アイザック・ハジャー レッドブルF1昇格の覚悟「自分が良いと思えば良い」
アイザック・ハジャー(レッドブル)は、マックス・フェルスタッペンの隣というF1で最も難しいシートのひとつに座ることへの重圧を認めながらも、自身の能力への揺るぎない信頼を語った。

2025年にレーシングブルズでF1デビューを果たしたハジャーは、わずか1年でレッドブルのシニアチームに昇格。開幕からの3戦でフェルスタッペンに大きく離されず、困難なRB22を相手に自身の存在感を示している。

レーシングブルズでの1年がレッドブル昇格につながる
ハジャーのF1キャリアは、2025年オーストラリアGPのフォーメーションラップでクラッシュするという厳しい形で始まった。当時21歳だったハジャーは、レーシングブルズを失望させただけでなく、自分自身と家族を裏切ったように感じていた。

しかし、その苦い週末を引きずることはなかった。次戦では11位で惜しくもポイントを逃し、その次のレースで初入賞を果たすと、ルーキーシーズンの中で初表彰台にも到達した。

「本当に楽しめた」とハジャーは語った。

「年明けはかなりストレスを感じていた。F1での走行距離が多くないことは分かっていた」

「これが最大の選手権で、このレギュレーションの最後の年だから、全員が全力で取り組んでいる。自分にはペースが必要だった。コンマ3秒遅れるのか?追いつくのに苦しむのか?でも実際にはそうはならなかった」

「すぐにリズムに入れたし、本当にすごく楽しめた。自然に仕事をこなせば、そのシート、昇格を手にできると分かっていた。正直に言えば、それが年明けの目標だった」

「『一歩ずつ進んでいく』とか、そういうことを言っていた。でも実際には、大きなルーキーシーズンを送り、レッドブルに乗る。それだけを望んでいた」

フェルスタッペンの隣でも揺らがない理由
レッドブルへの昇格は、F1で最も厳しい挑戦のひとつだ。チームメイトは4度のワールドチャンピオンであるマックス・フェルスタッペン。過去にその隣のシートで苦しんだドライバーは少なくない。

それでもハジャーは、その状況の大きさに飲み込まれていないように見える。本人は、その強さが幼少期から続くプレッシャーの中で培われたものだと説明する。

「それはトレーニングから来ていると思うし、カートの頃からだと思う」

「自分が『よし、今年は圧倒的なチームにいる。簡単にいける。上のカテゴリーにも楽に上がれる』と思えた瞬間は一度もなかった」

「常にプレッシャーがあり、常に何かを証明しなければならなかった。7歳、8歳、9歳、10歳の頃から今までずっとそういう状況に慣れていると、このプレッシャーをずっと上手く扱えるようになる」

「自分を満足させるために自分にかけるプレッシャーの方が、他の人たちが『これをやらなければならない、あれをやらなければならない』と言うものより高いと思う。自分が背負っているものに比べれば、それはずっとストレスにならない。結局のところ、自分を失望させないことが一番大きい」

アイザック・ハジャー レッドブル・レーシング

学業とモータースポーツの両立が現在の支えに
ハジャーは、教育を重視する家庭で育った。モータースポーツを本格的に目指すようになってからも、両親は学業をおろそかにしないよう求めた。

「両方を高いレベルでやらなければならなかった」

「子どもの頃はとても疲れた。カート時代のこの時期について、あまり良い思い出はない。厳しい週末を終えて日曜日に家に戻ると、月曜日の朝には試験があって、両方で良くなければならなかった」

「でも当然、その後にそれが本物で、真剣なものだと分かってからは、少しずつ焦点を移し始めた。それでも、勉強などで規律を持っていたことは、ある意味で自分を助けてくれたと思う」

「それは今も助けになっている。これは複雑なスポーツだと思う。1日中エンジニアと話している。それは助けにしかならない」

「自分が良いと思えば良い」
ハジャーは、数学者で物理学者のアイザック・ニュートンにちなんで名付けられた。父親は量子物理学者で、ハジャー自身も天文学を愛している。

その情熱は、レーシングヘルメットの背面に描かれた物理方程式にも表れている。カート時代からその要素はあった。

「カートでは白いヘルメットだった。でも、すでに方程式のステッカーは貼ってあった」

その方程式はいま、レッドブルのヘルメットに描かれている。ハジャーはF1わずか1年で昇格し、多くのレッドブル育成出身者が苦しんできたシートで、ここまで順応を見せている。

フェルスタッペンの隣に座ることに不安はなかったのか。ハジャーは率直に認めた。

「もちろん、ある意味ではあった。マックスのチームメイトたちとのギャップを見ると、『これは奇妙だ』と思うからだ」

「でも同時に、僕は現実的だ。新しいレギュレーションだ。僕たちは同じクルマに乗っている。自分が良いと思えば、僕は良い。それで話は終わりだ」

「結局、最初の3レースについては、すべてが自分がある程度予想していた通りに進んでいる」

難しいRB22でもフェルスタッペンに接近
開幕3戦でハジャーは印象的な走りを見せた。オーストラリアでは予選3番手を獲得。現在のレッドブルはパフォーマンス面で後退し、ハジャーとフェルスタッペンは中団での戦いを強いられているが、比較対象がフェルスタッペンであることを考えれば、ハジャーが近い位置にとどまっていることは大きな意味を持つ。

「そうだね、サンプルは小さい」

「クルマはいまの位置にある。運転するのはとても難しい。でも僕はそれほど離されていないし、自分がどう走れているか、この最初の3レースで自分の下にあるクルマを使ってどう走ったかには満足している。最大限を出した。全体としてはかなり良い」

ハジャーはマイアミGPを前にトレーニングキャンプに向かい、再びレースに戻ることを楽しみにしている。

「とても興奮している。自分のキャリアで初めて、大きなチームと大きなプロジェクトを始めているからだ」

「昨年は加入した時点で、このレギュレーションの最後の年だった。だからチームに対して、レーシングカーをどう改善するかについて良い方向性や良い手がかりを与えるようなインプットはなかった」

「今年はいわば、大きな、大きな挑戦の始まりだ。だから、クルマのパフォーマンスが上がっていくと分かっているのは、とてもワクワクする」

Source: Formula1.com

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー: F1 / アイザック・ハジャー / レッドブル・レーシング