桜井孝太郎
桜井孝太郎は、スポンサー問題により、F1ヨーロッパGPのサポートイベントとして開催されたGP3シリーズ第5戦、第6戦に出場できなかった。

桜井孝太郎(17歳)は、前週にバレンシアで行われたテストにも不参加だったが、所属チームのステイタスGPは“次のラウンドではコックピットに戻ることを期待している”としていた。

だが、ステイタスGPは22日(金)に声明を発表。スポンサーの問題で桜井孝太郎が金曜フリー走行に出走しないことを明らかにしていた。

「ステイタスGPの3人目のドライバーである桜井孝太郎は、スポンサー上の問題により今日は走らなかった。チームは、できるだけ早く調整されることを願っており、ステイタスGPでの彼のレースシートで孝太郎を支える続ける」

25日(月)、桜井孝太郎は自身のブログを更新。今の気持ちを率直に語った。

「まずはじめにチームと僕との関係は今でもなんら問題はありません。むしろ今回の一件でチームとは今までよりもずっとずっと深い関係を作ることが出来ました。そこは安心してください」

「スタッフも僕を走らせたくて仕方がないと言ってくれました。でもGP3まで来たらレースもプロフェッショナルなビジネスなので、ここはお互いの『プロ』と言う自覚を守るためにテストとレースを欠場しました」

「正直、皆が走っているのを見ているのはものすごく辛いです」

「これは恥ずかしい話ですが、他人のレース中に初めて涙を流しながら観戦していました。それくらい精神的にキツかったです」

「けれどレースには参戦出来なくても僕もてっぺんを目指すドライバーですし、まだまだこれっぽちも諦めていないので自分にしか出来ない仕事を一生懸命探してみました。一台一台の車を見て回ったりタイヤの状態をエンジニアと丸々一日話したり走れないと言う不利な状況を逆にアドバンテージにしようとサーキットを朝から晩まで駆けずり回っていました」

「そんな僕の行動を見てか、チームマネージャーとオーナーに『君は強くなれるよ!』と言われました。この言葉は痛いほど胸に刺さりました。僕の短いレースキャリアの中でここまで言葉で背中を押された事はありませんでした」

「今はそんな思いを僕によせてくれているチームのためにも走りたい気持ちでいっぱいです」

桜井孝太郎は、日本人最年少BMWスカラシップドライバーとして契約。2011年のイギリスF3で史上最年少ルーキーチャンピオンに輝き、今年日本人と初めてGP3シリーズに参戦している。

「でも考えて見ればこう言う状況はレーサーとしてF1を目指して歩んでいけば、誰でも必ずぶち当たる局面だと思います。それを今年のまだ前半戦でしかも17歳の内にGP3で経験出来たことは『ポジティブ』にとらえるべきだと思います。一回も地獄を見ずに上まで駆け上がった後でアタフタするよりもここで経験する事の方がはるかに大切だったと凄く思います」

「だから僕にとってはここからが出発点だと思います。自分自身、今までと違う強さを手に入れられたと思います」

最後に桜井孝太郎は、まだまだ諦めないと述べ、今後についての意気込みを語った。

「今年のレースは 僕のキャリアは まだまだこれからです!!!!」

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー: F1 / 桜井孝太郎