F1 マクラーレン
マクラーレンは、2019年から開始するブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)との提携は“タバコ広告”ではないと主張する。

ブリティッシュ・アメリカン・タバコとF1の繋がりは深い。1970年代から80年代にかけてチーム・ロータスのスポンサーを務め、黒地に金字のジョン・プレイヤー・スペシャル塗装のマシンが活躍。

また、1997年にはティレルを買収して、ブリティッシュ・アメリカン・レーシング(B・A・R)として参戦。2005年をもって、チーム株式を全てホンダに売却しチーム運営からは手を引き、その後はホンダF1チームのメインスポンサーとしてチームをサポートしたが、EU内でのタバコ広告規制に伴い2006年をもってスポンサー活動を終了していた。

今回、ブリティッシュ・アメリカン・タバコは、マクラーレンのパートナーとして12年ぶりにF1に復活することになった。複数年にわたるパートナーシップは、フェラーリとフィリップモリス・インターナショナルが展開する『Mission Winnaw』パートナーシップと同様に“BATの潜在的にいリスクが低減された製品にのみ焦点を当て、テクノロジーとイノベーションを基盤”としたものになるとしており、『A BETTER TOMMOROW』というイノベーションを打ち出したものになるようだ。

マクラーレンが2月14日(木)に発表したMCL34にはコップピット前の良いポジションに『A BETTER TOMMOROW』のロゴが掲載されており、ドライバーのレーシングスーツの一番目立つ胸の部分にもロゴが掲載される。だが、Vype、Vuse、gloといったブリティシュ・アメリカン・タバコのタバコ関連製品の露出はない。

マクラーレンのCEOを務めるザク・ブラウンは、ブリッティシュ・アメリカン・タバコとの提携は“タバコ広告”のためのスポンサーと見なすべきではないと述べた。

「BATはモータースポーツで長い歴史を持つ優れた企業だ。我々のパートナーシップは彼らの新しい世代の製品の技術をベースとしてものだ。ビジネスのタバコ面とはまったく関係ない」

「彼らの業界は変革を起こしており、テクノロジー主導の業界だ。そのため、我々には、彼らと協力し、テクノロジーをめぐる彼らの変革の旅において彼らを助けることができる分野があると思う。彼らは一緒に仕事をするには素晴らしい会社だ」

「世界は日々進化し、変化している。おそらく今日よりも速いペースで変化していくだろう。彼らの会社は変化し、前進し、新しい分野に進出している。彼らは革新しようとしている。10年、15年、20年前に起こったことは、世界は別の場所であり、彼らの風景は変化している。F1は彼らにとって良いプラットフォームだ。」

「マクラーレンがパートナーシップの中で誇りにしていることのひとつは、革新的な大手企業と協力することだ。BATはそのカテゴリに確実に入れることができる」

ザク・ブラウンは、フィリップ・モリス/Mission Winnawの状況とマクラーレンのブリティッシュ・アメリカン・タバコとのパートナーシップが、タバコ関連企業がF1に戻ってきた“傾向”の証拠であるとの見方を否定した。

「フィリップ・モリスは絶えずフェラーリと一緒にいたし、BATはレースにおいて素晴らしい歴史を持っている、彼らはそれの影響力を理解しているし、彼らが新しい旅を進めていくなかで、彼らはマクラーレンがその助けになることができるパートナーだと感じた」とザク・ブラウンは述べた。

2019年のF1世界選手権では3チームがタイトルスポンサーを獲得。ハースはリッチエネジー、ウィリアムズはROKiT、レーシングポイントはスポートペサと、それぞれ新しいタイトルスポンサーを発表。いずれの企業もはF1では新顔となる。

リッチエナジーは、ハースF1チームと契約を結ぶ前にマクラーレンおよびウィリアムズとスポンサーシップについて話し合をしていた。

なぜ他のチームと同じように新しいブランドをタイトルスポンサーしてつけないのかと質問されたザク・ブラウンは「マクラーレンの視点から話をすれば、大手企業、広く認められている企業と提携したい」とコメント。

「我々にも成長の初期段階のブランドはいくつかある。彼らを支援するオーナーの何人かをしっているが、彼らは会社が初期段階であるだけの信頼できる人々だ。我々はパートナーのセット、我々が向かっている方向性に満足している」

「我々は順調に進歩してるし、確かに異なる状況にチームはいるし、彼らは我々が遠慮するであろう契約を結んでいくかもしれない。だが、誰もが独自にレーシングチームを運営しなければならない」

F1 マクラーレン BAT

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カテゴリー: F1 / マクラーレンF1チーム