ピエール・ガスリー アルピーヌF1最悪の2025年に幕「今年いちばん良い夜」
ピエール・ガスリー(アルピーヌ)は、2025年F1アブダビGPの決勝を終え、「今年いちばん良い夜だ」と冗談交じりに語り、悪夢のような1年がようやく終わった安堵感をにじませた。

2025年シーズンのアルピーヌは、ルノー製PU部門を含め競争力不足が深刻で、ガスリーは自身のF1キャリアで最も厳しいフルシーズンを過ごした。2019年以降、トップ10圏外でシーズンを終えたのは2度のみだったが、2025年は開幕バーレーンGPの4位が最大のハイライト。年間獲得ポイントはわずか22にとどまり、A525は「グリッド最弱マシン」との評価が定着した。

ガスリー「終わって本当にホッとしている」
ガスリーは、最終戦を終えて率直な思いを語った。

「今年いちばん良い夜だ。終わったよ」

「すごくタフな1日だったし、シーズン全体がそうだった。振り返ると、あの状況の中でチームがシーズンをまとめ上げてくれたことを誇りに思っている。競争力のないクルマだと、本当に難しくて、簡単に心が折れてしまう」

「それでも結果が厳しい中で、全員が諦めず、ベストを尽くしてくれた。エンジニアの皆も、チームで働く全員も本当に誇りに思う。来シーズンが楽しみだよ」

「来年はもうこのクルマを見たくないと言ったよ。エンストンのどこか片隅に置いておけばいい。このクルマは、あまり優しくなかったからね」

アルピーヌは早期に2026年へシフト、メルセデスPU初搭載に「楽観的」
アルピーヌは2025年序盤から開発リソースを2026年マシンに集中させており、来季はチームとして初めてメルセデスPUを搭載する。

ファクトリーやシミュレーターで得た手応えについて問われたガスリーは、前向きな姿勢を示した。

「(競争力は)間違いなくある。冬の間にやるべきことはたくさんあるけどね」

「来年に向けてはすでに動き始めている。シャシー面でもエンジン面でも、すべてが良い方向に向かっているし、目標値はすべて達成している。2026年が本当に楽しみだ」

ルノー撤退に「とても感情的な週末だった」
2025年末でルノーがF1活動を終えることについて問われたガスリーは、別れの寂しさを語った。

「ガレージ全員にとって、とても感情的な週末だった。昨日はみんなでお別れの時間を過ごしたけど、目に涙を浮かべている人たちもいた。それだけ彼らにとって大きな意味を持っていたんだ」

「エンジニアでもメカニックでも、全員がこの3年間、僕を本当に支えてくれた。そして一緒にいくつかの表彰台を獲得することもできた。みんなには心から感謝している」

「パドックでは、きっとこれからも彼らの顔を見かけると思うよ」

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カテゴリー: F1 / ピエール・ガスリー / アルピーヌF1チーム