ルノー
ルノーは、今週のヘレステストで発生したパワーユニット問題は“受け入れがたい”ことを認めつつも、次のバーレーンテストまでに問題を解決できると自信を見せた。

ルノーからパワーユニット供給を受けるチームは、クルマを走らせることに苦労しており、メルセデスやフェラーリのエンジンを積むライバルたちのペースにも走行距離にも匹敵することができなかった。

レッドブル、トロ・ロッソ、ケータハムの3台を合わせても151周しか走れていないルノーエンジン勢に対し、メルセデスエンジンを搭載する4チームは合計で875周、フェラーリがサプライヤーの3チームは444周を走り込んでいる。

ルノーのパワーユニットは、一時的な修復を加えなければならずペースは遅い。ルノー勢のなかで4日間を通して最も速いタイムを刻んだのはトロ・ロッソのジャン・エリック・ベルニュだったが、ヘレステスト最速だったマクラーレン・メルセデスのケビン・マグヌッセンからは6.7秒遅れている。

「許容できるパフォーマンスレベルに達するまでに踏むべきステップは思っていた以上に大きい」とルノーの副マネージングディレクターを務めるロブ・ホワイトはコメント。

「パートナーたちが長い距離を走れるように問題を十分に軽減させられなかったことは受け入れがたい。バーレーンまでにはそこを修正し、償えるように必死に取り組んでいる」

「ヘレスではもちろん多くのアイテムを試したかったが、カバーできなかった。バーレーンに向けてかなりの仕事が待ち構えている。次の段階は我々が経験した問題を引き起こした根源を特定すること、より通常のやり方でバーレーンの作業に取り組むためにも自信を高められるよう確認プロセスを強化し、ソリューションを進歩させることだ」

ロブ・ホワイトは、パワーユニットに起きた問題について次のように述べた。

「十分なラップを走れておらず、走行できたときも許容できるパフォーマンスレベルでは走れていない。根本的な原因は単純ではない。ひとつのコンポーネントやシステムが特定の問題を引き起こしているわけではない。複数のものが絡んだ問題だ。主にパワーユニットの様々なサブシステムのコントロールやオペレーションに関するものだ」

「例えば、走行初日はエネルギーストアのサブシステムに問題が起きたが、バッテリーやバッテリーの操作には直接的な関係はなく、エネルギーストアと同じ場所に収納されている電子パーツが問題だった。その後、ターボチャージャーとブーストコントロールシステムに問題を抱え、連鎖反応的にエンジンマネジメントシステムに関連するトラブルが発生し、次々とメカニカル故障に至った」

また、ロブ・ホワイトはルノーがテストを通して考えついた回避策がパフォーマンスに大きな影響を与えたと説明した。

「クルマが走った際、許容できるレベルに達していなかったことを認める。主に我々が実装した回避策の結果ではあるが、計画し、準備してきたオペレーションタイプからは程遠い。それでもすべての情報が役に立つ。問題に対処するうえでさらに遠く離れてしまい、結果として比較的スローなラップタイムになってしまった。しかし、走行することで直面する問題を大きく理解することに繋がった。バーレーンでの次のセッションに向けてより決定的な策を見いだせると確信している」

ロブ・ホワイトは、多くのトラブルが全てのマシンに影響したが、ルノー・として各チームが個々に抱える問題解決にも取り組んでいくと述べた。

「比較的マイナーな取り付け差がある以外はパワーユニットのスペックはどのマシンも同じなので、いくつかの問題は共通している。インストールの状況によっては若干のトラブルが見られているが、それらすべてに対応することが我々の責任だ」

「基本的に個別の問題は理解されている。今週走行した3チームとともに取り組んでおり、このような状況ではあるが、いくらか有益な進歩を遂げられた。特に新しい大きな根本的な問題を見つけたわけではないが、限られた走行が、確実にやれるべきことを不可能にしたことは認めなければならない」

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カテゴリー: F1 / ルノーF1チーム