中村紀庵ベルタがFIA FREC開幕戦で歴史的優勝「新時代の最高のスタート」
中村紀庵ベルタが、FIAフォーミュラ・リージョナル・ヨーロピアン・チャンピオンシップ(FIA FREC)の歴史的な開幕レースで優勝を飾った。

2026年に新設された同シリーズの初戦で、プレマ・レーシングの中村紀庵ベルタはポールポジションからスタートし、レース中に首位を奪い返して初代ウイナーとなった。

同日に行われた第2レースでは、ラシード・アル・ダヘリが11番グリッドから勝利を収めた。新型フォーミュラ・リージョナル・タトゥースT-326と、プッシュ・トゥ・パスに相当するレースモードの導入により、開幕戦から接近戦と逆転劇が相次いだ。

中村紀庵ベルタが新時代の初代ウイナーに
オーストリアのレッドブルリンクで行われた第1レースでは、中村紀庵ベルタがラシード・アル・ダヘリ(R-ace GP)を抑えて優勝。3位には一時2番手を走行したセバスチャン・ウェルドン(MPモータースポーツ)が入り、表彰台を完成させた。

トップ10には6チームのドライバーが入り、32分間のレースで10位までの差は10.636秒。新チャンピオンシップの競争力の高さを示す初戦となった。

4位はウェルドンのチームメイトである智振瑞、5位はレノ・フランコ、6位はマクシミリアン・ポポフ。7位にアレクサンダー・アブハザワ、8位にカイ・ダリヤナニ、9位に27番グリッドから追い上げたミゲル・コスタ、10位に日本の佐野雄城が入った。

アレックス・ニノビッチはコース上では3位でフィニッシュしたが、ライバルをコース外に押し出したと判定され、10秒ペナルティにより12位へ降格した。ルーキー最上位はG4レーシングのマーカス・セターだった。

第2レースはアル・ダヘリが11番手から逆転
第2レースは予選1の上位12台をリバースグリッドとする形式で行われ、11番グリッドからスタートしたアル・ダヘリが勝利を収めた。

コース上ではファン・アメルスフォールト・レーシングのディオン・ゴウダがトップでフィニッシュしたが、ジャンプスタートによる5秒ペナルティを受けて後退。ポールポジションから出たレザ・シーウォールサンが勝利を引き継ぐ展開になりかけたが、アル・ダヘリが残り2周でオーバーテイクを決めた。

アル・ダヘリはレースモードの100秒を使い切っていたため、終盤にシーウォールサンが再逆転に迫ったが、1.081秒差で届かず2位。3位にはロダン・モータースポーツのニノビッチが入り、この日2度目の表彰台となった。

F4とFIA F3をつなぐ新カテゴリー
FIA FRECは、従来のフォーミュラ・リージョナル・ヨーロピアン・チャンピオンシップ・バイ・アルピーヌ(FRECA)を引き継ぐ形で2026年に始まった新シリーズだ。

FIAのシングルシーター・ピラミッドではF4とFIA F3の間に位置づけられ、使用車両は第2世代フォーミュラ・リージョナルのタトゥースT-326に統一される。このマシンはF1に着想を得た空力思想を採用し、接近戦を促す設計とされている。

シリーズはACIが主催・プロモートし、2026年は全8大会・20レースで開催される。レッドブルリンク大会は、その最初の週末となった。

中村紀庵ベルタ FIA FREC

中村紀庵ベルタ「新時代の始まりに最高の勝利」
「オーバーテイクがあちこちで起きて、プッシュ・トゥ・パスもかなり効果的に見えたし、みんなにとって間違いなくエキサイティングなレースだった。僕たちが勝利をつかめて本当にうれしい。新しいチャンピオンシップ、フォーミュラ・リージョナルの新時代を始めるには素晴らしい形だった」と中村紀庵ベルタは語った。

「スタートと1周目は僕にとって理想的ではなかった。でも冷静さを保ち、かなり早い段階で首位を奪い返すことができた。そこからはレースを管理するだけだった」

「ラシードは僕の周りで本当にいい動きをしたので、それには敬意を表したい。数周にわたってラシードといいバトルができたし、いいレースだった。今後のレースの特徴について、僕たちはかなり多くを学んだと思う」

アル・ダヘリ「戦略的思考が勝利につながった」
「この週末の流れ、そしてレース1のあとにプッシュ・トゥ・パスを戦略的にどう使えるかを理解するためにできた作業が、この素晴らしい勝利につながった」とアル・ダヘリは語った。

「僕たちは本当にいい仕事ができたし、努力と戦略的思考が報われることを示せた。スタート前、トレーナーに『自分のベストを出せれば、勝てるかもしれない』と言った。圧倒的なペースがあったからではなく、このプッシュ・トゥ・パスがどれほど強力で、このトラックでどれだけ差を生み出せるかを分かっていたからだ」

「このチャンピオンシップは始まったばかりだが、今のマシンとプッシュ・トゥ・パスの可能性があることで、レースはとてもエキサイティングになっている」

大会は26日(日)に予選2と第3レースが行われる。予選2は現地時間8時45分から、週末最後の第3レースは16時40分にスタートし、30分+1周で争われる。

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カテゴリー: F1 / FIA(国際自動車連盟)