レッドブルとルノー、ダニエル・リカルドのPU交換を巡って新たな火種
F1ドイツGPでダニエル・リカルドに新しいパワーユニットの全てを提供しないというルノーの決定は、レッドブル・レーシングとの関係に新たな火種を生むことになった。
シーズン序盤にパワーユニットに故障が多発したことでダニエル・リカルドのすでに年間使用数は上限に達しつつあり、どこかの時点でペナルティを受けることは避けられない状況となっていた。
レッドブル・レーシングはパワー依存度の低い次戦F1ハンガリーGPに狙いを定め、F1ドイツGPでダニエル・リカルドのパワーユニットを交換し、戦略的にグリッド降格ペナルティを受けることを選んだ。
だが、F1ドイツGPで交換されたのは、2基目に達していたMGU-K、エネルギーストア、コントロールエレクトロニクスであり、予想されたICE(内燃エンジン)、ターボチャジャー、MGU-Hの4基目は導入されなかった。
ダニエル・リカルドは、その3つのコンポーネントだけでも20グリッド降格を科せられてグリッド最後尾からのスタートが決定しており、6つ全てのパワーユニットコンポーネントを交換していれば、レッドブル・レーシングは、今後追加のペナルティを避けるための安全策としてコンポーネントを蓄えることができたはずだった。
しかし、ルノーは、交換可能な6つのパワーユニットコンポーネントのうち3つのコンポーネントの導入しか許さなかった。
レッドブル・レーシングのチーム代表クリスチャン・ホーナーは“ルノーに疑問を抱いてる”と語り、“可能な全てを交換するのが通常の戦略”であると Autosport にコメント。レッドブル・レーシングがルノーの決定に不満を抱いていることが明らかになった。
結果的にダニエル・リカルドは、F1ドイツGPをパワーユニット故障によってリタイアしている。現状では、どのコンポーネントが故障したのか、どのエレメントが再利用できるのかといった情報は明らかになっていない。仮にどれかひとつのコンポーネントでも新品の導入が必要になれば、ダニエル・リカルドはF1ハンガリーGPでもペナルティを受けることにいなる。
だが、ルノーF1のシリル・アビテブールは、ダニエル・リカルドのマシンに関する決定を擁護している。
「当時、ICEを交換する理由はなかった」とシリル・アビテブールはコメント。
「レース後に振り返って考えてみても、それは相変わらず同じことだ。常に再構成し、シナリオをやり直すことはできる。だが、それは戦略、ウェットやドライなどの多くのものと同じことだ」
「当時、我々が持っている情報を元に決定を下さなければならなかったが、より多くのパーツを交換する理由はまったくなかった」
「エンジン故障はいつでも発生する可能性のあることだ。残念ながら、過去にも起こったように、新しいエンジンでさえ故障が起こる可能性はある」
「新しいエンジンは古いエンジンよりも確実性がなかった」
シリル・アビテブールは、ダニエル・リカルドに新しいエレメントを与えなかったのは、在庫不足によるルノーの供給力によるものだとの見方を否定した。
「在庫による状況ではない。第一に我々は“スペックC”に非常に焦点を当てており、現在は2つのスペックの間にある。スペックCが供給されるのを待つことをお勧めする」とシリル・アビテブールはコメント。
「第2にあのエンジンともうひとつ前のエンジンにはスペックCにするまでの十分な走行距離が残っていた。スペックCをすでに蓄えてあるエンジンに加わわれば、残りのシーズンをカバーできる十分な走行距離がある」
シリル・アビテブールは、ルノーがスペックCエンジンを導入するのは“全員が同じタイミングではないかもしれない”と付け加えつつ、「我々は何がベストか、いつ彼らが利用可能になるうかを見極めなければならない。最短でもそれはスパになるだろう」と語った。
レッドブル・レーシングとルノーの緊張関係は、パートナーシップの終わりが近づくにつれて高まっている。カルロス・サインツに対するレッドブルの契約保留は、2019年のルノーのドライバープランを複雑なものにしていることで両者の関係は悪化している。
レッドブル・レーシングは、今シーズン限りでルノーとの12年間に及んだパートナーシップを終了し、2019年からはホンダのF1パワーユニットを搭載することが決定している。
カテゴリー: F1 / レッドブル・レーシング
シーズン序盤にパワーユニットに故障が多発したことでダニエル・リカルドのすでに年間使用数は上限に達しつつあり、どこかの時点でペナルティを受けることは避けられない状況となっていた。
レッドブル・レーシングはパワー依存度の低い次戦F1ハンガリーGPに狙いを定め、F1ドイツGPでダニエル・リカルドのパワーユニットを交換し、戦略的にグリッド降格ペナルティを受けることを選んだ。
だが、F1ドイツGPで交換されたのは、2基目に達していたMGU-K、エネルギーストア、コントロールエレクトロニクスであり、予想されたICE(内燃エンジン)、ターボチャジャー、MGU-Hの4基目は導入されなかった。
ダニエル・リカルドは、その3つのコンポーネントだけでも20グリッド降格を科せられてグリッド最後尾からのスタートが決定しており、6つ全てのパワーユニットコンポーネントを交換していれば、レッドブル・レーシングは、今後追加のペナルティを避けるための安全策としてコンポーネントを蓄えることができたはずだった。
しかし、ルノーは、交換可能な6つのパワーユニットコンポーネントのうち3つのコンポーネントの導入しか許さなかった。
レッドブル・レーシングのチーム代表クリスチャン・ホーナーは“ルノーに疑問を抱いてる”と語り、“可能な全てを交換するのが通常の戦略”であると Autosport にコメント。レッドブル・レーシングがルノーの決定に不満を抱いていることが明らかになった。
結果的にダニエル・リカルドは、F1ドイツGPをパワーユニット故障によってリタイアしている。現状では、どのコンポーネントが故障したのか、どのエレメントが再利用できるのかといった情報は明らかになっていない。仮にどれかひとつのコンポーネントでも新品の導入が必要になれば、ダニエル・リカルドはF1ハンガリーGPでもペナルティを受けることにいなる。
だが、ルノーF1のシリル・アビテブールは、ダニエル・リカルドのマシンに関する決定を擁護している。
「当時、ICEを交換する理由はなかった」とシリル・アビテブールはコメント。
「レース後に振り返って考えてみても、それは相変わらず同じことだ。常に再構成し、シナリオをやり直すことはできる。だが、それは戦略、ウェットやドライなどの多くのものと同じことだ」
「当時、我々が持っている情報を元に決定を下さなければならなかったが、より多くのパーツを交換する理由はまったくなかった」
「エンジン故障はいつでも発生する可能性のあることだ。残念ながら、過去にも起こったように、新しいエンジンでさえ故障が起こる可能性はある」
「新しいエンジンは古いエンジンよりも確実性がなかった」
シリル・アビテブールは、ダニエル・リカルドに新しいエレメントを与えなかったのは、在庫不足によるルノーの供給力によるものだとの見方を否定した。
「在庫による状況ではない。第一に我々は“スペックC”に非常に焦点を当てており、現在は2つのスペックの間にある。スペックCが供給されるのを待つことをお勧めする」とシリル・アビテブールはコメント。
「第2にあのエンジンともうひとつ前のエンジンにはスペックCにするまでの十分な走行距離が残っていた。スペックCをすでに蓄えてあるエンジンに加わわれば、残りのシーズンをカバーできる十分な走行距離がある」
シリル・アビテブールは、ルノーがスペックCエンジンを導入するのは“全員が同じタイミングではないかもしれない”と付け加えつつ、「我々は何がベストか、いつ彼らが利用可能になるうかを見極めなければならない。最短でもそれはスパになるだろう」と語った。
レッドブル・レーシングとルノーの緊張関係は、パートナーシップの終わりが近づくにつれて高まっている。カルロス・サインツに対するレッドブルの契約保留は、2019年のルノーのドライバープランを複雑なものにしていることで両者の関係は悪化している。
レッドブル・レーシングは、今シーズン限りでルノーとの12年間に及んだパートナーシップを終了し、2019年からはホンダのF1パワーユニットを搭載することが決定している。
カテゴリー: F1 / レッドブル・レーシング