レッドブルF1首脳 「ベッテルは2018年のF1ドイツGPで自信を失った」
レッドブルF1のモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、セバスチャン・ベッテルがフェラーリF1チームで目標を達成できなかったのは、2018年のF1ドイツGPでのクラッシュに起因する“自信喪失”が原因だと分析する。

4回のF1ワールドチャンピオンであるセバスチャン・ベッテルは、フェラーリでさらにタイトルを増やすことを期待して2015年にフェラーリに加入したが、メルセデスに挑戦するチャンスがあった2017年と2018年にその目標を達成することができなかった。

2019年に加入したシャルル・ルクレールにチームでの地位を奪われたセバスチャン・ベッテルは、フェラーリが2021年にベッテルに代えてカルロス・サインツを起用することを決定したことで、レッドブル・ホンダに移籍したセルジオ・ペレスに代わって、新しくブランド変更したアストンマーティンF1に加入することになった。

だが、2020年はシャルル・ルクレールがQ3に11回進出したのに対し、セバスチャン・ベッテルは3回しかQ3に進出できておらず、その明らかな奮闘からベッテルがドライバーとしてのピークをすでに超えてしまったのではないかと疑問視する人もいる。

かつてレッドブルのジュニアドライバーだったセバスチャン・ベッテルを育てたヘルムート・マルコは、近年のセバスチャン・ベッテルはフェラーリで自信を失っていたとみており、それは2018年のホッケンハイムでのレース終了間際でのミスが原因だったと考えている。

当時、セバスチャン・ベッテルはドライバーズ選手権でトップに立っており、F1ドイツGPではポールポジションからスタート。だが、小雨が降り始めたトラックで単独クラッシュを喫して自滅し、ルイス・ハミルトンに勝利と25ポイントを手渡すことになった。

ヘルムート・マルコは、そのクラッシュが永続的な影響を及ぼしたと考えているが、チーム代表がマウリツィオ・アリバベーネからテクニカルディレクターを務めていたマッティア・ビノットに引き継がれたことも助けにはならなかったと語る。

「2018年のホッケンハイムでのクラッシュから自信喪失が始まったと思う」とヘルムート・マルコは語った。

「当時、まだアリバベーネがチームプリンシパルだった。それ以来、フェラーリとの関係は悪化していった」

「彼がマテリアルという面でどれほど不利だったかは私には言えないが、彼は自分であまりにも多くのミスを犯したと言わなければならない」

「あのクラッシュにより、自身を失い、ベッテルのレベルでは走りをすることが非常に多くなった」

セバスチャン・ベッテルがアストンマーティンF1で彼のピークフォームを再発見できると信じているかどうかと質問されたヘルムート・マルコは「彼のためにそう願っている」と語った。

ヘルムート・マルコとセバスチャン・ベッテルはレッドブルF1で強い絆を築き、ベッテルはレッドブルで彼の4つのF1ワールドチャンピオンのすべてを獲得した。

昨年の初め、セバスチャン・ベッテルのF1での将来が不透明になった際にはレッドブルに復帰する可能性も報じられたが、チームはその時点でアレクサンダー・アルボンにコミットしていたため、考慮されなかった。

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カテゴリー: F1 / レッドブル・レーシング / スクーデリア・フェラーリ / セバスチャン・ベッテル