マクラーレン・ホンダ
第2回テストの2日目は、ジェンソン・バトンが登場。午前中は厚い雲によって路面温度は前日よりも安定していたが、午後は風が強くなり難しいドライビングコンディションに。コース上でのマシンバランスにも影響した。

この日のプログラムでは、前日のフェルナンド・アロンソによるテストを引き継ぎ、エンジンモードやセットアップの確認を進めるとともに、昨夜到着した新空力パーツも早速装着されて評価が進められた。

ランチタイムの直前にサスペンションに小さな問題が発生したために一時的に走行を中断したが、すぐに原因を究明してこれを解決。14時にはバトンが走行を再開した。チームは午後のプログラムも順調に進め、ロングランへと移行。トータルで121周と、MP4-31は今季のテストで最多周回を走行した。

明日はフェルナンド・アロンソが再び担当し、今晩調整を行う新空力パーツの適合を進めるとともに、バランスやパワーユニットとの統合を確認していく。

ジェンソン・バトン
「開幕戦に向けて細かな問題を解決し、信頼性を高めていかなければならないので、この2日間でかなりの周回数を走行できたのは重要なことだ。今日の午後に行ったセットアップについては風が強かったので難しく、僕たち以外も苦労したと思う。新パッケージはスムーズに走行していて、昨年よりもよくなっている。開幕戦への準備がしっかりできたと実感するためには、残りの2日間でやるべきことがまだ多くある。エレクトロニクスやスタート時のドライバースイッチの設定などは問題ないが、全体的なセットアップ作業をさらに進めていかなければならない。パワーユニットに関しては、この14ヶ月間で一番大きく改善されている。デプロイメントの進歩は明らかで、ホンダはオフの間に素晴らしい仕事をしてくれたので、ここまで信頼性の問題は起きていない。また、ホンダはモービル1やエッソと連携して大きな進歩を果たしたと思う。競争力を発揮するため、さらに仕事を進めたい。僕たち以外にどれだけの速さがあるのか、テストでは判断しづらいが、上位に近づくためにはさらに大きな向上が必要だ。確認すべき分野がまだあるので、今後2日間でなるべく多くの周回をこなし、新タイヤの確認にも時間を割いて、マシンの理解を深めてセットアップを進めなければならない」

エリック・ブーリエ (マクラーレン・ホンダ レーシングディレクター)
「今日多くの周回数を走行できたことに満足しています。オーストラリアに向けてマシンを開発するのに有用な情報を得られましたし、細かな問題に修正を施すこともできました。前から言っているように、こうした確認を行うのがテストの目的であり、信頼性の向上や新しいコンポーネントの適合を行う一番の機会です。我々の意識はパッケージのパフォーマンスにはまだ向いていないので、現段階でラップタイムはあまり重要な意味を持っていません。ただ、コース上での得たデータからは、マシンが予測した通りに動いているという手応えを得ています。残りの2日間でさらに新パーツを投入していくので、オーストラリアまでにまだシャシーを大きくアップデートする予定です。これがうまくいけば、ポジティブな一歩になるでしょう。
パワーユニットについては、先週のものからさらに向上しています。まだ使い始めたばかりですから、さらに走行距離を伸ばし、そのポテンシャルをフルに引き出すことが必要です」

長谷川祐介 (ホンダ F1プロジェクト総責任者)
「本日はバトン選手の車体のセットアップを中心に、レースシミュレーションモードで、順調に周回を重ねました。パワーユニットでは、昨日に引き続き数々のエンジンモードの細かい調整を行い、レースに向けた最終設定を確認しました。明日以降は、レースの走行距離を想定したロングランで、データ設定を実施し、確認したいと思います」

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー: F1 / マクラーレンF1チーム / ホンダF1