MotoGP 2016 第13戦 サンマリノGP
イギリスGPからの連戦となる第13戦サンマリノGPのフリー走行は、青空が広がる絶好のコンディションの中で行われ、今季6勝目を狙うHonda勢が好調なスタートを切った。

前戦イギリスGPで5位。表彰台には立てなかったが、最終ラップまで2位争いに加わり、復活を感じさせる走りを見せたダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が、午前中のセッションで6番手につけると、午後のセッションで2番手に浮上し、本来の走りを取り戻しつつあることを感じさせた。

サンマリノGPが行われるミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリは、毎年、大接戦となる。今年も、午前中の走行ではトップタイムから1秒差に15台。午後の走行でも11台という激しい戦いとなったが、2番手につけたペドロサにとっては、今季3回目の表彰台と今季初優勝を期待させるスタートとなった。

その大接戦の中でマルク・マルケス(Repsol Honda Team)がFP1で4番手、FP2で5番手につけた。今大会は、ミシュランがフロントに新しいタイヤを投入することになり、FP1、FP2ともにタイヤテストに集中した。FP1では軽い転倒を喫したが、午後のセッションでは1分33秒台の好タイムで連続ラップをこなし、2日目のフリー走行と予選での走りに大きな期待が集まる。

第11戦チェコGPで初優勝、第12戦イギリスGPで2位表彰台と好調をキープしているカル・クラッチロー(LCR Honda)が7番手タイムで初日を終えた。このサーキットでは、これまであまり結果を残せていないが、1回目のセッションで9番手。2回目のセッションでは、序盤に転倒を喫するが、着実にタイムを上げて7番手へとポジションを上げた。今大会はチームにとってホームGP。3戦連続、今季4回目の表彰台と2勝目に挑むことになる。

ケガから復帰2戦目となるジャック・ミラー(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、1回目13番手、2回目のセッションは気温と路面温度が上がったことで苦戦し、転倒を喫してタイムを更新できず16番手だった。チームメートのティト・ラバト(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、1回目、2回目ともに転倒を喫し21番手。2日目のタイム短縮とポジションアップに挑む。

ダニ・ペドロサ(MotoGP 2番手)
「ポジティブなスタートになり、とてもうれしいです。大事なのは、明日に向けて集中力を完全に維持することです。今日は路面コンディションがよく、グリップもよかったので、ほとんどすべてのタイヤスペックを試すことができました。チェコGP後のブルノのテストでセッティングを少し変えました。シルバーストン、そしてミサノで引き続きセットアップを進めています。一歩一歩自信を取り戻しています。この調子を続けていきたいです。このまま、いいペースをキープし、レースでは正しいタイヤ選択をしたいです」

マルク・マルケス(MotoGP 5番手)
「今日の進み具合に満足しています。とてもいい仕事ができたと思います。シルバーストンと同じミスをしたくないので、ほとんどすべてのタイヤを試しました。午前中は異なるフロントタイヤをテストしましたが、奇妙な感触があり、低速コーナーでフロントをプッシュしたら転倒しました。その時は限界で攻めていましたが、全体的には悪くないですし、思ったよりも苦戦はしていません。実際、トップグループの中に入っています。引き続きこの調子でがんばれば、いい週末になると思います」

カル・クラッチロー(MotoGP 7番手)
「今日はそれほど悪くありません。マシンのセッティングに全力で取り組みました。ミディアムフロントと新しいハードオプションの両方を試しました。どちらもあまりいい感触はありませんでしたが、全体的には、マシンは機能していたと思います。ある特定の部分にはとても満足していますが、それ以外の部分ではもっと取り組む必要があります。とても奇妙は転倒をしましたが、データを見たら理由がわかりました。タイヤの温度が上がりすぎた状態で、ブレーキをかけながらマシンを寝かし込んだからでした。明日が楽しみです。まだやらなければならないことはたくさんありますが、今週末はいい仕事ができると思います」

ジャック・ミラー(MotoGP 16番手)
「午前中の感触はとてもよかったです。マシンはとても快適でしたし、自己ベストラップも出すことができました。しかし、午後は全く違うマシンになり、全力でプッシュしているにも関わらず、自己ベストに近づけませんでした。とにかく快適ではありませんでした。路面温度が20℃ほど上がったことで、マシンのパフォーマンスを完全に変えてしまいました。とても残念です。今夜データを見直して、また暑くなる明日のFP4と予選に向けて解決策を練りたいです」

ティト・ラバト(MotoGP 21番手)
「午前中はフロントの感触に少し問題がありました。高速コーナーの13コーナーでクラッシュしましたが、ケガがなくてラッキーでした。午後は気温が上がり、とても難しい路面コンディションになりました。そして、残念ながらまた転倒してしまいました。それから自信を取り戻すのが大変でした。今のように状況が複雑だと、できることはモチベーションを維持して、プッシュし続けることだけです。FP2の最後にペースを上げることができましたが、十分ではありませんでした。僕もクルーも全力を尽くしているので、今できることを探すのは難しいです。しかし、努力をし続け、日曜日のレースへ向けて準備を整えたいです」

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カテゴリー: F1 / ホンダF1 / MotoGP