マクラーレンF1 失格のノリスとピアストリに謝罪「重要な局面で申し訳ない」

両者は決勝をノリス2位、ピアストリ4位で終えていたが、レース後の車両検査においてスキッドブロックの厚みが規定値である9mmを下回っていることが判明し、スチュワードは失格を決定した。
アンドレア・ステラ代表は声明の中で、この事態が意図的ではなく、予期せぬ要因の組み合わせだったと説明しつつ、ドライバーと関係者に対する謝罪を述べている。
■ ステラ代表「予期しない激しいポーポイズが発生した」
ステラ代表は今回の失格について、マシンの挙動がレース中に突然変化していたと説明した。
「レース中、両マシンでプラクティスでは一切見られなかった予期せぬ激しいポーポイズが発生し、車体下部の接地が増えてしまった」
「我々は現在、この挙動が起きた理由を調査している。レース後のチェックで両マシンに偶発的なダメージが見つかり、それがフロアの動きを大きくした可能性がある」
さらにステラ代表は、違反が意図的なものではないと強調した。
「FIAも指摘しているように、この違反は故意ではなく、規則を回避する意図もない。状況には複数の要因が重なっていた」
そのうえで、失格がタイトル争いの重要局面に影響したことを謝罪した。
「チャンピオンシップの非常に重要な局面でポイントを失う結果となり、ランドとオスカーに申し訳ない。週末を通じて2人は素晴らしいパフォーマンスを見せていた」
「我々を支えてくれるパートナーとファンにも心から謝罪する」

■ ノリス「終盤にマージングが必要だった理由がわかった」
ランド・ノリスは、レース終盤にペースを抑えるよう指示があった理由が、燃料ではなくスキッドブロック摩耗の懸念だったと明かした。
「今日はフラストレーションが残る終わり方だった。レース終盤に少しマネジメントをしなければならなかったが、その理由が今回の問題によるものだったと分かった」
「多くのポイントを失うのは残念だ。チームとして常に最大限のパフォーマンスを追求しているが、今日はそのバランスを取りきれなかった」
■ チャンピオン争いは接戦に突入、残り58ポイント
失格により、ノリスとピアストリの順位は抹消され、マックス・フェルスタッペンは優勝によって大きく得点を伸ばした。ランキングではノリスが390ポイントで首位を維持しているが、フェルスタッペンとの差は24ポイントに縮まり、ピアストリとも同じ24ポイント差となった。
残るレースは、翌週のカタール(GP+スプリント=58ポイント配分)と最終戦アブダビの2イベント。ドライバーズタイトル争いは依然として三つ巴のまま、大混戦の終盤戦を迎えることになる。
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