F1レース分析:メルセデスがレッドブル・ホンダに仕掛けた駆け引き / F1シュタイアーマルクGP
2020年のF1世界選手権の第2戦 F1シュタイアーマルクGPでは、ピットウォールでメルセデスとレッドブルとの間で駆け引きが行われていた。

ポールポジションにルイス・ハミルトン、2番グリッドにマックス・フェルスタッペン、4番グリッドにバルテリ・ボッタス、6番グリッドにアレクサンダー・アルボンという位置でスタートしたレース。

トップ4がメルセデスとレッドブル・ホンダという構造になる。トップにハミルトン、3秒後方にフェルスタッペン、さらに3秒後方にボッタス、そして10秒以上後方にアルボンというという展開になる。

全員ソフトタイヤでのスタートであり、ピレリの予想では1回目のピットストップのタイミングは24~28周。

そのタイミングを迎えるまでにメルセデスがプレッシャーをかける。ルイス・ハミルトンはマックス・フェルスタッペンとの差を5秒以上に開き、ボッタスは3秒以内に縮めた。アルボンはトップから27秒以上遅れ、メルセデスが懸念から外れていた。

メルセデスF1のトラックサイドエンジニアリングディレクターを務めるアンドリュー・ショブリンは、マックス・フェルスタッペンにピットインを仕向けることに成功したと語る。

「マシンはかなり強かったし、我々は第1スティントで必要なことを行うことができた」とアンドリュー・ショブリンはコメント。

「ルイスはマックスとの間にギャップを築き、バルテリはトラフィックを切り抜けた。それにより、我々は(ボッタスが)アンダーカットを仕掛けるか、彼(フェルスタッペン)を強制的にストップさせるポジションにいた」

結果的に、レッドブル・ホンダが先に動いて24周目にマックス・フェルスタッペンがピットイン。その3周後にメルセデスがルイス・ハミルトンをピットに入れ、フェルスタッペンの前にコースに復帰する。

「最初のスティントでルイスをもう少し長く走らせたかったが、バックマーカーに近づいていたので、彼をピットに入れてポジションをバンクすることにした」とアンドリュー・ショブリンは語る。

一方、バルテリ・ボッタスは34周目まで第1スティントを延ばした。

「バルテリはマックスに対してオフセットのタイヤ戦略を作り出すためにステイアウトしたが、またオープニングスティントの終わりにバックマーカーに近づいてしまったのでピットに入れた」

レッドブル・ホンダF1のチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーも「メルセデスは我々よりも速く、戦術の選択肢の数も多かった」と語る。

「我々が後からピットインしていれば、彼らは(ボッタスをアンダーカットのために)早めにピットインしていだろう」

「問題は、メルセデスの方が速いクルマを持っていて、レースのその時点で役割を果たせるマシンが1台しかいない場合、トラックポジションを守るか、それを譲ることしかでいないことだ。我々はピットインすることによってトラックポジションを維持することを選んだ。そして、ボッタスはステイアウトするように指示された」

「彼はアンダーカットのポジションに自分を置くために間隔を詰めるように指示されていた。そのような状況では選択をしなければならない立場にいるということだ。ポジションを譲るか、トラックポジションを維持してレース後半にそれを耐え抜くかのどちらかだ」

最終的にレッドブル・ホンダ RB16では、マックス・フェルスタッペンがバルテリ・ボッタスを抑えるには浮上だった。だが、クリスチャン・ホーナーはフェルスタッペンも他の可能性はなかったと理解していると語る。

「マックスは完全に理解していた。より長いレンジでより速いクルマを持っていればそうなる。それらのオプションを長くするか短くするかはあまり重要ではない」

そこで浮上するのが、やはりアレクサンダー・アルボンのセカンドドライバーとしての役割だ。

元F1ドライバーのラルフ・シューマッハは「基本的に彼は遅すぎる」と Sky Deutschland に語った。

「構造的にここでの0.5秒は他のレースではさらに広がる可能性がある」

もう一人のアナリストであるマルク・スレールも「アルボンはチームのナンバー2だが、彼は実際にフェルスタッペンを助けるには遅すぎる。マックはメルセデスと一人で戦っている」と付け加えた。

クリスチャン・ホーナーは、上位で戦えるマシンが2台いれば、戦略の幅は広がるとしているが、マックス・フェルスタッペンは「アレックスがもっと近くにいたとしても関係なかっただろう。彼にとってはその方がよかっただろうけどね」と De Telegraaf に語った。

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー: F1 / F1オーストリアGP / レッドブル / ホンダF1 / メルセデス