F1 バーレーンGP
2019年のF1世界選手権 第2戦 バーレーンGPの決勝レースが3月31日(日)にバーレーン・インターナショナル・サーキットで行われた。

レースはスタートから激しい順位争いを幕を開けた。そのなかでリードを奪ったのがフェラーリのシャルル・ルクレール。トップに立った後はレースを支配し、後続に8秒以上の差をつけて独走を続けていた。しかし、残り10周でエンジンにトラブルが発生してスローダウンを余儀なくされる。

48周目にはルイス・ハミルトンがリードを奪い、54周目にはバルテリ・ボッタスもルクレールを難なくかわしてメルセデスが1-2フィニッシュを達成。ルクレールは3位でレースを終えて初表彰台を獲得した。

優勝:ルイス・ハミルトン(メルセデス)
「今日はとてもトリッキーだったし、持っているすべてを出し切らなければならなかった。週末ずっとフェラーリが僕たちを上回っていたので、僕たちがこの1-2フィニッシュを達成できたのはとてもラッキーだった。究極的にはリアルに戦って、自分の方が速いことで誰かを追い抜きたいものなので、ちょっと変な気分だし、このようなシナリオでの自分の運をあまり信じれらない。僕も同じような状況を経験しているし、どのような気分かはわかっている。でも、シャルルは週末ずっと素晴らしい仕事をしていたし、彼には素晴らしく、輝かしい将来が待っている。まだ2レースが終わっただけだ。1戦目は僕たちが早く、圧倒していたし、2戦目はフェラーリの方が上手だった。次のレースがどのような展開になるかを言うのは難しいけど、2チーム4台でのタフな戦いになると思う。僕たちは今週末に何が悪かったかを確認して、クルマのどこを改善できるか懸命に取り組み続けなければならない。でも、今日も目にしたように信頼性も重要な役割を果たすし、僕たちはあらゆるエリアに取り組み続ける必要がある。僕たちは今日ポイントを獲得したことを受け入れて、中国に向かう」

2位:バルテリ・ボッタス(メルセデス)
「楽なレースではなかった。クルマは運転するのがとても難しかったし、今日は強い風があってコンディションがトリッキーだったし、クルマの動きが予測できなかった」とバルテリ・ボッタスはコメント。良いスタートが切って何とか2番手まで上がったけど、次の周のターン1で風につかまってしまい再びポジションを失ったし、最終的にはルイスとのバトルで4番手に下がることになった。その後は実際には誰とも戦うことのない孤独なレースだった。でも、外から見ている人にとっては多くの予期せぬ出来事のあるたエキサイティングなレースだったと思う。この週末ずっとそうだったようにフェラーリはレースでも強かった。でも、今日は運が味方してくれた。個人的に去年の僕は本当に運がなかったので、その流れが変わってくれてうれしい。その一方で、今日のレースに勝てたのは僕たちのクルマの信頼性がとても高いからだ。シャルルにとってはつらいレースになったけど、彼は週末を通して良い仕事をしていたし、彼の時代は来ると確信している。僕たちは多くのポイントを手にバーレーンを離れるけど、中国にむけてやるべき仕事はたくさんある」

3位:シャルル・ルクレール(フェラーリ)
「モータースポーツの一部だし、僕たちはそれをわかっている。勝つために自分の日にはならないこともあるし、今日は僕たちの日ではなかった。レースの最終パートでパワーユニットのトラブルに見舞われてしまい、スローダウンしなければならなかった。レースをコントロールしていると思っていたので残念だ。チームはがっかりしているし、僕もがっかりしているけど、今週末は多くのポジティブなことが得られた。彼らは僕に驚くべき車を与えてくれたし、それは本当に彼らの功績だ。クルマはとても運転しやすかったし、とてもいい感じだった。モータースポーツではこのようなこともある。それでも僕たちはそれを最大限に生かした。望んでいたほど楽しいものではなかったけど、僕は初表彰台だ。それが人生だし、起こり得ることだ。僕たちは強くなって戻ってくる」

4位:マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
「今日の決勝をポイント獲得で締めくくり、最善の結果を出すことができたと思う。特に強風のコンディションの中、ペースがあまりつかめずリアタイヤのグリップにも悩まされていたにもかかわらず、4位でレースを終えることができたのは悪くない結果だったのではないだろうか。マシンがスライドしてしまい制御するのは簡単ではなかったが、他に方法がなかったと思う。マシンの限界までプッシュしたけど、オーストラリアではもっとうまくできていたことがここでは難しく感じた。表彰台まであと一歩だったけど、今日の決勝は理想的なペースで戦えずにいたので妥当な結果であったと感じている。ルクレールは残念な結果になってしまったけど、表彰台を獲得できたことはせめてもの救いだと思う。そして僕自身も4位という結果に落胆しているわけではない。マシンについて学ばなければならないことがたくさんあるので、ファクトリーに戻ってからこのレースウイークで起こったことを分析していく。次の中国GPでは上位との差をさらに縮められるよう準備して戦いたいと思う。今回は僕たちのウイークにはならなかった」

5位:セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)
「望んでいたようなレースではなかった。僕たちは1番手と2番手からスタートしたけど、その位置でフィニッシュできなかった。残念な午後になってしまった。良いスタートを切ることができたけど、すでに1周目の途中にクルマがかなり運転しにくことに気付いた。シャルルは難なく僕を抜いていったので、彼の方が苦しんではいなかったと思う。かなりタフだった。そのあとピットストップで2番手を失ったけど、取り戻すことができた。ミディアムスティントでの第2スティントの方が少し良かったかもしれないけど、全体的に僕たちには今日あったはずのペースはなかった。ルイスとのバトルでターン4でミスをしてしまった。コース上で最も難しいコーナーのひとつだ。突然、リアのコントロールを失って、スピンしてしまった。それによってタイヤがかなりダメージを負ってしまい、バイブレーションがかなり酷くなり、最終的にフロントウイングの故障に繋がった。今日はシャルルのレースだったけど、彼はとても不運だった。彼とチームに申し訳なく思う」

6位:ランド・ノリス(マクラーレン)
「初ポイントを獲得できて本当に満足しているし、冬の間にハードワークをしてきたマクラーレンのためにも嬉しく思う。良いスタートを切ることができた。うまく発進して、滑り出しも良かったけど、少しホイールスピンしてしまった。ターン1への進入でブロックされてしまい、別のマシンのアウト側にまわったが接触してしまった。コースをはみ出してグラベルを通ることになり、かなりポジションを落としてしまった。その後のペースは本当に素晴らしかった。すぐに追くことができた。DRSトレインのなかでちょっと手こずったけど、誰かがDRSを使えなくなったらすぐに捕えることができた。最終スティントではちょっと苦戦したかもしれないけど、なんとかキミの前に留まることができた。僕的には6位は本当に良い仕事ができたと思っているよ!」

7位:キミ・ライコネン(アルファロメオ)
「素晴らしいレースだったし、いくつか良いバトルがあった。レース中盤は風やタイヤがチャレンジをもたらし、トリッキーな局面もあった。2回目のピットストップまでクルマの感触は本当に良かった。ステップ・バイ・ステップですべてをより堅実なものにして、もっと進歩できるように頑張っていく」

8位:ピエール・ガスリー(レッドブル)
「今日の決勝は難しい一戦となり、まだマシンの仕上がりに満足しているとは言えません。プッシュしようとすると、マシンのリアとトラクションを制御するのが難しい状態にあった。マシンの力を最大限に発揮し、自信を持ってレースに挑めるよう、エンジニアとどの点を改善していけばいいのかを追及していく必要がある。現時点では、思ったようにプッシュができないと感じている。マシンはそれぞれの特性があり、努力して慣れていくしかないので、引き続きチームと共に自分のドライビングスタイルにより合うセットアップを見つけていきたいと思う。でも、結果的にはポジティブな一日でもあったと思う。スタート後のマシンの感触は改善が見られ、ポイントを獲得してレースを終えることができた。今後はどの部分を改良していけるのかを見つけることが必要だ。次の中国GPではさらに力強さを見せられるよう、できる限りのことをして準備をしていきたいと思っている」

9位:アレクサンダー・アルボン(トロロッソ・ホンダ)
「とても忙しなく過ぎた一戦だった。どの瞬間も誰かとバトルをし、常にすべきことに追われていたような気がする。1コーナーで思い切って飛び込めず、ベストなスタートとはならなかったけど、気を取り直してレースを続けた。戦略もうまくいき、スタートタイヤでのペースも悪くなかったと思う。レース終盤に後退したチームのおかげで順位が上がるという幸運にも恵まれた。風のせいでマシンの挙動を予想するのが難しい状況ではありながら、レースで力強さを見せることができたのではないだろうか。ただスタートがうまく決められなかったことが悔しい。前のマシンをオーバーテイクしようとして接近するとタイヤがオーバーヒートしてしまうので、追い抜きに苦戦したレースだった。でも、沢山の経験ができたし、楽しめた。F1で初めてのポイントを獲得できたことがとてもうれしい。次の中国GPも、引き続きこのいいペースを保って迎えたいと思う」

10位:セルジオ・ペレス(レーシングポイント)
「シーズン初ポイントを獲得できてうれしい。予測できないレースだったし、ある意味、嬉しいサプライズだ。ルノーの2台がリタイアしたのは少しラッキーだったけど、セーフティカーは助けにならなかった。アルボンに迫っていたし、彼をオーバーテイクして9位を獲得するチャンスがなくなってしまったからね。本当に良いスタートが切っていくつか順位を上げることができたけど、長くポジションを守ることはできなかった。その後、ブレーキが熱くなりすぎるという問題に見舞われて、ブレーキダクトを塞いでいたデブリを取り除くために予定よりもかなり早くにピットインしなければならなかった。レースで起こったあらゆることを踏まえれば、ポイントを獲得できたのは満足できる結果だと思う」

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カテゴリー: F1 / F1ドライバー / F1バーレーンGP