ホンダ、新型NSXを世界初披露
ホンダは、Acura新型「NSX」を米国ミシガン州デトロイトで開催中の2015年北米国際自動車ショーにて世界初披露した。

新型NSXは、軽量なボディーに新開発の直噴V型6気筒ツインターボエンジンをミッドシップレイアウトで配置するとともに、走りと燃費性能を両立した高効率・高出力の3モーターハイブリッドシステム「SPORT HYBRID SH-AWD®(Super Handling-All Wheel Drive)」を搭載した新しい価値を提案するスーパースポーツモデル。

新型NSXのSPORT HYBRID SH-AWD®は、エンジンと高効率モーターを内蔵した9速デュアル・クラッチ・トランスミッションを組み合わせるとともに、前輪の左右を独立した2つのモーターによる、四輪の駆動力を自在に制御するトルクベクタリングを可能とする、電動式の四輪駆動システムを搭載したハイブリッドシステムとなる。

革新的な初代NSXの登場から25年目という節目を迎え、新型NSXは米国オハイオ州にあるホンダR&Dアメリカズを中心に開発された。Acuraは米国オハイオ州のメアリズビル四輪車工場の隣接地に位置する「パフォーマンス・マニュファクチュアリング・センター」で新型NSXを量産し、2015年後半に米国での発売を予定している。今回、デザインやスペックの詳細に加え、米国での販売価格を約15万ドルからとし、今年夏からオーダー受付を開始することも発表した。

新型NSXの主な特徴

・エクステリアデザインは「Interwoven Dynamic」をテーマに、エキゾチックなフォルムと、スーパーカーの機能性を高次元で融合しており、キャビンフォワードなパッケージングを実現。またエクステリアデザインを構成する各部は、安定性を高めるダウンフォースの発生や、エンジン冷却のための効果的なエアフローマネジメントなどの機能性を表現しており、オハイオにある最先端の風洞実験施設でテストを重ね、高い空力性能を達成している。

・インテリアのコンセプトは「Human-Support Cockpit」とし、ドライバーが運転に集中できるデザインを実現。格段に優れた前方視界や、カラー液晶ディスプレイによる優れた視認性を実現したメーターパネル、シンプルで直感的なインターフェース、サポート性や乗降性に優れた人間工学に基づくシートなど、「human-centered supercar」という開発コンセプトを具現化している。

・新型NSXに搭載した「SPORT HYBRID SH-AWD®」は、ドライサンプ潤滑方式を採用した直噴V型6気筒ツインターボエンジンと、高効率モーターを内蔵した9速デュアル・クラッチ・トランスミッションをミッドシップレイアウトに配置し、前輪の左右を独立した2つのモーターで駆動するTMU(ツインモーターユニット)を組み合わせ、四輪の駆動力を電動で制御するシステムを搭載したハイブリッドシステム。TMUは、プラスのトルク(駆動力)のみならず、マイナスのトルク(減速力)をも自在に制御する高度なトルクベクタリングを実現しており、全速度域でのライントレース性を画期的に高めている。これらにより、ドライバーの能力を最大限に引き出すという初代NSXのフィロソフィーを継承し、ドライバーの意思に極めて忠実に呼応する新時代のスポーツカー体験(New Sports eXperience)を提供する。

・新型NSXは、世界初のオールアルミニウムボディーのスーパーカーである初代NSXのDNAを継承し、革新的な複合素材ボディーを採用。アルミニウムや超高強度鋼板、その他の先進素材などを革新的な結合技術によりユニット化したスペースフレームデザインは、ねじれ・曲げ剛性を大幅に高めている。また、強度な鍛造素材と柔軟性のある素材の結合を実現した世界初の鋳造技術により、アルミニウムと超高強度鋼板によるボディーパネルがカーボンファイバー製フロアーと高精度に結合され、ボディーの大幅な軽量化を実現している。

・オールアルミニウム製の独立懸架前後サスペンションは、フロント19インチ、リア20インチサイズのタイヤ、アルミホイールと組み合わされ、極めて高い動力性能を発揮。また、フロント6ポット、リア4ポットのモノブロックキャリパーとカーボンセラミックブレーキディスクは、強力かつナチュラルなフィールの制動力を実現する。

・「Integrated Dynamic System」は、ドライバーの要求に応えて「Quiet」、「Sport」、「Sport+」、「Track」の各モードをダイアル操作で切り替え可能で、エンジン、モーター、トランスミッションやシャシーのレスポンスを高精度に制御する。Trackモードでは、新型NSXの極限の動力性能を発揮することができる。また、Quietモードでは、低速域において電動走行のみによる静粛走行も可能にする。さらに、新型NSXは、発進時にエンジンと3モーターをフル活用した加速を実現する「ローンチモード」も備えている。

・米国オハイオ州のメアリズビル四輪車工場の隣接地に位置する四輪車生産工場「パフォーマンス・マニュファクチュアリング・センター」では、高度に熟練したおよそ100名の従業員がボディー製造、塗装、最終組み立てまでを担当。外部サプライヤーによるボディー製造が一般的なスーパーカーの世界において、ボディー製造から最終組み立てまでを完全内製化することで、Acuraは極めて高品質な商品を提供する。

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カテゴリー: F1 / ホンダF1