セバスチャン・ブエミ 「新型コロナ危機のなかでレースをするのは無責任」
レッドブル・ホンダF1のリザーブドライバーを務めるセバスチャン・ブエミは、世界中が新型コロナウイルスの猛威と戦い続けている状況のなかでモータースポーツを継続することは“無責任”であり、“イメージにとっても良くない”と語る。

セバスチャン・ブエミは、日産e.damsからフォーミュラEに参戦しているが、同シリーズは少なくとも2か月間、2019/20シーズンを一時的に中断することを発表。すでに三亜とジャカルタでの大会が中止となっており、パリとソウルでのレースがそれに続くことになる。

フォーミュラEの発表から数時間後、F1はメルボルンで開催予定だったF1オーストラリアGPの中止を決定。さらにバーレーンとベトナムでのレースの延期も発表した。

アメリカでもインディカーおよびNASCARがレースの中止・延期を発表。メキシコで開催されていたWRC(世界ラリー選手権)も競技者が早く帰宅できるように短縮された。

セバスチャン・ブエミは、フォーミュラEは新型コロナウイルスの危機が高まるなかで適切な方法をとったと考えており、世界中でレースが中断されていることを完全に支持していると語る。

「今のところ、何よりも、イベントを開催するのは悪いイメージであり、おそらくそれを行うのは無責任なことだと思う」とフォーミュラEの2015/16シリーズチャンピオンであるセバスチャン・ブエミは The-Race.com に語た。

セバスチャン・ブエミは、無観客でレースを開催することは納得のいく答えにはならないと感じている」

「押し進めようとすれば、正直、世論がどうなるかわかりらない。広い視野から物事を見れていないよね?」

セバスチャン・ブエミは、新型コロナウイルスの影響が出ていない代替の場所を見つけようとすることも間違いであると語る。

「決定するまでに実際に行こうとしている場所で多くの症例が出ている状況だし、基本的にはもう不可能だ。ある時点で停止して待っていた方がいいと思う」

2011年にトロロッソでF1レースシートを失って以来、セバスチャン・ブエミはフォーミュラに参戦。61回のスタートを切り、13勝を挙げ、チャンピオンシップで最も成功したドライバーの一人となっている。

また、レッドブルF1でのリザーブドライバー、トヨタでのWEC(世界耐久選手権)での継続的な役割など、他にもモータースポーツの世界で他の多くのコミットメントを持つ需要のある男でもある。

つまり、延期されたイベントのスケジュールが変更され、シーズン後半に集中した場合、日程の衝突が問題になる。しかし、今のところ、セバスチャン・ブエミは“静観”のアプローチを取っている。

今後、日産はどのような計画を立てているか質問されたセバスチャン・ブエミは「まだすべてを完全に把握しているわけではない」とコメント。

「まず少し家にいて休むつもりだと思う。1月の初めから僕たちにとって本当に全速力で駆け抜けてきたからね」

「もちろん、エンジニアと話すことはできる。フランスに旅行できる限り、シミュレーターに乗ることもできるので、まだできることがたくさんある」

「明らかに、できることをやるのが重要だ。フォーミュラEの決定を完全に信頼している。どうなるか見てみよう」

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カテゴリー: F1 / セバスチャン・ブエミ / レッドブル・レーシング / フォーミュラE