マクラーレン F1の頂点に君臨し続けるために「毒入りビスケットを拒否」
マクラーレンのチーム代表を務めるアンドレア・ステラは、チームを26年ぶりのF1コンストラクターズチャンピオンに導いた後、マクラーレンがトップの座に居続けることを決意している。

ステラは、「毒入りビスケットを拒否する」ことが、マクラーレンがF1コンストラクターズチャンピオンになるまでの道のりでチームの結束を保つのに役立ったと明かした。

2015年シーズン、フェルナンド・アロンソの後を追ってフェラーリからマクラーレンに移籍したステラは、ホンダエンジンの不運な時代、エリック・ブーリエのチーム統治下での内部の混乱、そしてチームの存続を脅かす財政的圧力の高まりを目の当たりにするなど、チームとともに苦難を乗り越えてきた。

マクラーレンのCEOザック・ブラウンは土曜日、2020年シーズン終盤の深刻な時期にチームが破産するまで「あと数か月」だったと認めた。

しかし、ランド・ノリスがアブダビグランプリで優勝し、1998年以来となるコンストラクターズタイトルを獲得したことで、ステラは、2023年シーズン前にアンドレアス・ザイドルからチーム代表を引き継いで以来、チームを立て直すために成し遂げた素晴らしい仕事を振り返ることができた。

「私がマクラーレンに加わった時から、今シーズン終了時にチャンピオンシップを祝うまで、私たちは1つのサイクルを経験したことになる」とステラは語った。

「私はチームに対して、2015年のオーストラリアでの最初のレースで、Q1での我々のラップとポールポジションのタイムの差が5秒だったという事実をよく口にする」

「我々は、素晴らしい回復力と信念のおかげでここまでやってきた。特にザク、ポール・ウォルシュ(マクラーレン・グループの執行会長)、そして徐々に実施してきた変化を信じてマクラーレンを堅実な立場に導いてくれた株主の皆さんに感謝したい」

「経営の観点から見ると、経営が堅実であれば信頼される。必要な投資を回収し始めると、トップレベルで競争できるようになる」

「このサイクルの最後の部分は、人々を通じて達成されたと思う。人々を解き放ったのだ。1,000人の人々がこれほど急速に成長していることを理解できない人もいるかもしれないが、実際にそうだ」

「1,000人のスタッフ全員が非常に高いレベルで業務を遂行しなければ、この水準、この業務、この信頼性を達成することはできない」

「マクラーレンではこれまでそうしてきたし、これが最終地点ではなく、未来への出発点となることを願っている」

マクラーレン F1 2024年のF1世界選手権

アンドレア・ステラは、彼がチームのトップの座を維持しなければならないことを理解している。イタリアのことわざに「毒入りビスケットを食べるな」というものがある。

この言葉にはさまざまな解釈があるが、最終的には、マクラーレンが正しい決断を下さなければならないということだ。そして、ステラは、自分がトップに立った今、ライバルたちがチームの弱体化を狙って「毒入りビスケット」を投げ入れてくることを認識しており、彼らがそれを食べないようにすることが自分の目標である。

オートスポーツ誌のインタビューで、ステラは自身の信念について尋ねられ、「毒入りビスケットがなぜマクラーレンの外に漏れたのか? ジャーナリストが賢すぎるのか、私が愚かすぎるのか、どちらかだ」

「毒入りビスケットを拒否することは、私たちが作り上げた文化が機能しているだけでなく、現実にも存在していることを確認する基本的な要素のひとつだ」

「私たちのカップには常に毒入りクッキーが入れられるだろうし、私たちのチームの結束を壊そうとして、分裂を引き起こそうとする試みも常に存在するだろう」


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カテゴリー: F1 / マクラーレンF1チーム