました。いいスタートを切り、1コーナーでいい位置をとる。そして、最初の数周は少し楽に走り、タイヤが少し消耗してきたら、プッシュし始めるという作戦でした。その通りに走ることができました。2分4秒台後半のタイムでギャップが広がっていくのが分かり、余裕を持ってリードを広げていくことができました。終盤はとても疲れてしまい、集中力をキープするのがたいへんでした。ファビオ(クアルタラロ、ヤマハ)とはかなり離れていたし、おそらく、彼はチャンピオンシップを考えてリスクは負わないだろうという直感がありました。今日はすばらしい日になりました。HRCとRepsol Honda Teamの全員にお礼を言いたいです。とてもいい仕事をしてくれました。すべてを理解するのがたいへんなシーズンです。優勝したいと心から思っていました。ここではそのチャンスがあると分かっていたからです。ニッキー・ヘイデンのためにも、ビニャーレスファミリーのためにも、ここで優勝できてよかったです。彼らとは8歳のころから知っていました。彼らとレーシング界にとってはたいへんな年になりました」
ポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)
「難しいレースになるだろうということは分かっていました。今日はスタートからフロントのフィーリングがよくありませんでした。このような状況では何もできませんでした。最近のレースではリアに問題がありましたが、今日はフロントだったので不思議です。レースウイークはうまくスタートしていたので残念です。次のミサノでは、テストでいいセッティングを見つけているので、気持ちを切り替えてがんばります。まだシーズンは終わっていません。引き続き前を向いて、がんばります。マルクとRepsol Honda Teamにはおめでとうと言いたいです」
アレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)
「今日は12位でフィニッシュしました。望んでいた結果とパフォーマンスではなかったので、あまり満足していません。でもレースでは100%の力を出しました。一番の問題は最初から最後までリアグリップがよくなかったことです。でもラップタイムとリズムはキープすることができました。7周目のバックストレートの12コーナーで、止まり切れずまっすぐ行ってしまうという大きなミスをしてしまいました。そこで3、4秒タイムを落としましたが、そのミスがなければトップ10に入れたと思います。思っていたようなレースにはなりませんでした。もう少しうまくいくと思っていました。引き続きプッシュします。これから3週間の休みがあります。ミサノでは一歩前進して強くなれることを願っています」
中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)
「スタートしたときからマシンのフィーリングがよく、マルク(マルケス)が引き離し始めたのを見て、自分もアタックする準備ができていました。ジョアン・ミル(スズキ)とフランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ)をオーバーテイクしなければと思いました。ブレーキングにとても自信があったので、そのままプッシュし続けました。残念ながら12コーナーでバンプに乗り上げ、フロントから転倒してしまいました。その後、再スタートを切って、全力でプッシュしました。ペースは最高でした。最後はとてもいいペースがあったので、チャンスを逃してしまい本当に残念ですし、チームには申し訳ない気持ちです。悔しいレースになりましたが、次のレース、ミサノに向けて気持ちを切り替えたいです」
カテゴリー: F1 / MotoGP