マクラーレン、「720S スパイダー」を発表
マクラーレン・オートモーティブは、コンバーチブルのスーパーカー「720S スパイダー」を発表。2019年3月より納車が開始され、日本市場における希望小売価格は37,888,000円からとなる。
2018年12月8日にオンラインで公開後、直ちに注文受付が開始された720S スパイダーは、従来のコンバーチブルタイプのスーパーカーにはないオープンエア・ドライビングの爽快感と日常での使いやすさが融合されている。
マクラーレン・オートモーティブ 最高経営責任者のマイク・フルーウィットは「新型McLaren 720S スパイダーは、圧倒的な性能、クラフトマンシップが生み出す豪華さ、ドライバーとマシンとの一体感や日常での使いやすさが、比類なきかたちで融合しており、さらに必要な際はいつでもオープンエア・ドライビングの爽快感をもたらします。史上最も完成度の高いコンバーチブルである新型スパイダーは多彩な能力を備えていますが、そのどれもがハイレベルであるだけでなく、車両重量は720S クーペよりわずか49kg重いだけのクラス最軽量となっており、軽量化の競争において当社のリードは更に広がっています」と語る。
新たなマクラーレン 720S スパイダーの基本デザインは、2017年に720S クーペで導入された、シームレスでオーガニックなデザイン。ダウンフォースの最大化、ドラッグの最小化、パワートレインの冷却性の向上、さらにはエアロダイナミクス性能の最適化のために、全体的なエクステリアは、車体の上下左右、そして中を通る空気の流れによって、未来的な彫刻のようなスタイリングとなっている。電動式の新たなリトラクタブル・ハード・トップ(RHT)は、新形状のバットレスと同様に、エクステリアデザインにシームレスに一体化している。
カーボン・ファイバーの骨格がもたらす強度と軽量性全てのマクラーレンのマシンと同じように、新たな720S スパイダーの骨格はカーボン・ファイバー構造となっており、今回採用された構造はモノケージII-Sと名付けられている。マクラーレン・モノケージの強度と剛性、軽量性は、マクラーレンの特徴として知られている優れたダイナミック性能の基礎となっている。モノケージII-Sは、720S クーペのモノゲージIIを発展させたものでありながら、キャビンの上部をフロントからリアに伸びる、中央の「スパイン(脊椎)」は取り除かれている。上部構造の最後部は、リトラクタブル・ハード・トップを収納するスパイダーならではの形状であり、ウィンドウスクリーンの上部を通るヘッダー・レールも、中央のラッチ機構と一体化するように変更されている。
カーボン・ファイバー固有の強度と剛性によって実証された、マクラーレンのエンジニアリング上の独創性は、固定式のルーフがないスパイダーであっても、追加補強により強度を高める必要がなかったという事実にも現れている。実際720S スパイダーにおいても、720S クーペで初採用された、極めてスリムでありながらも圧倒的な強度を持つウィンドウスクリーンのAピラーがそのまま採用されている。横転の際にドライバーの保護性能をさらに強化するために、固定式のカーボン・ファイバー製構造用支持材がモノケージII-Sのリア部分に組み込まれており、ルーフ・システムとシートベルトのアンカー・ポイントの役割を果たしている。第1世代のスーパーシリーズでは、スチール製の支持材が採用されていたが、カーボン・ファイバーへ切り替えられた、720S スパイダーでは、ロールオーバー・プロテクション構造(ROPS)が650Sに比べて6.8kg軽量化されている。
全体的には、新型720S スパイダーは、720S クーペに比べて、重量増をわずか49kg(=従来比で約4%弱)以内に抑えています。この重量増は、主にRHTとトノー・システムに起因する。最も軽い乾燥重量が1,332kgである720S スパイダーは、クラス最軽量であり、最も近い競合モデルの乾燥重量1,420kgより88kg軽くなっている。
特徴的なガラス張りのフライング・バットレスが、後方の視界を広げ優れた視覚的ドラマを演出キャノピーのような720S クーペのデザインは、360度の視界を得られることが特徴。キャビンには光が溢れ、見通しのよさにおける新しい基準となる。これまでにない広い視界を確保するというこの思想は第2世代スーパーシリーズの核となるもので、ドライバーの視界を更に広げると共にクルマに視覚的なドラマをもたらすユニークなガラス張りのフライング・バットレスによって新型720S スパイダーにおいてもこの点が継承されている。
バットレスの先端には、エアフローを導くエアロダイナミック・キャリアが取り付けられている。これにより気流が弱められるため、半透明のガラスを露出させる設計が可能となった。ガラスの採用とそのデザインにより、これまでのマクラーレン・スーパーシリーズのスパイダーに比べ、肩越しの視界が12%向上している。
リトラクタブル・ハード・トップを収納するために、カーボン・ファイバー製モノケージII-Sの新たな上部構造は、エアチャージ・クーラー及びインテーク・プレナムから可能な限り近くに位置するように設計されている。これによって、ラゲッジ・スペースが最大化された。ルーフを上げた状態では、トノー・カバーの下に58リットルの容量が確保される。トノー・カバーも650S スパイダーより25mm低い位置にあり、視界が距離にして7.5m伸びている。
720S クーペと同等の凄まじい加速力、ルーフを下ろした状態での最高速度は325km/h720S スパイダーに搭載されている4.0リッター・ツインターボのマクラーレンV8エンジンは720S クーペと同じもの。ミッドマウントにより比類なきハンドリングとレスポンスの鋭さを生み出すこのエンジンは、720PSの最高出力、770Nmの最大トルクを発生させる。720S スパイダーはクラス最軽量で、乾燥重量(最軽量時)のパワー・ウェイト・レシオは1.85Kg/PSと、その性能が圧倒的なものである事に驚きはない。
加速力も驚異的であり、0-100km/h加速は2.9秒、0-200km/h加速はわずか7.9秒で、720S クーペとの差はわずか+0.1秒のみ。スタンディング・スタートから4分の1マイルに到達する時間は10.4秒、これも720S クーペに対しわずか0.1秒の差でしかない。コンディションが整えば、720S スパイダーはルーフを上げた状態で720S クーペに匹敵する最高速度341km/hまで加速を続けられる。ルーフを下げた状態でも、最高速度は325km/hという並外れた数字となっている。720S クーペとの性能の微妙な差は、異なるエアロダイナミクスと、スパイダーであるゆえの49kgの重量増が起因している。
ロールオーバー・プロテクション技術は、サイズと重量の両方に恩恵をもたらしている。システム自体がコンパクトであるため、マクラーレンの設計・エンジニアリングのチームは、極めてスリムなトノー・バットレスを採用することができた。それにより、ドライバーの肩越しの視界が向上するため、スペース全体に比類なき感動をもたらしながら、空力的なダウンフォースを増加させることが可能となった。
特許取得の一体型リトラクタブル・ハード・トップのルーフ開閉時間は、スーパーカー最速全く新しいデザインとなった720S スパイダーのリトラクタブル・ハード・トップ(RHT)は、カーボン・ファイバー製の一体型ルーフ・パネルが標準装備。ハード・トップは720S クーペの独特のシルエットと優れたエアロダイナミクス性能を維持しており、ルーフが閉じた状態では、上部の構造全体がカーボン・ファイバー製となる。
マクラーレンの新しいRHTの開閉機構には、油圧式ではなく、電動式を採用する事でリトラクタブル・ハード・トップの開閉時間はスーパーカー・クラス最速のわずか11秒となっており、650S スパイダーより6秒も早くなっている。電動モーターとカーボン・ファイバー製RHTの強度と軽量性が組み合わされたことにより、ルーフの開閉が可能な走行スピードも最大化され、50km/hでの走行中にも開閉が可能となり、650Sの30km/hより大幅に向上している。この性能データを見れば、マクラーレンがルーフ・システムについて3つの世界特許を登録したのも当然のことと言える。
新しいRHTは、第1世代のスーパーシリーズに比べて、開閉中の静粛性が2倍になっており、ルーフ開閉中に車内で感じる音は、静かな図書館で聞こえてくる周囲の音と同じ程度。この静かさは、全体に渡りこれまでにないレベルの改良が行われたことを示しており、ルーフを上げた状態でのスパイダーのキャビン内のノイズ・レベルも650S クーペを大幅に下回る。第2世代スーパーシリーズの開発全般にわたって追求されているエンジニアリング上の緻密さがここでも現れている。
RHTが開いているとき、リアウインドウはキャビンに流れ込む空気を最小にする最適な位置になるよう、自動的に下がる。リアウインドウも独立した制御が可能で、ルーフが閉じているときには、任意で下げることができ、パワートレインのサウンドをキャビンで聞くことができる。バットレスは、いちばん高い位置でも650S スパイダーより25mm低いため、空気がキャビン上部を通り、乱気流が必要最小限に抑制されている。
ガラス張りのリトラクタブル・ルーフ・パネルは透明・半透明の切替が可能なエレクトロクロミック・グラスの装着が可能ルーフを閉じた状態でも、720S スパイダーのオープンエア特性を体験したい場合には、カーボン・ファイバーのフレームが付いたガラス張りRHTのオプションを指定することで、キャビンにより多くの光が入るように設定できる。このガラスはエレクトロクロミック・グラスで、ワンタッチで、透明・半透明の状態をすばやく切り替えることが可能。イグニッション オフのときは、ガラスは半透明の状態に戻り、暑い日でも720S スパイダーの車内を涼しく保つ。このエレクトロクロミック技術にはメモリー機能が備わっており、マシンが次に始動したときには前回の設定が再現される。
インテリアには、720S クーペと同様、快適なでラグジュアリーなスーパーカーの雰囲気が満ちている。RHTシステムを搭載するためにフレームレスデザインとなっているドアを開けると、非常に洗練された雰囲気が感じられ、上質な素材が使用された特別なスペースであることが分かる。720Sのプログラムでは、当初よりクーペとスパイダーの両方のボディー・スタイルが想定されていたため、新しいドア・ヒンジ・システムとガス・ストラットの位置にも支障はなかった。
中央に取り付けられた、8インチの高解像度セントラル・インフォテインメント・スクリーンは、引き続き車両の機能をコントロールするための主要ハブの役割を果たす。インターフェースには、オーディオや、メディア、ナビゲーション、クライメート・コントロール、その他の便利な装備が表示され、重要なアプリケーションはすべて縦型のカルーセルに表示されるほか、すばやくアクセスできるスクリーン下の「ハード・キー」を通して利用することも可能。
ボディー幅一杯のアクティブ・リア・スポイラーは、リトラクタブル・ハード・トップの位置に応じて作動アクティブ・リア・スポイラーは自動的に作動し、空気抵抗の低減や、ダウンフォースを増やすという働きだけでなく、急ブレーキの際にはエアブレーキとして車両のバランスも保つ。低速度のときには上昇させ、スパイダーとして高い位置をとることによって、ダウンフォースと車両のバランスを最適化し、720S クーペと同等の性能とドライバーとクルマとの一体感を実現する。クーペとスパイダーで同じ型のリア・スポイラーを採用している一方で、その作動マッピングはそれぞれのボディー・スタイルに最適化されている。又、空力設定はリトラクタブル・ハード・トップが上がっている時と下がっている時で異なり、車両の電子機器のコンディションは、自動的に識別されるようになっている。
正確な車体のコントロールとリニアな乗り心地という相容れない要求を両立させるという、既成概念に挑戦した事で有名なマクラーレンのプロアクティブ・シャシー・コントロールII油圧式サスペンションは、他に類をみない正確さとフィードバックをもたらすことで広く知られている電子制御油圧式ステアリング・システムによって補完されている。クーペと同じように、スパイダーのドライバーも、「コンフォート」、「スポーツ」、「トラック」という3つの操作モードから1つを選択し、個人の好みやコンディションに応じて、異なったドライビング・エクスペリエンスを得ることができる。
10本スポークの新しい軽量鍛造アロイホイールのデザインは、McLaren 720S スパイダー用に開発され、タイヤはPirelli P ZERが装着されるよりサーキット指向の強いPirelli P ZERO CORSAタイヤも追加費用なしで指定できるほか、Pirelli SOTTOZEROウィンター・タイヤおよびPirelli TROFEO R超高性能タイヤも、マクラーレン正規販売店にて入手可能となっている。
3つのトリム、2つの新しいエクステリア・カラー、再登場の伝統的カラー新しいMcLaren 720S スパイダーは、クーペと同じ3つのトリム、「スタンダード」とその上に位置する、「パフォーマンス」および「ラグジュアリー」のトリムも選択可能。ベリーズ・ブルーとアズテック・ゴールドという2つの新しいエクステリア・カラーが、McLaren 720S スパイダー用に用意された23色に加えられ、そのうちの1色はエクステリア・カラーとして、McLaren 12Cローンチ時に初登場した伝統的なカラーである、スーパーノヴァ・シルバーも用意されている。
カテゴリー: F1 / マクラーレンF1チーム / 自動車ニュース
2018年12月8日にオンラインで公開後、直ちに注文受付が開始された720S スパイダーは、従来のコンバーチブルタイプのスーパーカーにはないオープンエア・ドライビングの爽快感と日常での使いやすさが融合されている。
マクラーレン・オートモーティブ 最高経営責任者のマイク・フルーウィットは「新型McLaren 720S スパイダーは、圧倒的な性能、クラフトマンシップが生み出す豪華さ、ドライバーとマシンとの一体感や日常での使いやすさが、比類なきかたちで融合しており、さらに必要な際はいつでもオープンエア・ドライビングの爽快感をもたらします。史上最も完成度の高いコンバーチブルである新型スパイダーは多彩な能力を備えていますが、そのどれもがハイレベルであるだけでなく、車両重量は720S クーペよりわずか49kg重いだけのクラス最軽量となっており、軽量化の競争において当社のリードは更に広がっています」と語る。
新たなマクラーレン 720S スパイダーの基本デザインは、2017年に720S クーペで導入された、シームレスでオーガニックなデザイン。ダウンフォースの最大化、ドラッグの最小化、パワートレインの冷却性の向上、さらにはエアロダイナミクス性能の最適化のために、全体的なエクステリアは、車体の上下左右、そして中を通る空気の流れによって、未来的な彫刻のようなスタイリングとなっている。電動式の新たなリトラクタブル・ハード・トップ(RHT)は、新形状のバットレスと同様に、エクステリアデザインにシームレスに一体化している。
カーボン・ファイバーの骨格がもたらす強度と軽量性全てのマクラーレンのマシンと同じように、新たな720S スパイダーの骨格はカーボン・ファイバー構造となっており、今回採用された構造はモノケージII-Sと名付けられている。マクラーレン・モノケージの強度と剛性、軽量性は、マクラーレンの特徴として知られている優れたダイナミック性能の基礎となっている。モノケージII-Sは、720S クーペのモノゲージIIを発展させたものでありながら、キャビンの上部をフロントからリアに伸びる、中央の「スパイン(脊椎)」は取り除かれている。上部構造の最後部は、リトラクタブル・ハード・トップを収納するスパイダーならではの形状であり、ウィンドウスクリーンの上部を通るヘッダー・レールも、中央のラッチ機構と一体化するように変更されている。
カーボン・ファイバー固有の強度と剛性によって実証された、マクラーレンのエンジニアリング上の独創性は、固定式のルーフがないスパイダーであっても、追加補強により強度を高める必要がなかったという事実にも現れている。実際720S スパイダーにおいても、720S クーペで初採用された、極めてスリムでありながらも圧倒的な強度を持つウィンドウスクリーンのAピラーがそのまま採用されている。横転の際にドライバーの保護性能をさらに強化するために、固定式のカーボン・ファイバー製構造用支持材がモノケージII-Sのリア部分に組み込まれており、ルーフ・システムとシートベルトのアンカー・ポイントの役割を果たしている。第1世代のスーパーシリーズでは、スチール製の支持材が採用されていたが、カーボン・ファイバーへ切り替えられた、720S スパイダーでは、ロールオーバー・プロテクション構造(ROPS)が650Sに比べて6.8kg軽量化されている。
全体的には、新型720S スパイダーは、720S クーペに比べて、重量増をわずか49kg(=従来比で約4%弱)以内に抑えています。この重量増は、主にRHTとトノー・システムに起因する。最も軽い乾燥重量が1,332kgである720S スパイダーは、クラス最軽量であり、最も近い競合モデルの乾燥重量1,420kgより88kg軽くなっている。
特徴的なガラス張りのフライング・バットレスが、後方の視界を広げ優れた視覚的ドラマを演出キャノピーのような720S クーペのデザインは、360度の視界を得られることが特徴。キャビンには光が溢れ、見通しのよさにおける新しい基準となる。これまでにない広い視界を確保するというこの思想は第2世代スーパーシリーズの核となるもので、ドライバーの視界を更に広げると共にクルマに視覚的なドラマをもたらすユニークなガラス張りのフライング・バットレスによって新型720S スパイダーにおいてもこの点が継承されている。
バットレスの先端には、エアフローを導くエアロダイナミック・キャリアが取り付けられている。これにより気流が弱められるため、半透明のガラスを露出させる設計が可能となった。ガラスの採用とそのデザインにより、これまでのマクラーレン・スーパーシリーズのスパイダーに比べ、肩越しの視界が12%向上している。
リトラクタブル・ハード・トップを収納するために、カーボン・ファイバー製モノケージII-Sの新たな上部構造は、エアチャージ・クーラー及びインテーク・プレナムから可能な限り近くに位置するように設計されている。これによって、ラゲッジ・スペースが最大化された。ルーフを上げた状態では、トノー・カバーの下に58リットルの容量が確保される。トノー・カバーも650S スパイダーより25mm低い位置にあり、視界が距離にして7.5m伸びている。
720S クーペと同等の凄まじい加速力、ルーフを下ろした状態での最高速度は325km/h720S スパイダーに搭載されている4.0リッター・ツインターボのマクラーレンV8エンジンは720S クーペと同じもの。ミッドマウントにより比類なきハンドリングとレスポンスの鋭さを生み出すこのエンジンは、720PSの最高出力、770Nmの最大トルクを発生させる。720S スパイダーはクラス最軽量で、乾燥重量(最軽量時)のパワー・ウェイト・レシオは1.85Kg/PSと、その性能が圧倒的なものである事に驚きはない。
加速力も驚異的であり、0-100km/h加速は2.9秒、0-200km/h加速はわずか7.9秒で、720S クーペとの差はわずか+0.1秒のみ。スタンディング・スタートから4分の1マイルに到達する時間は10.4秒、これも720S クーペに対しわずか0.1秒の差でしかない。コンディションが整えば、720S スパイダーはルーフを上げた状態で720S クーペに匹敵する最高速度341km/hまで加速を続けられる。ルーフを下げた状態でも、最高速度は325km/hという並外れた数字となっている。720S クーペとの性能の微妙な差は、異なるエアロダイナミクスと、スパイダーであるゆえの49kgの重量増が起因している。
ロールオーバー・プロテクション技術は、サイズと重量の両方に恩恵をもたらしている。システム自体がコンパクトであるため、マクラーレンの設計・エンジニアリングのチームは、極めてスリムなトノー・バットレスを採用することができた。それにより、ドライバーの肩越しの視界が向上するため、スペース全体に比類なき感動をもたらしながら、空力的なダウンフォースを増加させることが可能となった。
特許取得の一体型リトラクタブル・ハード・トップのルーフ開閉時間は、スーパーカー最速全く新しいデザインとなった720S スパイダーのリトラクタブル・ハード・トップ(RHT)は、カーボン・ファイバー製の一体型ルーフ・パネルが標準装備。ハード・トップは720S クーペの独特のシルエットと優れたエアロダイナミクス性能を維持しており、ルーフが閉じた状態では、上部の構造全体がカーボン・ファイバー製となる。
マクラーレンの新しいRHTの開閉機構には、油圧式ではなく、電動式を採用する事でリトラクタブル・ハード・トップの開閉時間はスーパーカー・クラス最速のわずか11秒となっており、650S スパイダーより6秒も早くなっている。電動モーターとカーボン・ファイバー製RHTの強度と軽量性が組み合わされたことにより、ルーフの開閉が可能な走行スピードも最大化され、50km/hでの走行中にも開閉が可能となり、650Sの30km/hより大幅に向上している。この性能データを見れば、マクラーレンがルーフ・システムについて3つの世界特許を登録したのも当然のことと言える。
新しいRHTは、第1世代のスーパーシリーズに比べて、開閉中の静粛性が2倍になっており、ルーフ開閉中に車内で感じる音は、静かな図書館で聞こえてくる周囲の音と同じ程度。この静かさは、全体に渡りこれまでにないレベルの改良が行われたことを示しており、ルーフを上げた状態でのスパイダーのキャビン内のノイズ・レベルも650S クーペを大幅に下回る。第2世代スーパーシリーズの開発全般にわたって追求されているエンジニアリング上の緻密さがここでも現れている。
RHTが開いているとき、リアウインドウはキャビンに流れ込む空気を最小にする最適な位置になるよう、自動的に下がる。リアウインドウも独立した制御が可能で、ルーフが閉じているときには、任意で下げることができ、パワートレインのサウンドをキャビンで聞くことができる。バットレスは、いちばん高い位置でも650S スパイダーより25mm低いため、空気がキャビン上部を通り、乱気流が必要最小限に抑制されている。
ガラス張りのリトラクタブル・ルーフ・パネルは透明・半透明の切替が可能なエレクトロクロミック・グラスの装着が可能ルーフを閉じた状態でも、720S スパイダーのオープンエア特性を体験したい場合には、カーボン・ファイバーのフレームが付いたガラス張りRHTのオプションを指定することで、キャビンにより多くの光が入るように設定できる。このガラスはエレクトロクロミック・グラスで、ワンタッチで、透明・半透明の状態をすばやく切り替えることが可能。イグニッション オフのときは、ガラスは半透明の状態に戻り、暑い日でも720S スパイダーの車内を涼しく保つ。このエレクトロクロミック技術にはメモリー機能が備わっており、マシンが次に始動したときには前回の設定が再現される。
インテリアには、720S クーペと同様、快適なでラグジュアリーなスーパーカーの雰囲気が満ちている。RHTシステムを搭載するためにフレームレスデザインとなっているドアを開けると、非常に洗練された雰囲気が感じられ、上質な素材が使用された特別なスペースであることが分かる。720Sのプログラムでは、当初よりクーペとスパイダーの両方のボディー・スタイルが想定されていたため、新しいドア・ヒンジ・システムとガス・ストラットの位置にも支障はなかった。
中央に取り付けられた、8インチの高解像度セントラル・インフォテインメント・スクリーンは、引き続き車両の機能をコントロールするための主要ハブの役割を果たす。インターフェースには、オーディオや、メディア、ナビゲーション、クライメート・コントロール、その他の便利な装備が表示され、重要なアプリケーションはすべて縦型のカルーセルに表示されるほか、すばやくアクセスできるスクリーン下の「ハード・キー」を通して利用することも可能。
ボディー幅一杯のアクティブ・リア・スポイラーは、リトラクタブル・ハード・トップの位置に応じて作動アクティブ・リア・スポイラーは自動的に作動し、空気抵抗の低減や、ダウンフォースを増やすという働きだけでなく、急ブレーキの際にはエアブレーキとして車両のバランスも保つ。低速度のときには上昇させ、スパイダーとして高い位置をとることによって、ダウンフォースと車両のバランスを最適化し、720S クーペと同等の性能とドライバーとクルマとの一体感を実現する。クーペとスパイダーで同じ型のリア・スポイラーを採用している一方で、その作動マッピングはそれぞれのボディー・スタイルに最適化されている。又、空力設定はリトラクタブル・ハード・トップが上がっている時と下がっている時で異なり、車両の電子機器のコンディションは、自動的に識別されるようになっている。
正確な車体のコントロールとリニアな乗り心地という相容れない要求を両立させるという、既成概念に挑戦した事で有名なマクラーレンのプロアクティブ・シャシー・コントロールII油圧式サスペンションは、他に類をみない正確さとフィードバックをもたらすことで広く知られている電子制御油圧式ステアリング・システムによって補完されている。クーペと同じように、スパイダーのドライバーも、「コンフォート」、「スポーツ」、「トラック」という3つの操作モードから1つを選択し、個人の好みやコンディションに応じて、異なったドライビング・エクスペリエンスを得ることができる。
10本スポークの新しい軽量鍛造アロイホイールのデザインは、McLaren 720S スパイダー用に開発され、タイヤはPirelli P ZERが装着されるよりサーキット指向の強いPirelli P ZERO CORSAタイヤも追加費用なしで指定できるほか、Pirelli SOTTOZEROウィンター・タイヤおよびPirelli TROFEO R超高性能タイヤも、マクラーレン正規販売店にて入手可能となっている。
3つのトリム、2つの新しいエクステリア・カラー、再登場の伝統的カラー新しいMcLaren 720S スパイダーは、クーペと同じ3つのトリム、「スタンダード」とその上に位置する、「パフォーマンス」および「ラグジュアリー」のトリムも選択可能。ベリーズ・ブルーとアズテック・ゴールドという2つの新しいエクステリア・カラーが、McLaren 720S スパイダー用に用意された23色に加えられ、そのうちの1色はエクステリア・カラーとして、McLaren 12Cローンチ時に初登場した伝統的なカラーである、スーパーノヴァ・シルバーも用意されている。
カテゴリー: F1 / マクラーレンF1チーム / 自動車ニュース