MotoGP イタリアGP ホンダ
MotoGP 第6戦イタリアGPの決勝日は、午前中は雲の多い天候だったが、午後には回復して青空が広がった。

気温は予選日よりやや低い25℃。路面温度も42℃へと下がった。レースウイークの中ではややタイヤに優しいコンディションだったが、フリー走行、予選とセットアップに苦戦したホンダ勢は、決勝でも思うようなラップを刻めず、表彰台を逃す結果となった。

予選6番手となったディフェンディングチャンピオンのマルク・マルケス(Repsol Honda Team)は、序盤はトップグループに加わるが、集団のペースにはついていけず、中盤から後半にかけては、アルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)とセカンドグループを形成。最終的に6位でフィニッシュした。

今季ベストグリッドである10番手から決勝に挑んだティト・ラバト(Estrella Galicia 0,0)は、2戦連続で11位フィニッシュ。MotoGPクラスで2年目のシーズンを迎えるラバトは、ウインターテストでのケガの影響で調整が遅れたが、やっと調子が上向きに。3日間を通して、最もいい内容でレースを終えた。
チームメートのジャック・ミラーは、今年は好調なスタートを切ったが、今大会はフロントのフィーリングに苦しみ、予選19番手、決勝15位と思うような走りができなかった。この結果、ポイントランキングでは10位から12位にダウン。次戦カタルニアGPでは、再びトップ10入りを目指す。

総合2位で今大会を迎えたダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)は、予選5番手。決勝では、序盤からペースが上がらず、サードグループで走行を続けた。レース中盤は10番手前後と苦しい走りが続き、12番手を走行していた最終ラップの10コーナーでは、前を走るカル・クラッチロー(LCR Honda)を抜こうとして転倒、リタイアに終わった。この結果、ペドロサは総合5位にダウン。ホームグランプリとなる次戦のカタルニアGPで、雪辱に挑む。

13番グリッドから決勝に挑んだカアル・クラッチローも、序盤からペースが上がらず苦戦。11番手を走行していた最終ラップの10コーナーでペドロサの転倒に巻き込まれ、リタイアに終わった。この結果、総合7位から10位へとダウン。次戦カタルニアGPで巻き返しに挑む。

マルク・マルケス(MotoGP 6位)

「今大会は1周目がとても大事なことが分かっていたし、いいスタートが切れたのでプッシュすることにしました。しかし、しばらくするとコーナーでフロントのフィーリングに苦戦するようになり、後続のグループにつかまりました。今日はフロントに左右非対称のミディアムを選択しました。ハードでは、レースを走りきることができないと思ったからです。ハードのフロントはフィーリングはいいのですが、持ちが心配でした。しかし、ミディアムの右側はハードよりも硬く、ムジェロは右側が重要になるので、それを選択することにしました。それでもある時点から厳しい走りを強いられるようになり、それからはリスクを冒さず完走することにして、最終的に6位でフィニッシュできました。チャンピオンシップは、激しく順位が入れ替わっています。それだけに、フロントのフィーリングの改善に全力を尽くさなければなりません」

ティト・ラバト(MotoGP 11位)

「今日の結果はとてもうれしいです。トップグループとの差も、これまでで最も小さかったし、とても満足しています。今日はスタートしたあと100%プッシュして走り、カル・クラッチローと一緒に長く走れました。その後、ダニが前を走っていましたが、リアタイヤが消耗していて、体力的に疲れてもいたので、完走する走りに切り替えました」

ジャック・ミラー(MotoGP 15位)

「今週はマシンのセットアップが決まらず、特にフロントのフィーリングが改善できない状態の中、こうしてポイントを獲得できたことはとてもうれしいです。転倒もなく、ウイークを通じてベストを尽くしました。連戦となる次のバルセロナがとても楽しみです」

ダニ・ペドロサ(MotoGP リタイア)

「今大会はグリップ不足に苦しみ、決勝では、さらに状態が悪化しました。スタートから、フロントもリアもグリップ感がなく、多くのライダーにパスされました。ストレートでもマシンが滑っているような感じで、それをコントールするのは難しく、長いレースでした。最終ラップには、カルをパスしようとして転倒し、彼を巻き込んでしまいました。申し訳ない気持ちです。2人ともケガがなかったのが幸いです。連戦となる次戦カタルニアGPではいいレースができると思うし、楽しみにしています」

カル・クラッチロー(MotoGP リタイア)

「レースなので仕方ありません。しかし転倒したときは、ダニに腹を立ててしまいました。転倒は、後ろの方からマシンが滑ってきて、気がついたときにはダニの上にいました。今日の彼は、自分のポジションにフラストレーションを抱えていることは明らかでした。今大会はレースウイークを通じて苦戦しました。そのため今日は限界までプッシュせず、フロントタイヤの状況をみながら最後まで走ろうと思いました。バルセロナのテストは難しく、今大会でもうまくセットアップを進めることができませんでした」

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カテゴリー: F1 / MotoGP / ホンダF1