F1 マクラーレン ホンダF1 2018年のF1世界選手権 ルノーF1
マクラーレンは、2018年F1マシン『MCL33』の発表が1週間後に控えた今でもホンダへの恨み節を繰り返している。

2015年にF1に復帰したホンダとともに新生“マクラーレン・ホンダ”として華々しくスタートを切ったマクラーレンだが、ホンダのパワーユニットのパフォーマンスと信頼性不足によって表彰台にすら手が届かなかった。マクラレーン・ホンダの最高成績は2016年のコンストラクターズ選手権6位。2015年と2017年は序盤は最下位をひた走り、最終的に9位でシーズンを終えている。

最終的にマクラーレンはホンダとのワークスパートナーシップに3年間で見切りをつけ、契約を早期に解消して2018年からルノーのカスタマーとして再スタートを切る。

昨シーズンを通して“シャシー性能は優れている”と繰り返してきたマクラーレンだが、空力責任者を務めるピーター・プロドロモウは、ホンダの信頼性不足によって走行時間が限られていたことはシャシーを磨き上げるうえで“大打撃”だったとし、それでもチームはマシンの開発をうまくやり遂げてきたと称賛する。

「ラップタイムとクルマの開発にどれくらい打撃を与えたか数値化するのは難しい。だが、我々にとって大打撃だっと感じていたのは確かだ」とピーター・プロドロモウは RACER にコメント。

「それでも特定の走行距離を仮定すれば、テストやグランプリイベントでの金曜日の走行から求めていた答えを導き出すことができたのは驚くべきことだと思う。走行できなかったが、なんとか求めている答えを得たと感じて週末を終えていた。そこは重要視すべき部分だと思っている。もっと多くの走行ができていれば、クルマを学んで開発するより多くのポテンシャルがあったのは確かだ」

マクラーレンのチーフエンジニアを務めるマット・モリスは、ルノーにはホンダよりもパワーユニットパートナーとして豊富な経験があり、作業面でそのメリットを感じていると語る。

「大きな違いは、本質的にはるかに多くの経験を有したルノーのすべてのスタッフと話をしていることだ」とマット・モリスはコメント。「現場のスタッフはホンダのスタッフよりもはるかに長くその仕事をしている。それは事実だ。そのおかげで我々はパッケージングをかなり迅速に行うことが可能になったと思う」

「ホンダよりも成熟している。派手なダイナモなどはないかもしれないが、彼らにはより多くの経験がある」

エリック・ブーリエは、ホンダからルノーにF1パワーユニットを搭載することでラップタイムは1秒速くなるというシミュレーション結果が出ていると語る。「我々はシミュレーションにルノーのデータを導入して、エンジンを交換しただけで、多くのラップタイプを得られることがわかった」と語るエリック・ブーリエはどれくらい速くなるのかとの質問に「1秒だ」と答えている。

フェルナンド・アロンソは「過去3年間のことは早く忘れてほしいと思う」とコメント。「今年の僕たちの戦いは完全に異なるものになると思う。ルノーのパワーユニットに切り替えることで僕たちはかなりの競争力を発揮できるはずだ。僕はそう信じている」

「新しいマシンの準備はあらゆる部分でこれまでよりはるかに期待が持てそうだ。僕たちの新しい年に向けての期待はとても高い。チーム内のムードも完全に別物になっている」

今年2月には2017年のシーズン開幕までのホンダとの舞台裏を“演出なし”で公開したマクラーレン。16日(金)には新しいパートナーであるルノーのF1パワーユニットの初始動に成功したことを報告。

2018年F1マシン『MCL33』は2月23日(金)に発表。そして、2月26日(月)からスタートするプレシーズンテストではレッドブルとルノーという同じエンジンを搭載するベンチマークがいる状況のなかでマクラーレンの実力が明らかになる。

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カテゴリー: F1 / マクラーレンF1チーム