オスカー・ピアストリ F1カタールGP決勝「今年ベストの週末…悔しすぎる」

スプリントでポール・トゥ・ウィンを達成し、決勝でもポールポジションを獲得したピアストリは、序盤から完璧な週末を築いていた。
しかし、レース中盤に出されたセーフティカーで大半のライバルがピットインする中、マクラーレンはピアストリとランド・ノリスをステイアウトさせたことで、強制的に通常のレースペース下で2度のピットストップを行う不利な展開となった。
セーフティカー下で唯一ステイアウトした代償
レースはランド・ノリスを抑えながら完璧なスタートを決め、背後のフェルスタッペンとの差を広げようとしていたタイミングで大きく動いた。7周目、ニコ・ヒュルケンベルグがピエール・ガスリーと接触し、ストップしたマシンを回収するためにセーフティカーが導入された。
週末の各タイヤセットに“最大25周”の走行制限が課されていたこともあり、ほぼ全車がこのタイミングで1回目の義務的なピットストップを消化したが、マクラーレンは2台ともステイアウトを選択した。この判断により、ピアストリは通常のレース速度の中で2回のピットストップを行わなければならず、フェルスタッペンが築いたリードを取り戻すことはできなかった。
ピアストリは最終的にフェルスタッペンから約8秒差の2位でチェッカーを受け、全セッション1位を並べた“完璧な週末”は勝利のない苦い結果へと変わった。
「今年ベストの週末だった。悔しすぎる」
ピアストリはレース後、こう振り返った。
「正直、かなりキツい。おそらく今年どころかF1に来てから一番良い週末を過ごしていたのに、結果に結びつかなかったのは本当に痛い」
「明らかに今夜は上手くいかなかった。できる限り速く走ったし、やれることは全部やった。だから余計に悔しい」
「振り返れば何をすべきだったかはハッキリしている。チーム全体で話し合うつもりだ」
レース直後の無線では「言葉が出ない」「何も言えない」と落胆を隠さず、ノリスも4位にとどまったことでマクラーレンにとって苦い一戦となった。

タイトル争いは最終決戦へ
この結果、ピアストリはランキング首位のノリスとの差を16ポイントに広げられ、さらにフェルスタッペンが逆転して2番手に浮上。ノリスとの差は12ポイントとなり、タイトル争いは三つ巴のまま最終戦アブダビへともつれ込むこととなった。
それでもピアストリは前を向く。
「もちろん全部が悪いわけではない。週末のペースは本当に強かった。でも今は少し飲み込むのが難しい」
「今週末みたいに走るだけだ。僕の力ではどうにもならないことがあるし、必要なことが全部僕に向く必要がある。でも、全力で速く走ってベストの位置につけたい」
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